SeeK
初登校です宜しくお願いいたします。
暗い話かもしれません。
情報屋と雇われの話です。
とある廃墟ビルにて…
それはある年の梅雨時のことである
場所は2年ほど前に潰れたビル。
コンピューター関係の仕事場だったのか、壊れたパソコンや印刷機がたくさん放置されてある。
そんな廃れたビルに1人の黒い服を纏った50代後半の男が右手に1人、左手に1人と少年の手首を掴んでいた。
それは一見、2人の少年を誘拐したように見えるのだが事は全く違うのだ。
少年は大方10歳と言たところか、よく見てみると2人とも同じ目をしていて、同じ髪の色をしている。最後の共通点は2人とも顔や腕に傷を負っていることである。
おそらく、彼らは兄弟なのだろう。
“ガチャン”
ドアが開きまたもや黒い服を纏った50代後半の男が2人入ってきた。
2人の男は少年を連れてる男の前に立った。やってきた1人の男が威圧感のある声で言った。
『取引だ。』
少年を連れた男は軽く頷いた。
10歳、このくらいの歳になれば“取引”という言葉の意味を知っているだろう。
また理由も無くこんな場所に連れてこられることはまず無いということも知っている。
2人の男に用意されたアタッシュケース。
彼らは悟った。
“あぁ、売られるんだなぁ”
と、
彼らの悟ったことはすぐさま実行された。
『こちらが兄の---です。』
男はそう言って右手を差し出した。
さらに
『こちらは弟の---です。』
と言い左手を差し出した。
『どちらがお二方に物になるかは先日話した通りで宜しいでしょうか。』
『構わないですよ。』
今度は別の男がかすれた声を出した。
ついに2人の少年は別の男の手に渡ってしまった。
少年のうち、身長差からして弟の方が表情を変えずに声を出した。
「お…父…さん。」
お父さん、と呼ばれる存在は声を出した少年を睨みつけすぐさま営業スマイルというものか、
満面の笑みを浮かべてこう言った。
『どうぞ、存分にこき使ってやってください、こちらは金を払ってもらっていますので…。』
少年は 泣き、はしなかったが少しうつむき加減になる。
そして少し悲しそうな顔をした。
それに比べて兄の方はまるで動じない。
まさにこの状況が必然だとでも言うような顔をしている。
普通、10歳くらいの子供なら嫌だと言って泣き叫ぶ、けど彼らは泣くどころか非道な親に従っている。
文句すら吐かない。
『いやぁ、おとなしい子達ですね。』
兄の方を引き取った声のかすれた男が言った。
『そういう風に育て上げましたからね…。』
『用は済んだ、俺はもう帰らしてもらう。』
弟の方を引き取った男がそういってその場から立ち去ろうとした。
弟を引っ張るような感じで歩く。
兄はその様子を瞬きもせずじっと見つめていた。
“ガチャン”
最初と同じような音、
『っっ!!どうしたっ!!?』
あのかすれた声、
弟が気になり声の方を見た。
すると男の手元に兄はいなかった。
兄は弟の目の前まで猛スピードで迫ってきた。
次の瞬間
ビチャビチャと音を立てて何かが飛び散った。
赤黒い、
血
そして、倒れだしたのは
弟
SeeK
お兄ちゃんが怖いですね。
文章力が無いですね。
すんません(-_- )