息吹

恐いものなんてなかった

あるとすれば、
恐いものがあると
思い込んでいたこと

夢が寝汗をかいて
朝へ蒸発していく

五時
無味無臭の風が
この世界に誘う

向かいのアパートの隙間から見える

青くなろうとする
今日

息吹

息吹

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-10-28

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