初恋

私が生まれて、パパとママは喜んだ。
たくさん可愛がってもらった。

でも、2年程経って、弟が生まれた。
パパとママは喜んだ。
そして、弟ばかりを可愛がった。

更に3年経って、2人目の弟が生まれた。
パパとママは喜んだ。
そして、2人目の弟を可愛がった。

パパとママは、弟2人ばかり可愛がった。
私の事は眼中にないと言うように、
私には見向きもしなかった。

8歳の私は思った。

私は何で生きてるの。
何で誰も、愛してくれないの。

小さな私はたくさん泣いた。

そしたら、男の子がやって来て私に言った。

そんなに泣かないで。
僕は、君の泣き顔を見たくない。
君が誰からも愛されてないのなら、
僕が君を愛そう。

その言葉が嬉しくて、たくさん泣いた。

ぼんやりとしか覚えていないけれど、
彼が私の初恋の人。

初恋

初恋

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-12-04

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