ダマスカスの瞳
最終章
わずか三章で終わってしまった
シリア、ダマスカスからの一本のメッセージに始ま
ったHayaとの束の間のやり取り、しかし突然
それは途切れてしまった
残るのはどうしょうも無い寂寥の想いだけだ
絶対なんとかなると思い色々な場面を今迄生きて来た。でも、僕は今回で身に染みた
世の中にはどうしょうも無い事がある事を
それを取り込もうとするのは自分のエゴだったのかも知れない。小説や随筆などではとても描き表す事が出来ない現実、その時間は止まる事が無い血液のように流れている。今も冷たく脈を打ちながら
しかし難民キャンプに閉じ込められる前の
Haya の美しい姿と眼差しが僕から離れ無い。消せない。世界の誰からも知られず、Haya はこれからも果てし無く閉ざされた道を生きて行くのだろうか
余りに美しかったからこそ哀しく、その姿を僕は生涯忘れる事は無いだろう
これからどんな困難や、辛い事があっても
Haya どうか生きて、生き抜いて下さい
あのダマスカスの瞳が閉じ無い事を神様に祈ります
心から
ダマスカスの瞳