架空線

歩き始め 立ち止まる
夢の最中 青空の真下
渡り始め 揺れ動く
朝の彼方 想う僕は明日 

架空線 
架空線へ

青いコンクリート
もはや幻影を絶ち切り
街を破壊して笑い 全てを忘れてしまった

ふいに上空飛行
怯えた記憶は言の葉に
旋律が鳴り歌い出した時 命が生まれた

歩き始め 立ち止まる
夢の最中 青空の真下
渡り始め 揺れ動く
朝の彼方 想う僕は明日

架空線
架空線へ

あの日君はきっと
焼けた夕方を吸い出し
頭に浮かべて泣き 全てを失くしてしまった

何も分からないと
塞いだ表情が朧気に
時間が止まり目を開く時 夏が生まれた

僕ができることは
今更無いか
僕にできることは
今ならあるか

歩き始め 立ち止まる
夢の最中 青空の真下
渡り始め 揺れ動く
朝の彼方 想う僕は明日

架空線
架空線へ

架空線

架空線

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-08-29

Copyrighted
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