これは僕が言った話し
二人きりで話そうよ。君の手があったかくて僕と君だけの秘密の話。夢で話そうよ。二人きりで横たわって目を瞑ろうよ。流れる雲は多分君が言ったあの日のまま離れ離れにはならないんだと思う。ぼくたちは二人でいたけどいつも虫が入ってきたんだよ。体中が毒づいて痛くてたまらない。小さな針は僕達の体を赤く染めたんだ。君の体についた毒蜘蛛はどこまでも君の中に入っていって手を伝わってぼくの中にまで入ってきてるんだと思う。だって君が痛がると分かるんだ。眠たい時も、泣いた時も、僕が笑った時だって分かるよね?日陰が動いて遠くに行こうとした。僕をおいていかないで。光は僕をはっきりさせるから、嫌いなんだ。
これは僕が言った話し