深夜3時何で起きてるん

岩波あらた

深夜3時、トイレトイレ

 夜更かし自慢と寝不足自慢する人いるじゃん。早く寝ろって思わない?「昨日3時に寝たわ」「昨日四時に寝たわ」「2時間しか寝てないから部活やすむ」いやいやふざけんなって話なんだけどそれは。

 私の毎日は充実していると思う。信頼している友達がいるし、故郷を愛しているし、熱中していることがあるし、うん。ケータイは持ってなくて、テレビばっかり観てる。だって面白いし、ニュースも観られるし。

 お友達はいるよ。信頼できて、一緒にいると楽しくて楽しくて笑いが止まらない。そんな仲間がいるよ。でも、自分より頭いい人とか、ハキハキしてる人は、なんだろう。まともに喋れない。だって憧れの対象だから、こんな自分がって思っちゃうの。まー、これが陰キャってやつね。それにさ、大嫌いというか、性格が嫌っていう人がいて、その人と背丈が近くて番号も近いから、体育の時間さ、並んだときに前後の人とペアって言われたときに、毎回その人とペアになるのよ。番号も近いし、結構関わらなきゃならない。だからかな、嫌が蓄積して、うわーーーーーなんだコイツーーってなるときが、多いのね。その人がまあ、「2時間しか寝てない〜」の人なんだけど。


 最近ね、スゴイのよ。アパートがぼんぼん建つは建つは。家の二階の窓から見える景色は、いつの間にか、変わっていたな。灰色や白の直方体がたくさん。ははは。遠くの山々が、大好きな空気遠近法が、見えなくなっていく。遮られて。人口は、毎月100人から200人減ってるっていうのにさ!変なの!

 深夜3時。トイレに行きたくて、起きた。暗いのは怖いから、我慢しようと思ったんだけど、起きた。トイレから戻って、窓の外を見る。月。光の点。遠くで光る看板の文字は、案外ハッキリ見えるのだなと感心した。窓の外は、漆黒ではなかった。薄紫に青を足して暗くしたような、そんな色。


     明るいな、こんなに明るいのか。

江戸の夜の闇を思い浮かべる。ここよりもより田舎の夜の空を思い浮かべる。時代なんだろうな、この空の明るさは。違う…太陽が昇ってきてるから明るいのか。でも、そんな哀しいことを考えてしまって、涙が出てきた。この明るさは変化のせい!
ほれ見ろ。夜更かしたち。私は涙してるんだ。


深夜3時、何で起きてるん。あの感情は、あの時だけのもの。


 

 


 

深夜3時何で起きてるん

深夜3時何で起きてるん

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-08-05

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