青津亮


 貴女は広大無辺なましろき砂濱で
 そのひざを学生坐りのそれに折りまげもして、
 陰影およぐ紺青のスカートには、夢想の星さながら砂が散っていて、
 そうして、金にかがようかの太陽なるもの、
 それの昇り往く風景画 またとみたくて、
 一途に、いちずに俟っていたのでありました。

 扨て、きょうの御空は飴玉のように澄んでいて、
 小鳥等もちいさく鳴いていて、
 神様の投げ放った あおいろの波と、
 貴女が両腕をいっぱいにひろげ風と舞わせたかの波が、
 ちらちらとかがよい、舞踏りはじめてて、
 何時しか双の光たち、恋人つなぎに手を合わせ、
 そらもまた 胸いっぱいに歌ってて、波打ちながら歓んで
 海さえ空といったいで、浪を寄せ、さらなる歓喜に胸ふくらます。

 夢想家・貴女は眼を瞑る、
 すれば、あーおい波の重奏に、その身はさっと連れ去られ、
 青空の、おおきく波打つ胸の裡、揺籠さながらたゆたって、
 金の光も、降りてきぬ。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-11-12

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