スティルライフ

僕という人間は透いていて
「他人には見えます」
「僕には見えません」
(逆なんじゃないかな)

「死んでしまえ」と君は言った
透いていないから
真空の皮肉
歌を

僕を好かない君だからこそ好いた僕
「重なる?」
「死んでいるなら」
「見ればわかるでしょ」
よそよそしい計器
摂氏三十四度以下

「他人には見えます」
「僕には見えません」
僕らで完成する
縮図を

スティルライフ

スティルライフ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-08-30

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