まあちゃん
まあちゃんのぼうしが飛んでいった
春一番の風がびゅうと吹き
まあちゃんのぼうしはくるりくるりと飛んでいった
まあちゃんは追いかけなかった
ただただ風に乗って宙返りをするぼうしを眺めていた
コバルトブルーの空と、ぼうしの血のように赤いリボンが
残酷にも美しい境界線を生んでいた
まあちゃん
まあちゃんのぼうしが飛んでいった
春一番の風がびゅうと吹き
まあちゃんのぼうしはくるりくるりと飛んでいった
まあちゃんは追いかけなかった
ただただ風に乗って宙返りをするぼうしを眺めていた
コバルトブルーの空と、ぼうしの血のように赤いリボンが
残酷にも美しい境界線を生んでいた
まあちゃん