初恋
私が生まれて、パパとママは喜んだ。
たくさん可愛がってもらった。
でも、2年程経って、弟が生まれた。
パパとママは喜んだ。
そして、弟ばかりを可愛がった。
更に3年経って、2人目の弟が生まれた。
パパとママは喜んだ。
そして、2人目の弟を可愛がった。
パパとママは、弟2人ばかり可愛がった。
私の事は眼中にないと言うように、
私には見向きもしなかった。
8歳の私は思った。
私は何で生きてるの。
何で誰も、愛してくれないの。
小さな私はたくさん泣いた。
そしたら、男の子がやって来て私に言った。
そんなに泣かないで。
僕は、君の泣き顔を見たくない。
君が誰からも愛されてないのなら、
僕が君を愛そう。
その言葉が嬉しくて、たくさん泣いた。
ぼんやりとしか覚えていないけれど、
彼が私の初恋の人。
初恋