欲望に負けた人
ここ最近のお話です。
とても仕事熱心な青年がいました。
その青年はなんでもてきぱきと仕事をこなし着々と出世していきました。
ある日その青年は道を歩いていると昔の同級生に遭遇しました。
その同級生はとても綺麗で誰もが一目見ると惚れてしまうような容姿でした。
最初はお互い久しぶりと声をかけあい他愛もない会話を少しし、お互い去っていきましたが、その青年はその同級生とまだ話したいがために道をもどっていきました。
青年は彼女のもとへとたどり着き本心を吐いたところ彼女は快く許可してくれたのです。
青年は彼女を愛したかったのです。
しかし。それが間違いでした。
やがて二人はお互い深く愛し合うようになりました。
そこでとある日彼女は青年に仕事のことを聞いてきました。
青年は彼女を深く信頼していたためそのことを教えました。
そう。とても大事なことまで。
翌日青年が会社に向かうと大問題が起こっていました。
なんと会社の大事な情報が全て漏れてしまったのです。
青年は他人のせいにしてそそくさと会社を出て行きました。
ある日彼女から電話がきました。
「別れよう」
「どうして」
ブツッ
電話はそこで切れてしまいました。
翌日通勤中青年は彼女と自分とは違う男性と歩いているのを見かけ憎しみに満ち溢れました。
この日から青年は仕事をよく失敗するようになりました。
青年の心の中はただ一つ。
「誰かを殺してでも彼女を自分のものにしたい。」と。
そしてある日会社の大事な情報が漏れたのは自分のせいだと知ったのでした。
青年は会社をクビにされ引きこもり生活を始めるようになりました。
それでも青年は彼女を自分のモノにしたいと思い続けていました。
ある日青年はナイフを手に持ち、男の腹部をナイフでめった刺しにしました。
青年は笑いました。
「これで彼女を僕のものにできる」と。
青年は計画して彼女に出会える方法を必死に考えました。
そして数日後彼は彼女に計画通り出会いました。
そしてどうして会社の情報を流出させたか、そしてもう一度愛してくれるかを。
彼女はおかしく思い青年を殺そうとしましたが、彼女がカッターで切りつけようとしたところ青年は彼女の方を向き感電させ気を失わせそのまま道端においていきました。
青年は完全に彼女とは向き合えないと自覚し、このままだと警察行きだと思うようになりました。
そこで青年は工具店に行きロープを買いました。小学生の綱引きで使うような物を。
青年はそれを帰って首に縛り付けました。
そしてこう言いました。
「今から楽になるから。みんな羨ましがるなよ。」
そうして青年はそのロープを高いところに吊り下げたままニッコリと不気味な笑みを浮かべながら死んで行きました。
おわり
欲望に負けた人
結構前に思いついていたお話です。
思ったより長くなったと思います。
では。