短々落語「火の用心」
その顛末やいかに。400文字以内のショートショート落語臭
「火の用心」
ドンドンドン、ご隠居いるかい?
何だい八つぁん(その声に驚き振り返る八つぁん)
びっくりしたなぁもう、そっと忍び寄るなんてご隠居、あんた仔猫ちゃんかい。で、何だい?
で、何だい?じゃないよ、それはこっちの台詞だよ。
そうでやした、でねご隠居、何やら巷では網元からちょいちょい火がでるそうな。何でも鼠が犯人らしく、あんたぁ~と管巻き、呟き、線を噛むらしい。それで一度火の手が上がると、瞬く間に広がるんだってよ。怖いねぇー。
お前さん、それはネット社会の話じゃないのかい。つまりだねパソコンのマウスでYouTube、Twitter、LINEに発信した途端、非難轟々、無数の中傷投稿が発信元に届く、所謂、炎上という奴じゃないのかい。そう言えば、五十路のアイドルが所属事務所の後輩ファンと火遊びした、でその不倫報道に「愚か者よ、ケジメなさい」と大炎上したのは記憶に新しい処だよ。
ご隠居、彼にこういってやりたいね
なんだい
火の用心マッチ一本火事の元
短々落語「火の用心」
お後がよろしいようで。