凍土の星
[死ぬまで一緒だよ、と言うときに頸筋に差すひかり 死ぬまでよりもずっと長い間、永遠にずっと遠くまで、お前は孤独だ。]ひとが口にする愛情ということばが、空洞を埋めるような質量をもつとき、喉に詰まる 飲み込まない夜が、湖になる 月へと沈んでいく。湖面にうつる人かげが、白いこえでささやくのを聞いているのが好きでした。それは石を積み上げては崩されるようなしあわせ。咎めのない天使。
いつか死に、幸福な魚になり、あたたかいスープを飲む 冷たい星が溶けてぜんぶ海になる そして、脚なんていらない、魚のまま、ひとり泳いでいける、
凍土の星