喪失

青津亮

わたしのうでをすりぬけたのは、
青い翅した 蝶かしら?

  なんにも染まったことのない、
  硝子は井戸へと堕ちて往く…

わたしのうでをすりぬけたのは、
橙いろした 落葉かしら?

  地獄の夜々は、はや落火
  毀れる砂のみ永遠照らして

彼方で煙るかの日々に
かしずくことさえ 叶わない…

喪失

喪失

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-11-12

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