作曲の師匠

作曲の師匠

バーカウンターの薄暗い光の中で、全ての情熱的芸人が熱く音楽論を語り合う。
音楽の先生から自分のまだ分からない作曲理論の事項に、天才的な啓示を与えられる。
先生はピアノを弾いて現代的標題を見事にコラージュ的な思想で響きを合わせていく。
世界でたった一つの先生と弟子の関係に、誰も見た事のないリンクを与え合い、生命の分子を新しく結合し直す。
天才的な間の取り方で究めて美しい静寂が、バーのウイスキーから醸し出され、豊穣の地上に新種の音の生命が生み出される。
先生から音楽にムードと、その中で繋がるモチーフの上昇的な感性のクライマックスを作りなさいと教わりました。
この地上の楽園に誰も聞いた事の無い音楽を筆記した大きな思想の結実があった。
先生の思想に共鳴しスコアの音形を煮つめて音楽上の筆跡を確かめ合い、将来に鳴るべくリズム動機が一つの星の周りに音譜を浮かべていく。
高性能で対位法的な方法論に、己の発想性は限界へと推し進められ満天の銀河となっていく。
先生の神掛かった手つきで、全ての音譜の現象は解明されていく。
無意識の音の宇宙でドラマが熱い炎を上げて燃え盛る。
天の爆音クライマックスで先生の手が大きく広げられ、音譜が天に全て浮き上がり昇っていく。
この星々の輝点に何億もの連絡系統が意志も無く禅の悟りとなり、作為もなく青い鳥がそっと囁いた。
全く意図しない方法で音の連鎖反応が発展し火花が散ってむきだしのパトスをスコアに刻む。
この計り知れない音の記号を無造作に組み合わせて心を掴む感性の天才設計者。
今先生の教えを受け止めた弟子が、究極の知識を集約して組み合わせ一つの音楽が出来上がった。

一番簡単な方法はウイスキーを飲みながら、微睡み音符をイメージする事なのです。
お酒が味方して誰も意識できない境界の外側へと、音の連なりが神妙なカオスでスパイスされクライマックスへと到達する。
この夜メシアが誕生し音を列挙して地球上に周遊させた生命の系譜があった。
先生の手が宇宙を回転させて全銀河がそれに合わせて回り、鮮光が限り無く距離の長い光へと伸びていく。
現象の深い想いに沈静した故郷の歌が、神の手先により見事に一音高くなった。
夜の歌の中で彼方の地平線から虹がうっすらと浮かび上がる。
世界にたった一つの現象が多種多様な音の配列となり、テーマが多段で、創造の一角でモーツァルトは頭の中で音楽が鳴っていたのです。
音の素粒子が変換するフォトンのヒラエルギーは天体の裏に隠れていき、究めて高濃度のエネルギーを発射する。
一つのメタファーはクオリアとなり、ギスギスせずスムーズに流れる事で音譜の密度が宇宙空間で薄くなっていく。
世界の夜明けに一つの音が限り無く伸びていく。
全世界の光線が一つの場所に集約し、究極の癒しの一音がずっとずっと天の彼方まで伸びていく。
神様の御言葉を語る先に、天と地の境い目で唯一の音譜が生命を初めたのです。
青い鳥を先生が掴まえて教室は空飛ぶスコアとなり、全天昇する光の渦に期待は高まる。
宇宙空間に静かな一つのテーマが高波調で刺激され、一点が万物の誕生の原点になる。
世界の知られざる音の影の御姿が流れて移ろいゆき、人生のテーマが盛大に鳴り響いた。
芸術の軌跡がはっきりと認識されて意識が踊る音符の堂々たる佇まい。
人生を記譜した音譜の軌跡が、究めて明解な言語解釈で全段に統一的な見解を与えた。
一つのイロハのメロディーが、生命のイデオロギーを解明して、天性の音の魂を想い起こす。
音の羅列が聞く者の魂を捉えて、特等席で全銀河の動きを見つめるのです。
この世界に初めての音の象像画を描く天体移動の軌跡があった。

作曲の師匠

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-10-19

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