青いけどひとり

満足できない

 あおい、あおい、10代のわたし。書き言葉じゃわたしだけど、人と話すときはあたし。Wの子音を言うのが面倒なの。
 あおい、あおい、未熟なわたし。初心者のわたし。あ行のわたし。人の名前じゃない。青い、わたし。若葉色のわたしは青くないけど、あおいの。今は。小さな絶望と日々闘うわたし。

 友達ができない。頑張ってるのにできない。
なぜ…。これが本心だ…そうなんだが、はあ。
なんなんだ一体…どうして部活の子としか仲良くなれない…学級自体、好きなんだが、個人と仲良くなれないー!わたしに意地悪する人はいないんだがね、会話が続かないし、友達に発展しないのだ。



 どーしたものか。そんなときは彼にラインしよう。わたしみたいに大人しいくせに、友達はいる仲良しの彼に。中学の同級生。ラインでは「俺も後ろの席の子としか話せない」とか言ってるくせに!駅では5、6人と一緒にいるじゃないの!もうっ!

あたしと同類なのか、そーじゃないのか。かーっ。

あおいわたし!頑張れわたし!ああああーぼっちにさよならしてえ!クラス内ぼっちにさよならしてえ!結果を変えるには方法を変える必要がある。工夫するのだ。変わりなきものに未来なし!


 あかいなつはきらいだ。きいろいなつが、好きだ。暑いだけの夏は嫌よ。いろんな人と、仲良くなりたいの。青い春と書いて青春だ。なんで青春という美しい言葉があるのか。いつからあるんだ?昔はなかったんじゃない?どーなんだ。ええ?青春を、つかみとれ!

青いけどひとり

青いけどひとり

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-08-22

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