心臓 渡逢 遥 苦痛だけが俺を悦ばせ、俺に生きている実感を与えてくれた。まるで、苦痛そのものが心臓ででもあるかのように。だが俺はもう飽きてしまった。悦ぶことに、苦しむことに。そして、生きることに。 心臓