蚯蚓

藤月犀窩

信号機の赤色から夜が裂けていくのが
なによりうつくしいから
朝が重力を奪うまで
いきをしていた 街のすべて祈りになるまで

(なにもこわくなく、なれなくなるのは、おそろしい、きょうのぼくが死にますときはおやすみを、またあしたぼくが生まれたらおはようと、点滅する温もりにあたらしい汽笛をきいている。)

ああ、蚯蚓が這う。傷を這う。
月の光は確かになる。あなたの指先が星をなぞる。

蚯蚓

蚯蚓

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2021-07-21

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