イエス・キリスト物語・第2話
イエスは、パレスチナのヨルダン川西岸地区南部のベツレヘムという所の馬小屋で生まれました。
そして、ガリラヤ湖の西にある、ナザレという土地で、幼少期を過ごしました。
父親は、ヨセフという大工で、母親は、マリア、という女性です。
人間は、男と女の、セックスによって、生まれてくるはずですが、イエスは、なぜか、セックスによらずに、生まれました。
イエス・キリスト、は、子供の頃から、賢い子でした。
IQは、300以上、あったと推測さています。
そして、大人になると、荒野で、40日間、断食して、その間、悪魔の質問を、全部、論破しました。
イエス・キリストは、ユダヤ教の排他的できびしい教えを批判しました。
そして、「汝の敵を愛し、汝を迫害する者のために祈れ」、という、博愛の教えを、説きました。
こうした宣教によって、イエスのまわりにはしだいに弟子が増えていきました。
ガリラヤ湖で漁師をしていたペテロやヤコブ・ヨハネ兄弟、徴税人だったマタイ、そしてユダなどです。
かれらはイエスとともにガリラヤ湖周辺をまわり、ときにエルサレムまで足をのばしました。
そしてイエスが社会的弱者によりそったり、教えを説いたりするのを間近で見ていきました。
そして、目が見えない、人の目を見えるようにしたり、ラザロ、という死人を蘇らせたり、湖の上を歩いたり、と、様々な、奇跡を起こしました。
しかし、ユダヤ教のサドカイ派とパリサイ派の人々は、イエス、を、嫌いました。
なぜなら、どちらの宗派もローマ支配下で指導的立場にあったので、もし、イエスの教えを認めると、ローマから責任をとらされて、指導的立場を追放されるかもしれない、からです。
つまりかれらは、既得権益を失うのがこわかったのです。
彼らは、イエスを捕まえて、殺そうという、計画を立てました。
イエスは、自分が、殺される、ことを、知っていました。
なぜなら、イエスは、超能力者で、将来、起こる事を知っていたからです。
なので、ユダが裏切ることも、知っていましたし、ペテロに対しても、「あなたは鶏が三度、鳴く前に、私を知らない、と言うだろう」、と、予言しました。
そして、その通り、イエスの弟子の一人である、ユダの、裏切りによって、イエスは、捕まえられてしまいました。
キリストは、大祭司カヤパの所に連れて行かれました。
カヤパは、ローマ皇帝から、派遣された、ポンテオ・ピラト総督、の元に、イエス、を送りました。
ピラト総督は、イエス、が、ガリラヤ人であることから、ガリラヤの国主ヘロデ王の元に、送りました。
ヘロデ王は、イエス、が、何も答えないので、ピラト総督の元に、送り返しました。
ピラト総督は、キリスト、を、
「この男は、それほどの罪を犯したとは思えない。鞭打ち、の罰くらいで、釈放してやるのが、適当であると思う」
と言って、イエスを、ムチ打ちました。
そして、イエス、を、釈放しようとしました。
しかし、群衆は、キリスト、を、「十字架につけろ」、と、叫んだので、群衆の暴動を、おそれた、総督は、「お前たちの好きなようにしろ。私は責任を負わん」、と言って、キリスト、の、刑罰の決定権を、放棄して、群衆に、イエス、を、引き渡したのです。
キリストは、棘の冠を、頭に載せられて、自分を、磔にする、十字架を、背負わされて、兵卒たちに、鞭うたれながら、ゴルゴダの丘、に、連れていかれました。
残酷な公開処刑です。
兵卒たちは、十字架を、地面に、置きました。
そして、キリスト、を、十字架、の上に乗せました。
そして、大きな、釘、と、金槌、で、キリスト、の、掌、と、足の甲、を、十字架に、打ち付けようとしました。
キリスト、の右にいた、兵卒が、「ふふふ。ざまあみろ」、と言いながら、キリスト、の、右手の掌に、釘を立て、金槌、で、キリスト、の、右手の掌に、釘を刺そうと、金槌を振り上げました。
その時です。
キリスト、の左にいた兵卒が、
「待て」
と、金槌を振り上げている、兵卒を制止しました。
「なんだ?」
キリスト、の右にいた、兵卒が、制止した、兵卒に、目を向けました。
「この男は、はたして、死刑にするほど、そんなに、悪いことを、しただろうか?この男は、人を殺してもいないし、物を盗んでもいない。ただ、自分が、神の子、だと、言っているだけだ。この男は、もしかすると、単なる、メシアコンプレックス、かもしれないぞ」
と、キリスト、の左にいた、兵卒は、言いました。
「何だ?その、メシアコンプレックスというのは?」
金槌を振り上げている、兵卒が、聞きました。
「メシアコンプレックスというのはな。つまりだな。一種の、誇大妄想だ。自分が、救済主になることを運命づけられているという妄想を持った、精神障害者のことだ」
と、キリスト、の左の兵卒が、説明しました。
キリストの右の兵卒、は、振り上げていた、金槌を、降ろしました。
そして、考え込みました。
「うーん。確かに、言われてみれば、この男は、死刑にするほど、の、悪いこと、は、していないな」
と、キリスト、の、右の兵卒は、言いました。
「ヘロデ王も、ピラト総督も、(この男は、何の罪も、犯していない)、と、言ったぞ」
と、キリスト、の左にいた兵卒が言いました。
「そうだったな。ヘロデ王、も、ピラト総督も、この男は、無罪と、はっきりと、言ったな」
キリストの右の兵卒、は、だんだん、気持ち、が、変わっていきました。
「何だか、しらけてしまったな」
二人の兵卒が言いました。
「もう、さっき、さんざん、鞭うったことだし。精神障害者、には、責任能力が、ないからな」
キリストの右の兵卒、が、言いました。
「もう、勘弁してやっても、いいんじゃないか?」
キリスト、の、左の兵卒が、言いました。
「そうだな」
キリスト、の右の兵卒も、頷きました。
「あんた。もう、帰ってもいいよ。あんたは、精神障害者、だから、精神病院に、行って、精神科医の治療を、ちゃんと受けた方がいいよ」
と、キリスト、の左に居た兵卒が、言いました。
「あんたは、無罪放免だ。それじゃあ。さようなら」
二人の兵卒が、そう言って、キリスト、の元から、去ろうと、踵を返して、歩き出しました。
その時です。
「待て」
キリスト、が、去ろうとする、二人の兵卒に、大声で、言いました。
「何だ?」
兵卒、が、振り返って、キリスト、を、見ました。
「私を、磔にしてくれ」
キリスト、が、言いました。
二人の兵卒は、キョトン、として、顔を見合わせました。
キリスト、が、なぜ、そんなこと、を、言うのか、理解できなかったからです。
「どうしてだ?」
兵卒の一人、が、キリスト、に、聞きました。
「そ、それは・・・・」
キリスト、は、言葉に詰まりました。
キリスト、は、口に出して、言うことは、出来ませんでしたが、そんなことを、されては、困るのです。
なぜなら、キリスト、は、愚かな、全人類の罪を、自分が、十字架に、かけられることで、全人類を救う、宿命にあるからです。
「ほーら、ほら。そういう、おかしな事を言う。あんたは、間違いなく、精神障害者だ」
と、兵卒の一人が、言いました。
「そうだな。これで、この男が、精神障害者、でない、ことが、完全に、証明されたな。あんた。早く精神科医に診てもらった方がいいよ」
と、もう一人の兵卒が言いました。
そう言うや、二人は、去ろうとしました。
「ま、待て」
また、キリスト、が、二人を制止しました。
二人の兵卒は、また、立ち止まって、キリスト、に、振り返りました。
「何だ?」
兵卒の一人が、聞きました。
「私は、精神障害者、ではない」
キリスト、は、キッパリ、と、言いました。
二人の兵卒は、「あはははは」、と、笑いました。
「あんたねー。精神障害者、っていうのはねー。自分は、正常だと思っているんだよ」
と、兵卒の一人が、言いました。
「ち、違う。信じてくれ。私は、本当に、精神障害者、では、ないんだ」
キリスト、は、焦って言いました。
二人の兵卒は、あきれた目で、キリスト、を見ました。
「あんたは、罪を犯していない、と、主張したんだろ。オレ達も、あんたが、死刑にするほどの、罪など、犯していない、と、ギリギリの所で、気づいたんだ。だから、あんたは、無罪放免だ」
と、兵卒の一人が、見事な、三段論法で、キリスト、の、訴えを、論破しました。
「ち、違う。違うんだ。わかってくれ」
キリスト、は、必死で、訴えました。
「何をわかれ、というんだ?あんたが、死刑にならなければ、ならない理由を、ちゃんと、説明してくれ。それとも、あんたは、人殺し、とか、盗み、とか、何か、悪いことを、しているのか?それなら、いつ、どこで、どんな、悪いことを、したのか、ちゃんと、説明してくれ。それが、ちゃんと、証明されて、納得がいったら、磔にして、死刑にすることも考えてやるよ」
と、兵卒の一人が、言った。
「そ、それは・・・確かに、私は、何も罪は犯していない。しかし、私は、十字架に、かけられる運命にあるんだ」
と、キリスト、は、訴えました。
「ほーら、ほら。支離滅裂な、おかしな事を言う。罰っていうのはねー。罪を犯した人間に、課すべきものなんだよ。そんなこと、子供でも、わかると思うけどなー」
と、兵卒の一人が、言った。
「うぐっ・・・」
キリスト、は、言い返せませんでした。
「あんたは、きっと、罪業妄想だよ。罪業妄想っていうのはねー、うつ病の患者に起こるんだよ。ちゃんと、精神科医に、診てもらいな」
と、兵卒の一人が、言いました。
「この男は、被害妄想で、悲劇の主人公に、なりたい願望、に、とりつかれているんじゃないか?」
「その可能性は、十分、あるな」
「いや。もしかすると、この男は、マゾヒスト、なんじゃないか?」
「その可能性も、十分、あるな。この男は、(右の頬を打たれれば左の頬をも差し出せ)、なとど、言っているからな。虐められて喜ぶ、変態性欲者なのかもしれないな」
「し、失敬な・・・」
キリスト、は、マゾヒスト、変態、呼ばわりされて、怒りました。
「おい。この男を、どうしたらいいと思う?」
兵卒の一人が、群衆に向かって、聞きました。
「マゾ、なら、虐めてあげれば、満足して、落ち着くんじゃないかしら?」
そう言って、二人の女、(A子とB子)、が、出て来ました。
二人とも、お転婆そうな、女です。
「じゃあ。柱を、立てて。この男を柱にかけてあげましょう」
A子が言いました。
「兵士さん、柱、を、立てて」
B子も、言いました。
「よし。わかった」
そう言って、二人の兵卒は、穴を掘りはじめました。
キリスト、は、柱、に、かけられる、こと、に喜びました。
(ああ。私は、愚かな、人間たちの、罪を背負って、人間たちを、救うことが、出来る)
そう、キリスト、は、思って、ほっとしました。
二人の兵卒は、穴を掘りはじめました。
しかし、様子が変です。
十字架の刑では、罪人は、宙、高く立てられた、十字架に、かけらけて、群衆の晒し者になるのが、刑罰の作法でした。
その方が、遠くの群衆にも、見られるからです。
A子は、二人の兵卒に向かって、
「兵士さん。柱は、この男の身長170cmくらいに立てて」
と、頼みました。
「どうしてだ?」
兵卒は、女に聞きました。
「柱は、この男の、足が、地面に着く位の位置にしたいの」
A子が言いました。
「それじゃあ、遠くの、群衆が見えないぞ」
兵卒が言いました。
「だって、宙、高い位置では、この男を、虐めることが、出来ないじゃない」
A子が言いました。
「なるほど。そうだな。わかった」
そう言って、兵卒の一人は、ゴルゴタの丘に、あった、一本の、丈夫な柱を、持ち上げて、立てました。
そして、キリストを、十字架、に、かけるために、掘った、穴に、その柱を入れて、隙間に、土を、埋めて、柱を固定しました。
これで、キリスト、を、磔にする、柱、が、出来ました。
「ほら。立て」
と、言って、二人の兵卒、は、イエス、を、柱、の前に、立たせました。
「あとは、まかせて」
そう言って、A子、と、B子の、二人のは、キリスト、に、近づきました。
女二人は、キリスト、の、両手を、柱の後ろに回し、柱の後ろで、手首を縛りました。
これで、キリストは、柱に縛りつけられて、身動きが出来なくなりました。
(ああ。やはり、私は、処刑される運命にあったのだ)
と、キリスト、は、ほっとしました。
宙、高く、上げられなかった、ことと、手と足、を、釘で、打ちつけられなかったことは、残念でしたが。
A子とB子の、二人の女は、キリスト、に、近づきました。
「じゃあ。これから、虐めてあげるわ」
A子、が、そう言って、キリスト、の、右の頬を、ピシャリ、と、叩きました。
すると、キリスト、は、左の頬を、差し出しました。
「右の頬を打たれれば、左の頬をも差し出せ」
と、キリスト、は、教えていたからです。
しかし、二人の女は、キリスト、の、そんな、教えなど、知りません。
「わー。やっぱり、マゾ、だわ」
と、喜びました。
「じゃあ、うんと、虐めてあげるわ」
そう言って、二人の女は、キリスト、の両脇に立って、キリスト、の、脇腹、を、コチョコチョ、と、くすぐり出しました。
「ああー」
キリスト、は、身をくねらせました。
あまりにも、くすぐったかった、からです。
二人の女は、キリスト、の、脇腹、や、脇の下、首筋、など、全身を、コチョコチョ、と、くすぐりました。
「ああー」
キリスト、は、くずくったさ、の、あまり、身をくねらせました。
二人の女は、「ふふふ」、と、笑い合いました。
「これは、ジャマね。とっちゃいましょう」
と、A子、が、キリスト、の、腰布を、とろうと、しました。
キリスト、は、顔面が、蒼白になりました。
「や、やめてくれ。そんなことだけは・・・」
キリスト、は、大声で叫びました。
しかし、二人の女は、やめません。
女は、キリスト、の、腰布を、取り去ってしまいました。
キリスト、は、全裸に、されてしまいました。
おちんちん、も、金玉、も、丸出しです。
キリスト、は、赤面しました。
これ以上の屈辱は、なかったからです。
「うわー。結構、大きいじゃないの」
女は、キリスト、の、おちんちん、を、見て、感心したように、言いました。
「それじゃあ、気持ちよくしてあげるわ」
そう言って、二人の女は、キリスト、の、足を、大きく広げました。
A子、が、キリスト、の、尻の割れ目、に、指、を、入れて、スー、と、なぞりました。
「ああー」
キリスト、は、叫びました。
キリスト、は、ストイックな性格なので、今まで、女、と、セックス、をしたことがありません。
オナニーしたことも、ありません。
B子、は、キリスト、の、おちんちん、を、握って、ゆっくりと、しごき出しました。
「ああー」
キリスト、は、叫びました。
そんなことを、されるのは、30年、生きてきて、初めての経験だったからです。
二人の女、は、片手で、それぞれ、キリスト、の、尻の割れ目、を、責めたり、おちんちん、を、しごきましたが、あいている、もう一方の手で、さかんに、キリスト、の、脇腹、や、脇の下、首筋、など、全身を、コチョコチョ、と、くすぐりました。
「ああー」
キリスト、は、生まれて初めて、味わう、甘美な快感に、だんだん、興奮していきました。
キリスト、の、おちんちん、は、天狗の鼻のように、激しく、勃起し出しました。
(いけない。感じてはいけない)
と、キリスト、は、自分に、言い聞かせましたが、女たちは、そうとうの、テクニシャンでした。
「うわー。すごーい。感じちゃっているのね」
A子が言いました。
「B子。もっと、もっと、激しく、しごいて、あげなさい」
A子が言いました。
「オーケー」
と、言って、B子は、キリスト、の勃起した、おちんちん、を、一層、激しく、しごきだしました。
尻の割れ目、を、なぞっていた、A子、も、一層、激しく、キリスト、の、尻の割れ目、を、刺激しました。
キリスト、は、射精しそうになる、のを、感じました。
(いけない。人類の救世主たる者が、人前で、射精なんかしては、いけない)
と、キリスト、は、自分に言い聞かせましたが、官能の快感は、自分の意志で、抑えることは出来ませんでした。
「うっ」
キリスト、は、とうとう、射精の予感を感じました。
キリスト、は、天を、見上げて、
「我が神。我が神。どうして、私を見捨てるのですか?」
と、言いました。
「ほら。天国に行きな」
そう言って、二人の女、は、一層、激しく、キリスト、の性器を、刺激しました。
「ああー」
キリスト、は、ひときわ、大きな声で、叫ぶと、シャー、と、精液を、射精しました。
キリスト、は、30年、生きてきて、30歳まで、一度も、セックス、も、オナニー、も、したことがありません。
人格者だからです。
「わたしはあなたがたに言う。だれでも、情欲をいだいて女を見る者は、心の中ですでに姦淫をしたのである。(マタイ伝5章28節)」
とまで、人々に、厳しい教えを、してきたのです。
なので、生まれて、初めて、味わう、快感のために、キリスト、おちんちん、の、亀頭、からは、3m先まで、大量の、精液が、放射状に、飛び出しました。
射精して、キリスト、は、ガックリ、首を項垂れました。
そして。
「我が神。我が神。どうして、私を見捨てるのですか?」
と、言いました。
二人の女、は、
「うわー。いっぱい、出したわね。こんなに、たくさん、出した人は、初めてだわ」
と、言いました。
「偉そうな説教をしていた人らしいけど、やっぱり、男なんて、みんな、スケベなのね」
と、二人の女は、勝ち誇ったように、言いました。
「どう。気持ちよかった?」
A子が聞きました。
「モーセの十戒にも、偽るなかれ、と、書いてあるでしょ。ウソ言っちゃ、いけないんだよ。しかも、あんたは、偉い人なんでしょ。それなら、なおさらだよ」
B子が言いました。
「き、気持ちよかったです」
キリストが言いました。
「私たちのこと、好き?」
A子が聞きました。
「モーセの十戒にも、偽るなかれ、と、書いてあるでしょ。ウソ言っちゃ、いけないんだよ」
B子が言いました。
「す、好きです」
キリストが言いました。
「もう一回、射精して、気持ちよくなりたい?」
A子が聞きました。
「モーセの十戒にも、偽るなかれ、と、書いてあるでしょ。ウソ言っちゃ、いけないんだよ」
B子が言いました。
「私は、神の子です。だから、そんな、卑猥で、俗悪な、ことは、してはならないのです。しかし、正直な本心を言えば、もう一回、気持ちよくなりたい、というが、私の本心です」
と、キリストは言いました。
「あなたは、処女解任(セックスレス)とやらで生まれた、って、言ってるけど、あれは、ウソでしょ?」
A子が聞きました。
「はい。私は、父ヨセフ、と、母、マリア、の、セックスによって生まれました。しかし、父ヨセフに、(お前は、セックスによらず、生まれた、って、ウソをつき通せ)、と、教えられたので、ウソをつき続けました」
と、キリストが言いました。
「あなたは、死人を甦らせた、というけれど、あれも、ウソでしょ?」
B子が聞きました。
「はい。私は、ラザロ、という死者を蘇らせました。しかし、あれは、本当は、あらかじめ、ラザロに、死んだ振りを、していてもらって、あたかも、私が、蘇らせた、ように、見せかけたのです」
キリスト、は、敵の軍門に下ってしまった以上、もう、ウソをつくのは、やめて、いさぎよく何もかも、正直に言おうと、気持ちをかえました。
「じゃあ、もう一回、私たちに、もてあそばれて、気持ちよくなりたい?」
A子が聞きました。
「モーセの十戒にも、偽るなかれ、と、書いてあるでしょ。ウソ言っちゃ、いけないんだよ」
B子が言いました。
「私は、神の子です。だから、そんな、卑猥で、俗悪な、ことは、してはならないのです。しかし、正直な本心を言えば、もう一回、気持ちよくなりたい、と思ってしまっています」
と、キリストは言いました。
キリスト、は、ガックリ、首を項垂れていました。
二人の女、は、射精して、項垂れている、キリスト、を、しばし、見ていましたが、
「今度は、もっと、気持ちよくさせてあげるわ」
と言って、また、キリスト、に、近づきました。
A子は、柱に、縛りつけられている、キリスト、を、抱きしめて、キリストにキスしました。
そして、舌を、キリスト、の、口の中に、入れていきました。
フェラチオです。
「や、やめなさい。そんなこと。あなたは神を畏れないのですか?」
キリスト、は、必死に抵抗しました。
しかし、女は、聞く耳を持ちません。
A子は、キリスト、の、制止を無視して、キリストの、おちんちん、を、口に含みました。
「これ。フェラチオって、いうのよ。どう、気持ちいい?」
A子は、口に含んだ、キリスト、の、おちんちん、を、舌を出して、チョロチョロと、舐めました。
「ああー」
キリスト、は、押し寄せてくる、官能の快感に、叫び声を上げました。
「私も、気持ちよくしてあげるわ」
そう言って、B子も、キリスト、の顔を、両手で、つかんで、キリスト、に、キスしました。
B子は、キリスト、の口の中に、舌を入れていきました。
「さあ。あなたも、舌を出して。これ、ディープキス、というのよ。ディープキスでは、お互いの、舌をからめあって、唾液を吸い合うのよ」
B子は、そう言いました。
しかし、キリスト、は、なかなか、舌を出してきませんでしたので、B子が、一方的に、キリスト、の、唾液を吸いました。
フェラチオしている、A子は、片手を、キリスト、の、尻の割れ目に、入れて、刺激し、片手で、キリスト、の、おちんちん、を、時々、しごいたり、フェラチオ、したりと、さかんに、キリスト、を、もてあそびました。
「ああー」
キリスト、は、興奮し出しました。
A子は、キリスト、の、おちんちん、を、しごいては、フェラチオ、しました。
キリスト、は、だんだん、興奮しだして、おちんちん、が、天狗の鼻のように、太く、そそり出しました。
「ふふふ。気持ちいいのね」
女たちは、さかんに、キリスト、を、もてあそびました。
キリスト、の、脇の下、や、脇腹、を、くすぐってみたり。
首筋、や、乳首にキスしたり、しました。
フェラチオ、を、している、A子が、キリスト、の、尻の穴に、指を入れました。
「ああー」
キリスト、は、叫びました。
そして、A子は、片手で、キリスト、の、尻の穴に入れた、指で、キリスト、の、前立腺をマッサージしながら、片手で、キリスト、の、ビンビンに勃起した、おちんちん、を、しごきました。
「ああー。出るー」
キリスト、は、そう、叫ぶと、勢いよく、射精しました。
キリストの精液は、さっきと同じように、放物線を描いて、3m先まで、飛びました。
そして、ガックリと、首を落としました。
人類の罪を背負って、十字架にかけられて、死ぬ運命にあった、キリスト、は、二人の、女によって、二度も、射精してしまいました。
これを見て困ったのは、イエスの弟子たちでした。
「困ったな。イエス・キリスト、は、人類の罪を背負って、十字架にかけられて、死んで、それによって、キリスト教、という、偉大なる、宗教が、出来るはずだったんだがなー」
と、つぶやきました。
実の所、ユダは、キリスト、を裏切っていませんでしたし、ペテロは、鶏が三度、鳴く前に、「あの人は、人類の救い主です」、と、言っていたのです。
それは、妥当な事です。
なぜなら、仮に、キリスト、が、十字架に、かけられても、その弟子までは、罪に問われないだろうと、弟子たちは、妥当な予測をしていたからです。
もし、仮に、宗教の、教祖の、信者まで、罰するとすると、ものすごい数の信者を、殺さなければならず、それは、現実的には、出来ないからです。
日本の江戸時代でも、徳川幕府は、キリシタン刈りに、ほとほと、苦労したのです。
百姓を殺しては、米が作れなくなってしまいますから。
インチキくさい宗教においては、首謀者の、教祖、と、名乗る者だけを、扇動罪で、罰するのが、妥当であると、今も、昔も、考えられています。
イエス・キリスト、の犯した罪といえば、民衆扇動罪、と、偽証罪、くらいなものです。
そして、民衆扇動罪、や、偽証罪、を犯したとはいえ、人の物を盗むとか、殺人とか、の犯罪は、イエス・キリスト、は、していないのです。
確かに、オウム真理教のように、教祖の命令によって、無差別殺人を行った、というのなら、教祖の弟子たちも、罪に問われるでしょうが、イエス・キリスト、は、違法なことは、していません。
教祖の弟子たちは、教祖の共謀者というより、教祖にだまされた、被害者、とも、いえます。
ですから、彼らは、罰されるはずはないのです。
「おーい。キリストの処刑は、まだかー?」
「はやく、十字架にかけろー」
野次馬たちが、言いました。
野次馬たちは、キリスト、を、そんなに、悪いヤツとは、思っていませんでしたが、とかく、人間というものは、醜聞を好むものです。
芥川龍之介も、「侏儒の言葉」、の、中で、こう言っています。
「公衆は醜聞を愛するものである。白蓮事件、有島事件、武者小路事件―公衆は如何にこれらの事件に無上の満足を見出したであろう。ではなぜ公衆は醜聞を―殊に世間に名を知られた他人の醜聞を愛するのであろう? グルモンはこれに答えている。「隠れたる自己の醜聞も当り前のように見せてくれるから。」グルモンの答は当たっている。が、必ずしもそればかりではない。醜聞さえ起し得ない俗人たちはあらゆる名士の醜聞の中に彼等の怯懦を弁解する好個の武器を見出すのである。同時に又実際には存しない彼等の優越を樹立する、好個の台石を見出すのである。「わたしは白蓮女史ほど美人ではない。しかし白蓮女史よりも貞淑である。」「わたしは有島氏ほど才子ではない。しかし有島氏よりも世間を知っている。」「わたしは武者小路氏ほど……」―公衆は如何にこう云った後、豚のように幸福に熟睡したであろう。」
イエス、の弟子の一人が、柱に縛りつけられて、黙って、項垂れている、キリストを、調べました。
「おい。キリスト、の、心臓が、止まっているぞ」
と、弟子は、言いました。
「本当か?」
他の弟子たちも、キリスト、に、触れました。
「本当だ。死んでいる」
「これは、激しい興奮のための、ショック死だ。腹上死だ」
と、弟子の一人が、言いました。
「よし。じゃあ、キリスト、を、十字架にかけた、真似をして、群衆をだまそう」
と、一人の、弟子が言いました。
「そうだな。まだ、誰も、事実を見ていないからな」
と、一人の、弟子が、言いました。
「このことは、絶対、秘密だぞ」
と、一人の、弟子が言いました。
イエスの、弟子たちは、二人の兵卒に、頼んで、キリスト、を、柱から、解くよう頼みました。
「兵士さん。キリストの後ろ手の縄を解いてくれないかね?」
「ああ。いいよ」
と言って、兵卒は、キリストの後ろ手の縄を解きました。
「兵士さん。その短い、柱を引き抜いてくれないかね?」
「ああ。いいよ」
と言って、兵卒は、170cmほどの、柱を、引き抜きました。
「兵士さん。キリストの、手と足を、釘で、十字架に、打ちつけてくれないかね?」
「ああ。いいよ」
そう言って、二人の兵卒は、キリストの、手と足を、釘と金槌で、カンカンと、十字架に、はりつけました。
しかし、キリスト、は、もう、死んでいるので、痛みはなく、叫ぶことも、しませんでした。
そして、裸だったキリストの、腰に、腰布を、巻かせました。
そして、頭に、棘の冠を乗せました。
そして、キリストを磔にした、十字架を、高く、立てました。
キリスト、は、高く、十字架に、磔にされた姿で、群衆の晒し者と、なりました。
遠くの者たちにも、十字架に、かけられた、キリスト、が、見えました。
「やあ。救い主とやらが、十字架に、かけられたぞ」
と、群衆たちは、叫びました。
こうして、イエス・キリスト、は、人類の罪を背負って、十字架にかけられて、死んだ、ということになりました。
そして、キリスト教を信じる者は、救われる、ということになり、キリスト教、という、偉大なる宗教が、成立しました。
そして、キリスト教は、全世界に広まりました。
その後、画家、や、彫刻家、や、作曲家たちは、美しいキリスト像の、絵画、や、彫刻、を作り、作曲家たちは、美しい讃美歌を、たくさん、作りました。
しかし、とかく、芸術家という者は、事実を、ありのままに、描くのではなく、美化して、美しい絵画、美しい彫刻、を、作るものなのです。
美しい絵画、美しい彫刻、でなければ、後世に残りませんし、美しくなければ、絵画、や、彫刻、も、売れませんから、芸術家は、自分の名声を得ることも出来ませんし、収入も入りませんから、食べていけません。
ともかく、こうして、キリスト教、という、偉大なる宗教が、成立しました。
そして、キリスト教は、全世界に広まりました。
令和元年10月28日(月)擱筆
イエス・キリスト物語・第2話