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 ロブマイヤーGT8が自宅にやって来て2日後にトーエイ・ゲームスからメール通知が来た。

 GT8の箱はまだ開封していない。テストプレイヤーの抽選結果が出るまではGT8には触らないと決めていた。

『吉田様へ。テストプレイヤー抽選結果のお知らせ』

 俺はメールのお知らせを読んでみた。

( 良かった…… )

 結果は当選だった。

 そのメールによると、俺は50人のテストプレイヤーの一人に選ばれたらしい。

 メールには『大海賊時代オンラインVR』をプレイするためのログインコードが記載されていた。そしてゲームのダウンロード方法と、パソコンとGT8を連動させる方法も詳しく記載されていた。

 今日は大学の講義もないしバイトも午後出勤なので、今のうちにゲームをプレイしてみるつもりだった。

( さて……。ダウンロードにどれくらい時間がかかるかな )

 メールの説明によると、ダウンロードは5回に分割して行う事が可能で、1回目のダウンロードが終わればすぐにプレイできるらしい。

 俺はまずパソコンの設定を先に進めて、その準備が完了したあと今度は箱を開封してGT8を取り出した。

「小さいな……」

 通販の画像で見た印象よりもさらに小さかった。そのボックス型の四角い機材を持ち上げてじっと観察してみる。作りはかなり頑丈らしく小さい割には重かった。

 デザインはかなりシンプルで、表面には電源ボタンが1つ付いているだけだった。

 電源ボタンを長押ししてみると、黒いボックス全体が赤く光った。

( 起動できたのかな…… )

 パソコン画面を見てみると、すでにゲームのダウンロードは終わっていた。

 俺はいよいよ最終段階に進んだ。

 パソコンにダウンロードされた『大海賊時代オンラインVR・ベータ版』を起動してログイン画面を表示した。その画面にログインコードとVRコードを入力し、最後に自分で用意したパスワードも入力した。それが終わるとログイン画面は消えた。

 後はアイマスクを装着してベッドに入るだけだった。

( やるか…… )

 俺はGT8をベッドの枕元に置き、同封されていたアイマスクを装着した。そしてベッドの上で横になった。

 しばらくして急激な眠気に襲われ、俺は眠りについた。



【作者紹介】金城盛一郎、1995年生まれ、那覇市出身 

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-08-16

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