短々落語「ガスの極み」

紫紺亭 弁当

400文字以内のショートショート落語臭

「ガスの極み」

何か、臭う(にお  )

そうですかい、あっしは何も臭い(にお  )ませんがねぇ

お前さん、やりやがったな、透かしっ屁(す   ぺ)

いや、やっておりません

それは、おかしいんじゃないのかい。このエレベーターには、お前さんと私の二人(ふたり)っきりだ。私が(わたし  )やってなければ、お前さんって事になるんじゃないのかい。まぁいいや、透かしっ屁だからね、お前さんが犯人(はんにん)だとは限ら(かぎ  )ない。でもなんだね、透かしっ屁ほどたちが悪いものはないね。


旦那(だんな)、実は私、(わたし  )集金に訪れ(おとず   )たガス屋ですから、臭いにはとても敏感(びんかん)でして…(ブー)


お前さん、本当にやりやがったな。さっきの透かしっ屁と同じ臭いだよ、もうやってないとは言わせないよ、今度は、透かしっ屁じゃなく、鳴り物入り(な ものい )の屁だからね。お前さん、たった今、屁を(へ )こいたろ?


えぇそうで、ガス。
でね、旦那、このガス漏れ(  も )探知機(たんちき)如何(いかが)でしょう。これも屁が取り持つ(へ と も )何かの縁、お安(えん    やす)くしておきますから。


お前さん、下衆(ゲス)極み(きわ  )だね


いぇ旦那、ゲスではなく、ガス屋です



 

短々落語「ガスの極み」

お後がよろしいようで。

短々落語「ガスの極み」

何か、臭うね。そうですかい、あっしは何も臭いませんがねぇ…、その顛末やいかに。400文字以内のショートショート落語臭。とても短い創作落語。

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2021-08-11

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