対岸の星

わざとらしく立ち止まる

きみは頬を赤らめる

夕陽を貶しながら笑っている

不鮮明な思い出や

感情が増えていく

無駄な言葉を覚えていく

せせらぎが遠ざかる

風みたいな過去になる

無駄な感情が増えていく

虫のように口ずさむ

明日のことはどうでもいい

面影だけをさがしている

面影だけをみつめている

きみの名前を呟く

嘘みたいな星になる

わざとらしく立ち止まる

きみがそうした場所で

僕はきみだけを歌っている

対岸の星

対岸の星

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-08-18

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