未来改革

アルゴン

懐かしさ

目覚まし時計の音で目が覚めた。
今日は日曜日。階段を降りるとすでに準備を終えた父が待っていた。
「おーい、起きるのが遅いぞー。」
急いで朝食を食べて、身支度を済ませると、僕は車に乗り込んだ。
「久しぶりだなぁ。光希と二人で出かけるのなんて。何年ぶりだ?」
「『何年』は大げさ。」
というのは、時々こうして父と車で出かけていたのだ。今回は受験明けということもあって久しぶりのドライブだった。
「そういえば、あの科学館はもっと久しぶりだな。」
今から行く科学館は、僕がまだ小学三年生だった頃に行ったきり、久しく行ってない場所だった。
「そうだね。六年ぶりだね。」
そういうと父は
「六年かぁ。もう光希も高校生なんだもんなぁ。第一志望に入れてよかった、よかった。」
「まーたそんなこと言ってる。」
そんな会話をしているうちに科学館に着いた。当然というべきか、ひどく懐かしさを感じた。冬の音も落ち着いてきたというのに、今日は強く風が吹いていた。
「懐かしい、、」
外観を見て、そう呟いた。その場に立ち止まって昔の記憶を辿っていると、父の呼ぶ声がした。
チケット売り場に並ぶ。もうすぐ中に入れるというドキドキ感がまた、数年前の記憶を呼び起こしてくれた。科学館の中に入り、しばらく探索していると、大きな地球のモニュメントが目に留まった。その瞬間、再び懐かしさが沸き上がってきた。これ程までに懐かしく感じるのは、初めてこの科学館に来た時の衝撃が強く、気に入って何回も何回も連れていってもらっていたからだった。また、特にこの地球の巨大モニュメントが大好きだった。そんなことを思い出していると、腕時計が道の真ん中に落ちておるのを見つけた。
「落とし物かな、、、。」
誰も手に取ろうとしない。落とし物を届けるのを面倒くさがっているのだろうか。すると、父も見逃していたので思わず聞いてしまった。
「この腕時計、見えてる?」
若干、茶化す口調で聞いた。父は口調に反してしっかりしているが、、父は首をかしげてこう言った。
「何言ってるの、何も無いじゃん。」
「え。」
僕は驚いた。まさかの返答だった。
「え、それ本当?」
僕が聞くと、
「本当だ。急にどうしたんだ。」と父は答えた。
僕は腕時計を手に取ろうとした。しかし、その時通りかかった人が腕時計を足で隠してしまった。そしてその人はそのまま歩いて行った。
「こ、心ない人もいるものだなぁ、、、」と、
もう一度地面に顔を向けると、腕時計はまだ壊れずにそこにあった。僕は再び驚いた。腕時計は明らかに古いもので錆びていたため、完全に壊れたと思ったのだ。もしかしたら、、腕時計は実際には存在せず、自分にしか見えてないのではないか。そんなことが頭をよぎった。おそるおそる手を伸ばし、腕時計に触れた。すると次の瞬間、目の前が急に明るくなり、白い光に包まれた。そして気づくと、全く見たことのない場所で倒れていたのだ。

避難

「ここは、、どこだ?」
体を起こすと、目の前には豪邸にあるような木製の古時計があった。静かに立ち上がり、辺りを見回す。薄暗く見えずらいが、昭和の家にあるようなものや、現代のものがひしめき合っていた。どれもこれも壊れているようだ。それに、壁や床にもヒビが入っている。どうやら、、ここは建物の中のようだ。
「どうしてこんな所に、、?」
状況が把握しきれないまま、とりあえず誰かを呼んでみることにした。
「誰かいませんかー!」
そう言った途端、誰かに強く腕を掴まれ、そのまま引っ張られた。
(ガシャン!)
、、、古時計が倒れたようだ。そして突然、
「お前、死にたいのか!」と言われた。
引っ張られた方向に顔を向けると、僕と同い年くらいの青年がいた。古時計が倒れてきて危ない所を助けてくれたらしかった。
「あ、ありがとうございます、、。」
「とりあえず来い!」
言われるがままついていった。見たところ、この建物はどこも損傷がひどいようだった。そこで、思いきって聞いてみた。
「あの、、、何があったんですか。」
「そんなことは後だ。まずはここを出るのが先だ。」と返された。
さっきからやけに周りから物音がする。とにかくついていった方が良さそうだ。
(パンッ)
突然、銃声が鳴り響いた。すると、その人は慌てた様子で、
「おい、もっと走れ!!」と言った。
僕はただ走った。そうしているうちに外に出ることができた。息が切れて、立ち止まっている僕にその人は
「おい、立ち止まっている暇はねぇぞ。」と言った。そこから、僕はまた必死になってついていった。しばらくするとその人は立ち止まり、
「着いたぞ。少しの間だがここにいろ。」
「ありがとうございます、、。」
そこは少し大きめの工場のようだった。中に入ると百人くらいの人が、ブルーシートの上で暮らしていた。みんな避難しているのだろうか。
「、、、この中に知っている人はいるか?」
「い、いません、、。知らない人ばかりです。」
僕がそう答えると、その人は何かついてくるような手振りをした。ついていくとそこには、またもや同学年くらいの青年が二人座っていた。
「この人、身寄りが居なくて一人みたいなんだ。だからしばらく俺たちと同じグループってことでいいかな?」
すると座っている二人は顔を見合わせ頷いた。
「よし、決まりだ。俺は快人っていうんだ。よろしくな。」
さっきまで強い口調で喋っていたその人(快人)が、一転して工場に来ると柔らかい口調になっていた。
「僕は光希っていう名前です。よろしくお願いします。」
それから、四人で話をした。その中でいろいろ知ることができた。快人の帰りを待っていた二人は翔太と風真ということ。一時的にこの工場に避難していて、食糧が無くなる度に全員で大移動をしていること。そして、、ある探し物をしていること。四人で話すうちに、少しだけだが打ち解けた気がした。

博物館へ

「あの、、食糧が無くなる度に大移動をしていると話していましたが、外に出ることに抵抗はないのですか?」僕はふと疑問に思ったことを聞いた。すると快人は
「そうなんだよね、、。俺らは別にいいんだけど、ここにいる中には小さい子もいるからその子にストレスがかかってしまうんだ。だからなるべく食糧を節約してその場所で耐久してるんだよ。」
と話した。またしばらく話していると、僕が建物から救出された話になった。
「それで、、僕がいたと、、。」
「そう。まだ逃げてない人がいて驚いたよ。」
快人は探し物を探しに、三人を代表してあの建物に行ったのだという。しかし、探している途中、自分(光希)を見つけ、急いで避難させようと思ったのだと話した。
「あの銃声はなんだったんですか?」
「おそらく泥棒かなんかだろう。展示物を盗みに来た人同士で争いが起きたんだと思う。」
展示物、、?泥棒、、?混乱してきた。展示物っていうことは自分がいた科学館か、、?
「あの、、その建物の名前は何ですか。」
「何言ってるんだ。昭和・平成博物館だ。」
博物館、、?僕がいたのは科学館だったはずだ。しかも、平成のものが展示品になってるってことは、、、
「今は、、何年ですか?」
「今は西暦二一二一年だ。」
、、、やはり。ということは僕は未来に来てしまったということになる。
「それにしても光希さん、何も知らないようですが、、。」
翔太が首をかしげてそう言った。そこで僕は自分の身に起こったことを全て話そうと決心した。
「少し長くなりますが、全て話します。」
そう言って僕はここまでの経緯を話し終えた。
「、、、となって今に至ります。信じられないかもしれませんが、これが全てです。」
すると、三人は驚いた様子でこちらに背を向け何か小声で話し始めた。その後、風真が僕に
「その科学館の周りに何があったか覚えているか?」と聞いた。
「えっと、、埋め立て地に近い場所なので海とか、、。」
それを聞いた三人は頷き、翔太が
「間違いない。あなたが科学館と言った場所は今の博物館だ。、、一緒に来てくれますか?今からもう一度あの博物館に行きます。」と言った。
またあの場所に行くのか、、と少し身構えた。だが、ここで断るのも気まずいと思い、少し間をおいて、「行きます。」と言った。
四人で外に出た。さっきは走るのに夢中であまり見れていなかったが、改めて見るとひどい光景だ。コンクリートの残骸があちこちに横たわり、煙が出ている。中には炎が上がっているのもあった。
「も、燃えてる、、。」僕がそう呟くと、
「あのままでいいんだよ。誰も消す人なんていないし。もう見慣れた光景なんだよ。」と快人が言った。三人の顔には、自分にはどうしようも出来ないという、やるせなさが表れた。見上げると、空は灰色の雲で満ちていた。

快人の過去

歩きながら、僕はもう一つ質問した。
「大人は、、連れていかなくていいんですか。」
「別にいいよ。子供だけでも大丈夫。」
と風真が答えた。
「いやでも、僕たちだけであんな危ない場所に行くのは、、。」僕がそう言うと、
「大人は信用できない!」
と快人が怒鳴るように言った。、、これ以上は言わないでおこう。そう思った。何か事情があるに違いないが、これ以上、雰囲気を悪くさせないことに努めた。そうして歩き続けると博物館に着いた。幸い、中を探索するともう誰もいないようだった。
「おーい、こっちに来てくれー。」と風真が言った。そこに行くと、巨大な地球のモニュメントがあった。なんと、モニュメントはまだ残っていたのだ。
「ねえ、光希が見たのってこれじゃない?」
「そうです、これです、。」
僕がそう答えると、快人が
「あの、、話しておきたいことがあるんだ。」
と言った。するとそのまま、快人は話し始めた。
「俺が幼いとき、よく父にこのモニュメントの広場に連れてきてもらってたんだ。ここら辺の土地は市が管理していて、父はその市の役員の仕事をしていたんだ。父はこのモニュメントの管理役を自ら立候補して、俺はそれを誇りに思ってよく周りに自慢してた。父は、子供とこのモニュメントが大好きだった。学校での校外学習で、特別教師の仕事もよく引き受けていた。そして俺は、、父から習ったギターをよくこの広場で弾いていた。最初は父とは別の職員によく怒られていたけど、父がなんとか説得してくれて、弾き続けることが出来た。休みの日には父と俺と、、大人数の子供とこの広場で遊んだ。そしていつしか、、この広場は室内の公園みたいな場所になっていった。だけど、、俺が小学校四年生のとき、父と喧嘩をしてしまった。それは些細なことで、ギターの弾き方について揉めたからだった。そしてその一週間後、父は失踪した。父は何かと思い悩んでいる様子だったが、その時の俺には逃げたようにしか映らなかった。そして、、その頃には既に不安定だった世の中がどんどんおかしくなっていった。大人たちが、、私利私欲のために争いを繰り返したからだった。そしていつしか、俺は大人が嫌いになっていた。」話を聞き終えて僕は言った。
「ごめんなさい、嫌なことを思い出させてしまって。」
「いいよ、、。それに、光希の話、信じるよ。」
「、、、え?」
「光希がタイムスリップしてここに来たっていう話。」
「あ、ありがとう、、ございます。」
「敬語じゃなくていいんじゃない?」
と、風真が言った。そして快人も
「そうだよ。今日から同じグループなんだし。」
と言った。
「翔太もそう思うよな?」
「え、ご、ごめん。ちょっと考え事してて、。」
すると風真は
「いつも通りの翔太だな笑」と茶化した。
、、そういえば、話を聞いているときの翔太と風真は何か変だった。翔太は少しうつむいて何か悩んでいるような、、そんな顔をしていたし、風真は真面目に聞いているようで、どこかソワソワしていた。
「ねぇ、これ、、。」
「どうしたんですか。」僕が快人に聞くと、
「輪が、、無くなってる。」
それを聞いた僕ら三人は、快人がいるモニュメントの正面にある台の前に集まった。そこには様々な色の輪が四つ、台にはまっていた。そして、、それと同時にそこには三つ分の空白があった。
「ここには七色の色鮮やかな輪がはまってたんだ。なのに今は四つしかない。」と、快人が言った。

翔太の告白

「泥棒が盗んだのでは?」僕がそう言うと、
「そんなはずはない、、輪はしっかり固定されている。もし盗まれたなら、盗んだ跡が残るはずだ。」と、快人が答えた。
「でも消えてるってことは何かあったってことですよね?」翔太がそう言うと風真は、
「そうだな、、とりあえず確認は済んだし、工場に戻ろう。」と言った。
、、、再び工場に戻ってきた。そこで僕はもう少し詳しく、今の状況について聞いた。
「あの、、さっき大人たちが争いを繰り返したって言ってたと思うんですけど、、詳しく教えてほしいです。」そして風真が答えた。
「最初は平和だったんだ。だけど地球の人口が増え続けたところから、争いが起こった。資源が不足し始めたんだ。新しいエネルギーを作るのも間に合わず、大人たちが資源や食べ物を求めて子供を巻き込んで争いを続けた。そして戦場は広がっていき、ついに先進国と呼ばれた地域をも巻き込むようになった。戦いによって多くの人が傷ついたことは想像に容易い。もちろん、文化や医療にも影響し、崩壊してった。」
「、、ひどい。」僕はそう呟く。すると快人は
「だからもう、みんな諦めてるんだ。それに、ここにいる人たちはみんな、親をなくしたり、俺みたいにいなくなってしまった子ばかりだ。」と言った。避難している人たちを改めてみると、たしかに成人してそうな人はいるが、大人という大人はいなかった。みんな、十~二十五歳くらいだ。
そして僕はもう一つ聞きたいことがあった。
「探し物があるって言ってましたよね?」
「それは、、実はギターのことなんだ。ずっと買い替えずに一筋で使ってきたんだ。だから、、俺にとっての大切なものなんだ。それに、、この工場に持ってきて弾けば、子供たちを元気づけられると思って、、。」と、快人が言った。
「そうだったんだ、、。そのギター探し、手伝わせてよ。」と言いつつ僕は、快人の様子に違和感をおぼえた。まるで、さっきの翔太と風真みたいだった。
「、、ありがとう。」と快人は静かに言った。
すると突然、、、翔太は涙を流し、
「ごめん。」と言った。続けて翔太はずっと隠していた事を話しだした。
「快人さんが、、快人さんとそのお父さんと子供たちとで、あのモニュメントの広場で遊んでいたと話していましたよね。実は、、あの場に僕もいたんです。、、、小学三年生の頃、快人さんはご存じないと思いますが、快人さんのお父さんの悪い噂が子供たちの間で広まっていたんです。誰が言い出したのかは分かりませんが、快人さんにばれないよう、快人さんのお父さんへの嫌がらせがほぼ毎日行われていました。僕はそんな風潮に抗おうと、嫌がらせの妨害をしていました。しかし妨害がばれると、僕も嫌がらせの対象になっていきました。そしてある日、嫌がらせをしている人たちに言われたんです。『絶対に邪魔しないって約束するんだったら、お前への嫌がらせを止めてあげる』って。そしたら僕、、それにのってしまったんです。それからというもの、毎日脅されました。『お前だったらこれに協力してくれるよな?』って、、。本当にすみませんでした。周りに同調を求められて、、護身してしまったんです。本当に申し訳ないと思っています、、。」
その後、少し沈黙があった。

襲撃

すると快人は、
「、、ありがとう。話してくれて。」と言った。
「、、、え?」翔太は驚いている。
「なんだか心が少しだけ軽くなったよ。たしかに父に対してしたことは、簡単に許されることではない。でも、もういいんだよ。父のことは。」
「そ、そんなこと、、」翔太が何かいいかけたが、快人は続けて、
「俺は父のことを誇りに思っていた。誰の父よりも立派だと思っていた。だけどある日突然いなくなったんだ。その時俺は『あぁ、、あんな父でもこんな簡単にいなくなっちゃうんだ、、』って絶望したんだ。、、、ただそれだけの話だ。」と言った。そして、風真が何か喋ろうと口を開いた次の瞬間、
「キャーー!」と工場内に悲鳴が響きわたった。
急いで悲鳴のした方へ駆けつけると、そこには包丁を持った男が女の子を人質に立っていた。すると男はこう言った。
「食糧と水をあるだけ渡せ!」
これはまずい。避難している人数と倉庫にある食糧の量から推測するに、あと一週間ももたなそうな状況だ。大移動のスパンを長くするためにも、簡単に食糧を手放すわけにはいかない、、。
男は、しばらく誰も動かないのを見て、
「早くしないとこの子を刺すぞ!」
と脅してきた。それを聞いた途端、翔太が歩きだした。そして、
「もう、、嫌なんだ。これ以上、周りに合わせるのは。」と小声で言った。
「これ以上、人を傷つけたくないんだ。誰も動かないなら、僕が行く。」
そう言うと翔太は、機械の後ろにあった小石をつかみ、更に男に近付こうとした。それを見た僕はとっさに翔太とは別方向に走りだし、機械に隠れた。そして快人と風真もバラバラに走りだし、それぞれ別の場所に隠れた。その後もバラバラに走っては隠れ、音をたてた。そうして僕たちは男を囲い込むことに成功した。
「おい、隠れてないで早く持ってこい!」
そう言って、男が僕の方を向いた瞬間、翔太は背中を向けた相手に向かって小石を投げつけた。その小石は男の後頭部に命中し、その場に倒れた。同時に女の子は解放された。快人が確認しに行くと、男は気絶しているらしかった。
「あ、危なかった、、」と風真が言った。
僕と快人もそっと胸をなで下ろした。翔太はというと、、さっきまでの翔太とは一味違う、すっきりしたような顔をしていた。
「ありがとう、本当にありがとう。おかげでスッキリしたよ。そして、、快人さん、本当にごめん。」
「お礼を言うのは俺の方だよ。話してくれてありがとう。」と、快人が言った。
「それに、、翔太さんが自分の意志を貫かなかったら食糧を盗られていただろうしね。」と僕が付け加えるように言った。
「みんな、、協力してくれてありがとう、、!」
翔太は笑顔でそう言った。すると突然、翔太の左胸が赤く光りだした。そしてその光は、工場の窓ガラスをすり抜けどこかに行ってしまった。
「あ、あの光は、、一体?!」
僕がそう言うと、風真は
「なに言ってるんだ?感動して頭がおかしくなったのか?」と言って笑い、翔太と快人も笑った。
そしてしばらくして騒ぎが落ち着いた頃、僕は三人に出かけることを伝えた。

小旅行

「今からあの気絶している人を、危害が及ばない場所まで運ぼうと思う。」僕がそう告げると快人は、「みんなで手伝おう。」と言ってくれた。
しかし風真は、
「もう夕方だぞ。さすがに明日にした方が、。」
と言った。
「、、でも今行ってくるよ。寝ている間に倉庫を荒らされたら困るし。」そう言って僕は、毛布と食糧、水を持って外に出た。そして、しばらく背負って運んでいると風真が追いかけてきた。
「手伝うよ。」
「ありがとう、、でもどうして来てくれたの?」
「いや、ちょっと知りたいことがあって、、。」
僕は少し疑問に思いながらも、足を動かし続けた。その後、丈夫そうなマンションの中に男の人を運び込んだ。
「ここなら工場から離れていて、人目にもつかなそう。」そう言って僕は男の人に毛布をかけ、その隣に食糧と水を置いた。
「どうしてそこまでするの?俺たちを襲ってきた人なのに、、。」と、風真が聞いてきた。
「この人も本当はいい人なんだよ。」
「どうしてそう思うの?」
「人は生きていく上で必ず、口にするもの必要だ。どんなに優しい人でも、食べるものが無ければ極限状態になり、手段を選ばなくなっていく。この人も同じだよ。こんな風に少し気遣いをしてあげれば、この人もきっと、〝人の心〟を覚ましてくれるに違いない。そう思うからだよ。」
「ふーん、そうなんだー。」
その後しばらく風真は黙りこくっていた。自分と重なるところがあったのだろうか。僕は風真の反応を見て、翔太と同じように、何か隠し事をしているのではないかと感じた。
「あ、もうすぐ暗くなるぞ。急いで戻ろう。」
僕がそう言うと風真は、
「そ、そうだな。」と言った。
戻っている途中、風真が何かを見つけた。
「おい、あれ見てみろよ。」
そこには一軒家らしきものがポツンと建っているのが見えた。近付いてみると、そこには〝湯川〟と表札に書かれた一軒家があった。あちこちにヒビがはいっているが、原形を保っていた。周りをよく見回してみると、一軒家の周りには倒壊した家の残骸が多く確認できた。
「いつのまにか住宅街に来ていたのか。意外と遠くまで来たな、、。」と僕が言うと、
「いや、そうじゃなくて、湯川って実は快人の名字なんだ。」
「え、、湯川って僕の名字でもあるんだけど」
「お、同じ名字なのか、すごい偶然だな、、。
、、て、そうでもなくて!この家が快人の家かもしれないっていうことを言いたいんだ。」
「根拠はあるの?」僕がそう言うと
「いや、、なんとなく、。」と風真は答えた。
「なんとなくかぁ、、。でも、湯川ってマイナーな名字だしあり得るかもね、、。一応、快人に聞いてみよう。」そう言うと風真は頷いた。僕は、倒れた電柱に記された住所を覚えておくことにした。その後、僕らは走り続け、なんとか完全に暗くなる前に帰ることができた。

会議

そして夜、、僕らはランタンを囲んで、明日に向けて会議をすることにした。
「さあ、明日はどうするか、、。」
快人がそう言うと、風真がさっきの事を話した。
「さっき帰る途中、〝湯川〟って表札に書かれた家を見つけたんだ。もしかして、、快人の家?」
「住所は○○―○○なんだけど。」と僕が付け加えた。すると快人は
「合ってる、、。それに、そこら辺で湯川は俺しかいない。間違いなく俺の家だ。」と言った。
「そうだったんだ。聞いておいて良かったよ。」
と風真が言った。
「もしかして、、その家まだ残っているのか?」
その質問に僕と風真が頷くと、
「本当か!じゃあギターはそこにあるかもしれない。」と嬉しそうに言った。
快人に詳しく聞くと、あの住宅地は他の場所よりも激しい戦闘に巻き込まれたために、被害が大きかったという。倒壊した家では、物が次々に盗まれていった。快人はその事を聞いた上で探しに行こうとしたが、瓦礫の風景が永遠に続き、どこに住宅街があったかさえ分からない状態だったので、諦め半分で他の場所を探していたという。
「、、でも残っているなら話は別だ。明日にでも探しに行く!」
「そうだね。探しに行こう!、、あと、博物館の輪も探さないと、、見つかるか分からないけど。」と、翔太が言うと、僕は
「そうだったね。何色が無くなってたんだっけ?」と質問した。それに快人は
「たしか、、赤色、青色、緑色の三色だったはず。」と答えた。
その後も、、いろいろ話をした。それは、明日の任務とは全く関係のないことばかりだったが、四人の仲がより深まったように感じた。あと、、僕と快人の名字が同じ〝湯川〟だという話では結構盛り上がった。そして、、僕らは横になった。
他の三人はすぐ寝たようだったが、僕は少し考え事をしながら眠りについた。その考え事というのは、、翔太が刃物を持った男をやっつけた後に出た、赤い光のことだ。どうやらあの光は僕にしか見えてないようだった。あの光は、、一体なんだったのだろう。よくよく思い返してみると、タイムスリップする直前に見た腕時計も、僕にしか見えていないようだった。そしてそれに触れた瞬間、この時代にやって来た。僕は、、意図的にここに連れてこられたに違いない。そう考えるほかなかった。
次の日、僕は翔太に起こされた。
「うーん、もう朝か。」
「おはようございます。突然ですが、良いニュースがあります。」
「、、え?」
翔太に話を聞くと、早朝に快人と風真が博物館の様子を見に行ったらしい。すると、消えていた三つのリングのうち、赤色のリングがモニュメントの前の台座に戻ってきていたらしい。
「、、誰が見つけてくれたんだろう。」
「分からないそうです。また、誰か来たような跡も無いと言っていましたよ。」
そんな会話をしていると、快人と風真が来た。

風真の告白

「おーい、起きるのが遅いぞー。」と快人に言われた。そして風真は
「もうリングの話、聞いたのか?」と言った。
「聞いたよ。とりあえずは良かったね。」
そう言うと快人は
「そうだな。光希も座ってないで早く行こう。」
と言った。
僕らは外に出た。相も変わらず、空は曇っていたが、少しだけ光が漏れたところもあった。
「よし、行こう。」と快人が言った。
こうして僕らは快人のギターと、残り二つのリングを探しに旅に出た。
僕と風真が案内しながら、ただひたすらに歩き続けた。そして、、快人の家に着いた。
「それにしても、、よくここまで歩いて来ましたね、、。それに、快人さんの家がこれほどまでに残っているのは奇跡です。」と翔太が言った。
「そうだな、、俺も驚いてる。」と快人も言った。中に入ると、、当然というべきか、泥棒が入って荒らされ放題になっていた。
「ギター、あるかな、、。」
急に弱々しい声で快人が言った。
「探してみよう、、。快人の部屋は二階?」
僕がそう聞くと、快人は頷いた。
階段を上り始めると、一段上がる度にギシギシと音がなった。この家もやはり、所々傷んでいるようだ。二階を見てみると、、一階とはうってかわって、綺麗なまま残っていた。それを見た快人は自分の部屋に駆け込んでいった。三人も後を追って部屋に入った。四人で探すと、収納の隅に、、
浅くホコリをかぶったギターがあった。
「、、あった、、!!」
快人がギターを持つのと同時に、写真が一枚落ちた。すると快人はそれを拾ってこう言った。
「、、思い出した。父があのモニュメントを好いていた理由。、、父も幼い頃、父のおじいちゃん、、つまり俺の曾祖父にあたる人によくあのモニュメントに連れていってもらってたって聞いたことがある。」と言った。写真を見せてもらうと、そこには幼い頃の快人の父と、その子の祖父と思われる人が写っていた。そして裏を見ると、つたない文字で〝幸太郎〟と書かれていた。それを見た快人は、
「幸太郎っていうのは俺の父の名前だ、、。くそっ、、また思い出したくもないことを、、。」
と言った。その様子を見ていた風真は
「、、ごめん。」と言った。
「今度はなんだよ。」と快人が言うと、風真は話を始めた。
「実は、、実は快人さんのお父さんの悪い噂を流したのは、、俺なんだ。、、ある日、俺はテレビでニュース番組を見ていたんだ。そしたら、ここの市の役所の人が不正をしたっていうニュースが流れていて、、それを、まだ小学三年生だった俺が、、勝手に快人のお父さんのことだと勘違いしたんだ。後は、、翔太の話した通りで、、ごめんなさい。俺、、とんでもないことをしてしまったんだ。ニュースを鵜のみにして、勝手に対立意識をもって、幸太郎さんのことだと思い込んでしまって、、もうどうしたら良いのか分からなくなって、、。さっきまでいつ打ち明けるべきか悩んでいたんだ。本当に、、本当にごめんなさい。」
翔太は目を見開いて驚いた顔をしている。実際、
僕もかなり驚いている。肝心な快人はというと、、下を向いたまま黙っている。しかし、沈黙の時間は案外、すぐ終わることとなった。

善と悪

「パリンッ」と下から音がした。
「一階に、、誰かいる。」翔太はそう言うと後ずさりして棚にかかとをぶつけた。
「ガタンッ」、、棚から物が落ちたようだ。その直後、
「ギギィ、ギギィ、」と階段を上る音が聞こえ始めた。
「す、すみません、。」と翔太が小声で謝った。
何者かが階段を上り終えると、音はこちらに近づいてきた。四人の視線は部屋のドアの方に向いていた。そして次の瞬間、ドアが開いた。そこには、、なんと拳銃を持った男がいた。、、どうやら、あの刃物で襲ってきた男とは別人のようだ。
その後男は、部屋の出入口から一歩ずれたところに立ち、こう言った。
「この家から出ていけ!早くしないと撃つぞ!」
、、僕はあることに気づいた。銃を持っている男の手が、、震えている。すると快人が
「この家は、、」と何か言いかけたので、僕は腕を伸ばし、手のひらを快人の前で広げ、喋るのを止めさせた。そして、隣にいた風真が僕に
「、、俺、確かめてみるよ。」と小声で言ったので、僕は頷き、翔太は何かを察した様子でその場に座った。すると風真は男の目の前に立ちこう言った。
「俺は、、俺はお前を見極める。」
男は後ずさる。が、風真はそれを追いかけ、詰め寄った。
「なあ、本当にこんなこと、したくてしてるのか?、、きっと違うだろう。お前、本当は生きたいんだろう。もしそうなら、協力する。もしそうじゃないなら、、俺を撃て。」男は、、それを聞いてポトンと銃を落とした。そして快人が動き出す。
「これ、持っていけよ、、。賞味期限切れてるけど。」快人は部屋にあった数百円分の菓子を男に渡した。そして男はそれを握りしめ、家を飛び出して行った。風真は
「改めて謝るよ。本当にごめん。そして、、ありがとう。」と言った。それに快人は
「そんなこと、、分かりきってるよ、、。」
とそっけなく言った。しかしそれは、どこか優しさのある言い方だった。すると、、風真の左胸が青く光りだし、またもや窓からどこかに行ってしまった。その直後、、
「ガチャッ」と下から音がした。すると、四人は時が止まったかのように静かになった。、、また誰か入ってきたようだ。
「トントントン、、」と下で誰か動いている。
その状態しばらく続いた。そして足音は消え、ギターの音が聞こえ始めた。
「、、、?!」
快人が階段を駆け下りると、残りの三人もあとを追った。そこには、、見知らぬ男の人がいて、玄関のへりに座ってギターを弾いていた。その人は全身煤まみれで、ひどく汚れていた。すると翔太が聞いた。
「もしかして、、幸太郎さんですか?」
その人はそっとギターを置いて、こちらに近づいてきた。いまにでも泣きそうな顔をしている。
「はい、、そうです。、、湯川幸太郎。快人の父です。」
「、、良かったじゃん、、。お父さんだってよ、、。」風真がそう言った。
でも快人は何も喋らない。それどころか、背を向けてうつむいている。
「どうしたの?」僕が尋ねると、
「だから、、もういいんだよ。父のことは。俺は大人が嫌いなんだ。」と快人は言った。
「、、本当は未練があるんだろう?」
僕がそう言うと快人は顔を上げて、驚いた顔で僕の方を見た。

未練

「、、なんで、、、。」
快人がそう呟いたので、僕は言った。
「ばれてないと思ってたのか?昨日、快人がギターを探している理由として『ずっと買い替えずに一筋で使ってきたんだ。だから俺にとっての大切なものなんだ。』って言ってきただろう?あのときの快人、様子が変だったぞ?絶対、他にも理由があると思ってた。それで、さっきギターの音が聞こえたとき、真っ先に階段をかけ下りたのは快人だった。その時確信したんだ。父との思い出が忘れられないんだって、、。あれって、弾いてるのがお父さんだと思って、会いたいって素直に思ったからだろ?本当に大人が嫌いなら、一人で先に行ったりしないと思う。」そう言うと快人は、
「光希、、、お前にはなんでも見えてるんだな、、。」と言った。
そして、快人は涙を流しこう言った。
「本当は、、謝りたかった。あの日、家で父がギターを弾いていて、それが、、俺の弾き方ではなかったんだ。気にくわなくて、何度も何度も父の演奏を止めては、何か文句を言ってしまっていた。そのうち父が『快人には快人の弾き方がある。だから、私にも私の弾き方があるんだよ。』って言ったんだ。そしたら俺は『そんなのおかしい、絶対こっちの方が弾きやすい!お父さんは間違ってる!』って言ってしまっていた。そしてまたしばらく、会話をしているうちに父は怒って大喧嘩になった。もともと、、ギターを始めた理由も周りに褒めてもらいたかったからなんだ。広場で弾いては、周りの反応を見るのが日常になっていたんだ。だから、、俺はうぬぼれていた。だから、、本当に、、ごめんなさい。俺が、、全部悪かった。」すると今度は幸太郎さんが、
「謝らなければならないのは私も同じだ、、。一人にしてしまって申し訳なかった。実は、、私は鉱山に動員されていたんだ。政府の苦肉の策で、、資源を確保しようとしたんだ。政府が機能しなくなってからは、シェルター、、つまり避難施設を探して回った。そしてこの前、ようやく見つけたんだ。まだ空きがあるのが確認できたから、私は今度は快人を探しにこの町に戻ってきた。そしたら家が、、まだ残っていて入ったんだ。中を探していたらクローゼットの奥の方に自分のギターを見つけて、、懐かしくなって弾きたくなったんだ。そこで、、君たちに出会った。本当に無事で良かった。本当に、、本当に、、。」
と言った。そして二人は抱きあった。
その後、幸太郎さんはこんな提案をしてきた。
「あの、みなさんもシェルターに行きませんか。」すると快人は、
「やり残したことがあるんだ。それに、工場にまだ百人の人がいる。」と言い、それを聞いた僕ら三人は頷いた。

白い光

やり残したこと、、それは博物館の輪を探すことだ。
「そういうことなら私はここで待っています。たしか出来たばかりの施設なので、百人全員避難できると思います。なので、その〝やり残したこと〟とやらを終えたら、みなさんでここに連れてきてください。」と幸太郎さんは言った。
「必ず、、戻ってきます。」快人がそう言うと、
「ああ。気をつけて。」と言って二人は握手をした。
「自慢するのはもう嫌だよ、、。」
そう言った快人の顔は笑っていた。すると、、快人の左胸が緑色に光った。僕は慌てて外に出た。
光の塊は壁を貫通し、どんどんスピードを上げた。そしてそのまま遠くへ見えなくなった。
「どうしたんですか?」翔太が外に出てきた。次いで、風真、快人も来た。
「いや、、なんでもな、、」
僕が言いかけると、遠くで急に何かが白く光りだした。
「ま、眩しい、、。」
僕らは目を覆った。すると幸太郎さんが出てきてこう言った。
「どうしたんですか?みんな目を隠して。何かあったんですか?」
どうやらこの光は四人にしか見えてないようだ。
「な、なんでもないです、。行ってきます。」
僕がそう言うと、
「わ、わかった、、。」と言った。
僕らは目を合わせあった。そして全力でその光へと走り出した。光のもとに到着すると、、そこは博物館だった。中に入り、探索すると、、地球のモニュメントが白く輝いているのを見つけた。そのふもとの台には、七色のリングがそれぞれの色を補いあい、輝きを放っていた。
「どうなってるんだ、、。」と快人が呟いた。
しばらくすると、モニュメントはどんどん明るさを増し、僕らを白い世界へと包んでいった。
目が覚めると、四人はモニュメントを囲むようにして寝転がっていた。僕は急いで三人を起こした。
「こ、ここはどこだ、、?」
僕が周りを見回すと、変わらずここは博物館のモニュメント広場のようだった。でもなんだか変だ。天井はヒビ割れてないし、壁も綺麗だ。それに、周りの展示物も新品のようだった。
僕らは外に出た。すると、さっきまでの荒野とはまるで違う、車が走り、ビルが建ち、遠くには海が見える。博物館前には、、大きな芝生の広場ができていた。
「ん?誰か手を振ってる、、。」
僕たちの見る先に、五、六人の大人が立っていた。そして、それを見た三人は走り出した。
「お母さん、、。」
「お父さん、、。」
少し遠くで再会を喜んでいる。だが、そのときの僕には、みんながもっと遠くにいるように感じた。、、なぜか急に涙がでてきた。それは寂しさと、、安心の涙だった。僕は、、いや僕らは、、たしかに未来を変えたのだ。そんな風に、僕は唐突に理解した。
それからというもの、、僕は快人の家に住まわせてもらうことにした。快人が必死になって説得してくれたのだ。というのも、幸太郎さんに〝もう一つの未来〟での記憶は残っていなかった。だから説得に時間がかかったのだ。そして僕は快人の家に入った。しばらく二階で遊んでいると、翔太と風真が遊びに来てくれた。四人で遊ぶと、時間はあっという間に過ぎた。オレンジ色の光が窓から射し込む頃、翔太と風真は帰っていった。僕と快人は掃除をしようと立ち上がった。その時、部屋の壁に掛かっていた時計が急に落下しだした。
「危ない!」快人のそう叫ぶ声が聞こえたが間に合わず、僕の頭に時計が触れた。すると、、僕は再び白い光に包まれた。

つながり

「ジリリ、、ジリリ、、」
目覚まし時計の音で目が覚めた。
今日は、、月曜日。階段を下りると、スーツを着た父の姿があった。
「おーい、遅刻するぞー。」
急いで朝食を食べて、身支度を済ませると、僕は家を飛び出した。
学校から帰ってくると、机の上に一通の手紙があった。
光希さんへ
元気にしていますか。この手紙は未来から、とある方法で送っています。こっちでは、、いろいろ元気にやってます。光希が突然いなくなってしまって、、正直言うと、寂しいです。今も楽しくない訳ではないのですが、、今思い返すと、結局四人でいたときが一番楽しかったのだと改めて思います。名残惜しいですが、前を向かなければいけません。なので、ここらへんで失礼します。未来を変えてくれてありがとうございました。お元気で。
※ちなみに、写真は、私の父とそのお爺ちゃん(私の曾祖父)が地域交流会に参加したときのものです。
あなたのひ孫 快人より
同封されていた写真には、「光希」と書かれた名札をつけた老人と、「幸太郎」と書かれた名札をつけた男の子。そして背景には地球のモニュメントが写っていた。また、その男の子の右腕には、新品の腕時計がキラリと光っていた。
「夢なんかじゃなかった。」そう呟くと、
僕はコルクボードにその手紙と写真を飾った。
手紙にはいくつか、水滴の乗った跡が残った。
おわり

未来改革

この作品にでてきた科学館は、じつは実際にある
科学館がモデルになっています。そこにある展示ブースからインスピレーションを受け、この物語を作りあげました。小説の技能に関しては完全に素人なので、細かいところは優しい目で見てやってください(笑)少しでも良かったと思ってもらえれば作者として嬉しい限りです。最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございました。

未来改革

とある科学館での出来事。

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • 時代・歴史
  • 青年向け
更新日
登録日
2021-09-26

Copyrighted
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Copyrighted
  1. 懐かしさ
  2. 避難
  3. 博物館へ
  4. 快人の過去
  5. 翔太の告白
  6. 襲撃
  7. 小旅行
  8. 会議
  9. 風真の告白
  10. 善と悪
  11. 未練
  12. 白い光
  13. つながり