俯瞰症の詩

キスするときに目を閉じるひとの瞼、
カードの暗証番号押してるときあっち向く横顔、
それってやさしさですか 正しさですか
テレビ消してよ、くだらないバラエティーで薄ら笑えることだって、誰を守っているのですか
みんなぐるりと目を逸らしつづけて、世界は丸くやさしくなっていく。車輪に轢き潰されてるのはあなたの感傷で、わたしのじゃないんだよ。
感じないよ。

いつか象がすべてを踏み壊す、その部屋の中にて。

俯瞰症の詩

俯瞰症の詩

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-09-01

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