短々落語「冒険家とは」

紫紺亭 弁当

400文字以内のショートショート落語臭

「冒険家とは」

ご隠居(  いんきょ)凄いよ、この女性


どうした、与太郎(よたろう)


うんこの人、日本人最年少で世界7大陸最高峰(さいこうほう)の制覇だって。凄い冒険家だね


与太郎、それは本物かい、それとも似非(えせ)かい?


どういう事だい?


つまり、最高峰級の登山法には主に2つあってね、1つは極地法。これは集団で大勢のサポートを受けながら登るスタイル。例え(たと  )ば重い荷物の運搬をシェルパに丸投げする。
もう1つはアルパインスタイル。これは他人のサポートを受けず、ほぼ一人で動く、所謂(いわゆる)単独行っていう(やつ)じゃ。因み(ちな  )にこの代表は植村直己(うえむら なおみ )さんだね。
でね前者、極地法には莫大なお金がかかる。だから金持ちやスポンサーがつかないと挑戦できない。要は偉業をお金で買う様なもんじゃ。だから私に言わせれば、これは似非冒険家。


おい与太郎、おいらも最高峰級の単独登頂に成功したぞ。


えっ八つぁんもかい?一体どこだい?


飛鳥山(あすかやま)


飛鳥山って最高峰級なのかい?


あぁ東京23区、第2の高さ


それは冒険かい?


いや、花見の道楽さ



 

短々落語「冒険家とは」

お後がよろしいようで。

短々落語「冒険家とは」

ご隠居凄いよ、この女性。どうした、与太郎。うんこの人、日本人最年少で世界7大陸最高峰の制覇だって…、その顛末やいかに。400文字以内のショートショート落語臭。とても短い創作落語。

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2021-08-17

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