高校野球物語

浅野浩二

第93回高校野球大会である。××高校は、甲子園初出場である。「頑張ってね、頑張ってね」と甲子園へ出発する時、全県民から県知事まで総出で応援された。こういう過大な期待は選手にとって、逆にプレッシャーになるのである。初戦の相手は、甲子園出場20回、優勝6回、前年度、春夏連続優勝で優勝候補と見なされている強豪○○高校である。その晩。
「相手が強豪だからって気おくれするな。我々だって、地区予選を逆転につぐ逆転で勝ち抜いてきたんだ。いいか。明日は、落ち着いて思う存分、戦え。明日は第一試合だから朝は早いぞ。今日は10時、就眠だ。明日、全力を出せるよう、今日はしっかり休養をとっておけ」
と監督が夕食の後言った。
「はい」
選手たちは、凛々しいキビキビした口調で答えた。
夕食後、少し明日、明日の作戦について話し合った。すぐに10時になった。
「よーし。監督に言われたように、もう作戦会議はおわりだ。寝よう」
キャプテンが言った。
「はい」
選手達は、布団に入った。すぐにグーグー、ガーガーいびきが聞こええてきた。だが先発の二年のエースAは、神経質なので、なかなか寝つけない。12時を過ぎても、緊張で目がギラギラ冴えて、とても眠れそうもない。このままでは一睡も出来ないまま明日、投げなくてはならない気がしてきた。Aは、そっと部屋を出た。そしてマネージャーの愛子の部屋に向かった。部屋に鍵はかかっていなかった。愛子はスースー子犬のような寝息をたてているが、寝相が悪く、浴衣の裾がはだけて、パンティーが見える。Aは、それを見て、ますます興奮した。Aは、ハアハアと息を洩らしながら、股間を摩りながら愛子を間近で見つめた。
「だ、誰?」
人の気配に愛子は驚いて目を覚ましてパッと身を起こした。
「す、すまない。愛子ちゃん」
「A君。一体、どうしたの?」
「眠れないんだ。僕は緊張すると、性欲が嵩じてしまうんだ。地区予選でも試合の前は、いつも抜いてきたんだ。それで、さっき、抜いてみようとしたんだけど、刺激の強いヌード写真もビデオも無いんで、どうしても抜けないんだ」
愛子は少し考えていたが、凛とした目でAを見つめた。
「わ、わかったわ。私を抜くための起爆剤にしたいということなのね」
「う、うん」
Aは照れくさそうに言った。
「いいわ。私でよければ好きなようにして。私もチームの一員のつもりよ。チームプレー、全員野球が、我が高のモットーだものね」
そう言って、愛子はパタリと布団の上に身を横たえた。
「す、すまない。愛ちゃん」
そう言って、Aは、襲いかかるように、二年のマネージャーの愛子に抱きついた。
浴衣をはだけると、Aは餓えた犬のように、愛子の乳房にむしゃぶりつき、パンティーを触りまくった。執拗なペッティングが続いた。二人とも、ああー、と呼吸が激しくなっていった。
「A君。そろそろ抜かないと。早く抜いて、しっかり寝ておかないといけないわ」
そう言って、愛子はパンティーを脱いで、足を大きく開いた。
「さあ。来て。A君。」
「あ、ありがとう。愛子ちゃん」
Aは激しく怒張した男の一物を愛子に挿入した。Aはもう発射寸前だった。
「ああー。で、出るー」
Aは野獣の咆哮のように叫んだ。Aはとうとう射精した。ハアハアと荒い息をしていたが、だんだんおさまっていった。
愛子は、すぐに濡れタオルを持ってきてAの一物をふいた。
「さあ。A君。早く寝ないと。もう一時よ」
「ありがとう。愛子ちゃん。これでスッキリしたよ」
そう言ってAは、部屋に戻った。布団に入ると、Aはストンと落ちるように眠りについた。
翌日。
朝食の時、Aは愛子と顔を合わせると、二人とも少し気まずそうに頬を赤らめた。
「どうだった。A君。よく眠れた?」
「う、うん。おかげでよく眠れたよ。今日は絶好調だ」
「そう。それはよかったわ」
「あ、あの。ごめんね・・・」
と、Aは頭を下げた。
「なにが?」
「そ、それは・・・愛子ちゃんは・・・純潔でしょ・・・」
愛子はクスッと笑った。
「ふふ。なあんだ。そんなことないわ。私、結構、見かけによらず遊んでるから、もう何回か、してるわよ。それに私、生理前だから、きのう、すごく気持ちよかったわ」
「そうなの。それなら良かった」
ということで強豪高○○高校との戦いが始まった。Aは地区予選の時以上に腰の切れが良く、絶好調で、得意のストレートとスライダーで○○打線をノーヒット、ノーランに完封した。第二試合、第三試合も勝った。そして、とうとう初出場で優勝した。しかし、試合の前日には、毎回Aは愛子と交わっていた。そのおかげでAのコンディションが毎試合、絶好調に保たれていたである。
凱旋した真紅の優勝旗を持って××高は帰国した。××高は地元の誇りとして、大歓迎された。
二学期が始まった。
ある日の放課後。愛子がそっとAに耳打ちした。
「あ、あの。A君。私、本当はA君が初めてなの。でも前から私、A君のこと、ずっと心の中で想っていたの」
「そうだったの。それは嬉しいな。実を言うと、僕も愛子ちゃんのことをずっと想っていたんだ」
「嬉しい。A君。来年も頑張りましょう」
そう言って愛子はAに抱きついた。Aも愛子を抱きしめた。

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更新日
登録日 2021-09-03

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