ぽくぽく日記5
7月16日 右下の親知らず①
こんばんは。あさかいおです。
チャプターがふえてきたので『ぽくぽく日記5』に移りました。またわたしのぽくぽくとつづる日記にお付き合いいただけたらうれしいです。
今日、わたしが住んでいるところは梅雨明けしたそうで、厚い雲は遠くへ行き、スキっと晴れた青空と夏らしいもくもくした雲が見えました。起きたときからじりじりと暑く、最近存在がひかえめだった太陽がカンカンと照っていました。みなさま、熱中症には気をつけてくださいね。おわかりでしょうと思いますが、熱中症対策には水分と塩分と休息です。
今日は、右下の親知らずを無事抜歯してもらいました。これで親知らずはすべて抜いてもらったので、ひと安心です。これからも毎日のケアをしっかりしていって、歯医者さんに定期的に通いましょう。
上に比べていたいと言われている下の親知らずだったので「大丈夫かしら…」と心配していたわたしでしたが、過度な心配はいたみを増幅させるかもしれないので、こわい心をできるだけ落ち着いた状態に保ち、担当の先生を信頼して診察台に寝っ転がりました。
「はーい、ではまた、ぬる麻酔からはじめていきますね~。下の親知らずは、根っこが曲がっていて、そのまま引っ張ると折れてしまうことがあるので、まずちょっとやってみて、根が曲がっているようだったら歯を切って取り出しますね~」
ええ、そうなの?見た感じほかの親知らず同様すなおそうに生えているけど、根っこはわからないのね…。ああ、まっすぐ生えていておくれ。わたしは麻酔をぬってもらいながら念じました。今回の下の親知らずは、上のときに比べて麻酔薬の量が多かったです。上のときは、抜歯する親知らず付近のみに麻酔がかかっていましたが、今回は下あごの右側の歯全体にかかっていました。右側のくちびるにも感覚がなく、あご自体にも麻酔がかかっているのか口を開くのがすこしむずかしかったです。
麻酔が十分に効いているのを確認されてから抜歯がはじまりました。先生がすこしずつエイエイと親知らずを動かし、動きを止めて言いました。
「根っこが骨をはさんで曲がっているので、切っていきますね」
「はわわわわ…!大丈夫でしょうか…(消え入る声)」
「大丈夫ですよ。すこしでもいたかったら教えてくださいね」
まっすぐであることを願った根っこですが、曲がっていたようです。ああ…とちょっとしずみましたが、親知らずだって今まで歯としてしっかり生えていたんですもの。簡単には抜けないように根っこをくいっと曲げることだってありますよね。先生にすべてをゆだね、わたしは静かに寝っ転がっていることに専念しよう、と心に決めました。
と、ここでねむたくなってまいりましたので、今日はここで失礼いたします。最後まで書きたいのですが、眠気と、それに抜歯後ですのでよく寝たほうがいいでしょう。
あしたもまた読んでくださるとうれしいです。みなさまも、よく寝てくださいね。ぐっすり寝ることは、熱中症の予防にもなりますので。
7月17日 右下の親知らず②
こんばんは。
今日、うちからちょっとはなれたスーパーでお肉や魚を買ったので、持参した保冷バッグに氷を入れようと氷の機械を探しました。行くのは2回めのところだったのでどこに氷があるのかすこし探し、見つけたのでさっそく詰めようと引き戸を引くと満杯に入っている氷がポロポロと落ちてきました。はやく袋に詰めなきゃ。でも、スコップが見あたりません。あら…?と首をかしげた瞬間、近くにいたマダムが
「これは、ここを開けるの」
と、下にある取っ手をがばっと手前に引くと、氷とスコップが出てきました。「ありがとうございます」と機械にぶら下がっている袋に氷を入れようとすると
「その袋は小さいから、わたしはいつもそっち(袋詰めコーナー)から袋持ってきて、それに詰めるの」
と教えてくれたので、ロール状になっている袋を1枚持ってきて氷を詰めました。
「ねぇ、そっちのほうが大きくていいでしょう」
とほほえむマダム。
たったこれだけのことなのですが、わたしはなんだかとてもうれしくなりました。都会でも、さらっとやさしく声をかけてくれる人がいる…!都会の人の多さにも畑や山がまるで見えない景色にも見上げるほどの高さのビルの多さにもまだ落ち着かないわたしですが、今日声をかけてくれた方のようなやさしい人は実はすぐそばにいるのかもしれない。そう思ったら、むくむくと元気が出てきました。
さて、きのうに引きつづき右上親知らず抜歯の話です。
ちょっと動かしてみると根っこが曲がっていることがわかったので歯を切って取り出すことになったわたし。こわさが増しましたが、寝っ転がって口を開けつづけることに集中することにしました。
「大丈夫、大丈夫…」と心で唱えますが「…キュイーーーン!」と歯をけずる音にはびくびくしてしまいます。「けずっているところ、ちゃんと親知らずですよね?となりの歯、大丈夫ですよね?」と失礼ながら心配になります。
心が乱れがちなので、今わたしの口の中では小さなうさこたちがエッサホイサと作業してくれていると想像することにしました。「いおちゃん、あとちょっとよ、がんばって!」うさこたちがエールを送ってくれます。
うさこたちががんばってくれていると思ったらいくぶん楽になってきたわたしは、心のBGMに最近また聴いている大学生のころ好きだったミュージカルの歌を流しました。いわゆる2.5次元ミュージカルです。
7月18日 右下の親知らず③
こんばんは。
きのうは、夕ご飯を食べてからつづきを書こうと思っていたのですが、ねむたくなってしまったのと(また…。すみません…)抜歯した傷口がにぶくいたみ、傷を治そうとしているので口の中の具合があまりよくなく、ぐっすりと寝ることにしました。おもに「ねむたくなってしまった」で停滞するこの日記ですが、おゆるしくださいませ…。
きのうは、自分を鼓舞するBGMとして大学生のころ好きだった2.5次元ミュージカルの歌を心の中で流したところまで書きました。
まだしばらく「…キィーーーン」という音がつづきましたが、空想のうさこと2.5次元ミュージカルの歌がわたしの気力を保ってくれました。うさこたちの健気でかわいい姿と、大学時代に好きだったミュージカルのふつうに考えるとクサすぎる歌詞で元気が出ました。入念に効かせた麻酔により口が開けにくく、歯をけずっていく音や振動におののく気持ちはありましたが、無事に「はぁーい、おわりましたよ~。口を軽くゆすいでくださいね~」という先生の言葉を聞くことができました。
取り出した歯を見せてもらうと、きれいにまっぷたつに割れていました。くいっと曲がった根っこは器具に吸われていったそうで、見ることはできませんでした。右下の親知らず、今までありがとう…心の中で祈り、あまり動かない口で「ありがほうごはいまひた」と先生にお礼を述べました。
おわってみると、やはり下の親知らずの抜歯は上より大変でした。麻酔薬の量が多かったので口付近のしびれがしばらくありましたし、口を開けている時間も長かったし、その後のいたみや違和感も上よりありました。今は抜いてから2日たつのですが、右側で噛むことはまだできず、左側だけ使って食事をしているのですが、それでもちょっといたみがあります。口を開けることがすこし大変で、左側だけで噛んでも右側の歯やその奥の歯茎(今回抜いた親知らずがあった場所)もすこしは触れるので、それがちょっといたいです。
今回で親知らずはすべて抜いてもらいました。これまで残すべきか抜くべきかなやんできた親知らずですが、迷った結果抜くという決断をして、無事にきれいに抜いてもらい、傷口も順調に治りつつあり安心しています。もし親知らずをどうすべきかなやんでいる方がいらっしゃいましたら、いろいろ考えた結果自分なりに納得して抜くと決めたわたしがアドバイスさせていただくなら
・親知らずが横向きに生えていたりしてまわりの歯に見るからに悪影響があり、なやむ余地もなく抜いたほうがいい場合以外は、自分の親知らずは本当に抜いてもらったほうがいいのかよく考えたほうがいいかと思います。親知らずは抜くべきという情報のほうが多いですが、親知らずだって自分の大切な歯です。抜いた歯は二度ともとにもどりませんから、「親知らずは抜くもの」と安易に抜いてもらうのではなく、自分なりに抜くべき理由を考えることが必要かと思います。
・親知らずの抜歯はいたい、こわいとの情報があふれんばかりにありますが、現代には麻酔薬という強い味方がいます。麻酔薬がしっかり効けば、抜歯のいたみはほとんどありません。帰るときは痛み止めをもらえて、この痛み止めもよく効きます。親知らずの抜歯がこわいばかりに、インターネットの情報をあさり、いたずらに恐怖心をあおることは避けるべきです。しっかりした理由を持って親知らずの抜歯をすると決めたなら、抜歯をがんばる自分のBGMにする曲を決めたり、抜歯をがんばった自分をねぎらうやわらかくておいしいものを用意したりするほうが賢明です。
・下の親知らずの抜歯は、たしかに上の親知らずの抜歯より大変です。いたみや違和感も少々長くつづくでしょう。ですが、うがいをしすぎたり、傷口が気になるからとツンツンしたりせず、安静にしていればいずれもとの状態にもどります。
…ということでしょうか。
これから抜歯を受ける方が無事に抜歯をおえられることを祈ります。
7月19日 治癒力
みなさま、こんばんは。あさかいおです。
朝起きると、抜歯したあとの穴に白い細長いものがふわふわとたゆたっていました。
上の親知らずの抜歯をしたときは気づかなかったのですが、抜歯したあとの穴には赤黒い血のほかに、白いプルプルしたものもたまるらしいのです。最初見つけたときは「…これはなに?お夕飯に食べたお豆腐がつまったか?」と思い、つまようじでやさしくさわってみるとどうやらお豆腐ではなさそうなさわり心地だったので、さわらずそっとしておくことにしました。あとで調べてみると、その白いプルプルはやはり傷口を治そうとしているものらしく、さわっちゃだめ、強くうがいをしたりツンツンとさわったりすればせっかくできているかさぶたがはがれて、ドライソケット(抜歯したあとの穴の下の骨がむき出しになること)で苦しむことになると書かれていました。大切なものだったのね…!それを知ってから、より慎重にやさしく歯みがきやうがいをして、血やプルプルがはがれないように努めてきました。
そのおかげでドライソケットになることもなく、違和感はのこるものの順調に治ってきていました。そして今朝起きると、また新しいプルプルができていたのです。ありがとう、うさこたち。わたしの口の中を治してくれて…と感謝しながら口を開けてプルプルを見つめていると、プルプルがどうも動くのです。ありゃ。一部分は歯茎にくっついているのですが、3分の2ほどはふわふわとはがれていて、海藻みたいにたゆたい、心もとない感じです。わたしは少々あせりました。こ、これが取れたらまずいんじゃないか…しかし、プルプルばっかり気にしてたらごはんが食べられないし…わたしは食い意地がはっているのです。
そのうちに口の中をなにかが転がる感覚があり、鏡で見てみるとプルプルが取れていました。あわわわわ。でも、取れたものは仕方ありません。観察してから水に流しました。
さいわいにも、そのプルプルが取れても歯茎がしみたりはしませんでした。よかったよかった。でも、そのプルプルがほんとうにかさぶたなのか、実は食べかすなのかは素人目にはわかりません。食べかすだから、体が「これはいらないよ」と出してくれたのかもしれません。これから親知らずの抜歯をする方がもしこれを読んでくださっていましたら、抜歯したあとの穴にもし明らかに食べかすがつまっていてもツンツンすることはしないほうがいいです。食べかすといっしょにせっかくできはじめているかさぶたの組織もとれてしまうおそれがあります。体はいらないものを自然に出してくれる作用があるので、放っておいて大丈夫とのことです(以上、インターネットからの情報です)。
歯科矯正のために抜歯したり、矯正のために2週間ごとに歯医者さんに通ったり、そして今回の親知らずの抜歯だったり、歯医者さんにはけっこう通っていて、痛みのある治療もありましたが、食欲はおちないんですよね。抜歯をした当日や矯正のワイヤーを新しくしてもらった当日はやわらかいものを食べましたが、翌日くらいからはふつうのかたさのものを食べていました。それは、今回の親知らずの抜歯でも同じでした。わたしはくいしんぼうなのでやわらかいものだけじゃ味気なく、ゆっくりよく噛めばだいたいは食べられるので、口の中に少々違和感があるからとやわらかいものばかり食べることはしませんでした。
数年前、口のはしに吹き出物ができて、口を開けにくいときも「豚キムチが食べたい」と母にリクエストしました。いつもより口が開かないのでちょこちょこと食べながら「口がいたくて、これくらいしか食べられないから…」と母にうったえると「それだけ食べられれば十分だと思います…」との答えがねむそうに返ってきました。
我ながら食い意地がはっていますが、食欲はすべてのみなもとだと思いませんか?食欲もりもりで、なんでもよく食べる赤ちゃんは、知能の発達もいいそうですよ。
7月20日 ツボな本棚
こんばんは。
今日もあつかったですね。夏ですから、適度にあついのはいいのですが、ギラギラと照りつくような日差しはつらいですよね…。うちの前で工事が行われているのですが、作業している人や交通整備をしている人が心配です。安全のためにヘルメットや長そでの作業着が必須なのでさらにあついですよね。この間お昼ごろに前を通ったら、道路のはじっこにペタリとすわったお兄さんの横に、シャーベット系のアイスがふたつありました。それくらいあついんですよ…!
今日大きな駅に行きまして、用事がおわったあとにすこしぶらぶらとしました。すると、今まで気づかなかったところにいろいろなお店が集まっているのを見つけたので、ふわふわ~と寄っていきました。おしゃれな雑貨屋さんやアクセサリー屋さん、お箸の専門店、お茶屋さんなど、ちんまりとしたきれいなお店が並んでいます。ちょっと遠くを見ると、本棚が見えたので近くへ行ってみると、雑貨屋さんのすみに置かれていたもので、それがまた、なんともツボな本ばかりだったのです。好きな作家さんや、おもしろそうな本、気になる本、そして我らがうさこちゃんについての本もありました。こういう小さな本棚にこそ、自分の好きそうな本がたくさんある気がします。大きくて品ぞろえのいい本屋さんももちろんあってほしいですが、大きいからって、いつも自分が読みたい本に出会えるわけじゃない。
ゆっくりと見ている時間があまりなかったので、また今度きて、じっくりと選んで買おうと、今日は帰りました。なにか本を買うときって、あれがいいかな、これもいいなって選んでいるときも大切な時間なんですよね。そうやって選んだ本たちをていねいに並べて、すてきな本棚をつくっていきたいものです。
7月21日 それは元気ということ
こんばんは。
この間書いた「口のはしに吹き出物ができてすこししか口が開かないけど豚キムチをもりもりと食べた話」を読んだ母から、ニュアンスがちがうとの指摘がありました。たしかにちょっとちがっていました。日記では「これくらいしか食べられないから…」と書きましたが、実際は「これくらいずつしか食べられないから…」でした。口が開けにくいからすこししか食べられないのではなく、すこしずつしか食べられない、でした。訂正いたします。にしても、わたしの食い意地がすごい…。でももりもり食べられるのは元気だってことです。
今日は歯医者さんに行って、先週抜歯したところの消毒をしてもらいました。新しくつくられている歯茎かもしれないからと、さわらないように気をつけていた歯茎の白い部分ですが、すべて食べかすだったようで、先生がピンセットでひょいひょいと取り除いてくれました。そのあとに消毒液のしみたわたを患部にちょいちょいとぬってくれたのですが、ぬられる直前に「今お取りになったそれって、ほんとにいらないものですよね?歯茎が新しくできてる最中のものとかじゃないですよね?しみたりしないですよね?」と心配になりました。というのも、抜歯した当日の夕方、やさーしくうがいをすると患部がズーンズーンと今まで感じたことのないしみかたをしたからです。このいたみがしばらくつづくのかと不安になり、歯医者さんに電話したほどなので、しみるのがこわいのです。ですが、今日食べかすをちょいちょいと取ってもらってもなにもいたくなく、むしろすっきりしてよかったです。
抜歯当日にしみたのはたぶん、お昼ごはんのラーメンが原因です。抜歯当日は、ストローで飲みものを飲んだり、麺をすすって食べたりはしないほうがいいらしいのですが(すする圧で血のかたまりがとれてしまうそうです)、知らなかったので、食欲に任せてインスタントラーメンをグツグツとつくり、くちびるや舌の動きはにぶるものの、ぞるぞるとすすって食べたのです。さいわいにもすぐにしみなくなったのですが、にしても食欲がすごい…。あさかいおは今日も元気ってことです。
7月24日 夏も読書
こんばんは。今日もジリジリとあつかったですね。ついにはじまったオリンピック、みなさまは開会式をご覧になりましたか?わたしは、途中からうつらうつらとしましたが、見ていました。あいうえお順に入場でしたが、こんなにたくさん国があるとはと、いまさらながらしみじみと感じました。オリンピックに出ていない国もあるわけですから、ほんとうはもうすこし多いんですよね?もうすこしじゃなくて、もっと多いのかもしれない。
夏になると、本屋さんでは文庫本のフェアをやっていますよね。これが毎年たのしみで、おもしろそうな本はないかなと無料の冊子を持って帰ってわくわくとながめています。
夏休みの宿題は自由研究と読書感想文が好きでした。毎年、夏になるとこのふたつをまたやりたいなぁと思いつつ、思っているだけだったので、今年こそはやって、このぽくぽく日記で発表したいと思います。
そういえば、職場でお世話になった便秘のせいか気性が安定しないNさんの息子さん(当時中1)は、読書感想文を東野圭吾の本で書くと意気込んでいたそうです。読書感想文向きの本ではないとはね返してしまうのは、大人の凝り固まった思考なのかもしれない…。
7月26日 ヤムウンセンに思いをはせる
こんばんは。ワンピース・オーバーオール系のつながっている服が好きなあさかいおです。おなかが冷えそうなときは、夏でもはらまきをしています。夏になると腰のあたりがぼわぼわとかゆく、てっきり車の運転が原因かと思っていましたが、今年もすこしかゆくて(去年引っ越してきてから車の運転はしていません)、これは年中腰が出ない服を好むせいなのでしょうか。湯舟につかって、ぼーりぼーりを腰をかきました。そして化粧水で保湿。
今日のお夕飯にヤムウンセンをつくりました。ナンプラーをつかったエスニックな春雨サラダです。母からレシピをLINEでレシピを送ってもらいました。
ヤムウンセンは、塾でアルバイトをしていた大学生のとき、よくつくってもらいました。わたしがアルバイトをしていた塾は講師が非常勤だとか学生だとかは知られてはいけない塾で、みんな社員である設定になっていました(無理がある…)。よって、自分の受け持っている授業がおわっても帰ることができず(みんな社員の設定だから、最後の会議まで出なきゃいけない)うちに着くのは11時ごろでした。毎回母にむかえに来てもらって帰るという…。何時に会議がおわるかは日によってちがい、そんな中延々と待っていた母がいちばんたいへんでした。アルバイト当時は働くことがはじめてだったので自分のことにせいいっぱいでどれだけ感謝すべきことがよくわかっていなかったと思いますが、いつもいつも、ほんとうにありがとうでした。夜おそくにうちに着くと、テーブルいっぱいにおかずがのっていました。ヤムウンセンは、よくつくってもらった料理のひとつで、ナンプラー香る春雨とエビのぷりぷり感が好きです。塾での気疲れも、春雨をずずずーっとすすれば、またがんばろうと思えたものでした。おなかがものすごくすいている妹も、わたしといっしょにごはんを食べたいからと待っていてくれて、そんなやさしくてかわいい妹といっしょに母のごはんを食べながら見る深夜のアニメは格別でした。
ヤムウンセンは、そんなことを思い出す料理です。
7月27日 彼らの歌をうたう理由
こんばんは。
今日も、ふたたびハマっている2,5次元ミュージカルの歌を熱唱しながら掃除をしたりお風呂に入ったりしました。毎日毎日かのウイルスのことが耳に入って、もうほとほといやになっちゃいますよね。心配だし不安だし、気が滅入ってしまいます。世界中のみんながそんな状態だと思うのですが、ちょっと前に見たお昼のテレビ番組で、お笑い芸人さんがこう言っていたのです。「コロナにかからないために生きているんじゃない」と。このウイルスが思考を支配しすぎて、生活の中心も「かからないように」にひどくかたむいて、これじゃあまるで病気にかからないことだけを考えて生きているようだと。本来の生き方は決してそうではないのに、このウイルスが人の心にもたらした影響は大きすぎます。この言葉に深くうなずき、たしかにかからないことは大事だけど、それが生きる目的じゃないよなぁとハッとしました。だからわたしはかつて熱狂したミュージカルの歌をふたたび歌うのです。クサすぎて熱すぎる男たちの汗と友情。彼らが高らかに歌う歌詞には、うつむいてしまいがちなこの状況を乗り越えるヒントがある気がします。
7月30日 Aさんの奮闘
こんばんは。
今日も例のミュージカルの歌を聴きながら手芸をしたあさかいおです。2,5次元というジャンルが人気の理由は、アニメや漫画のキャラクターが生身の人間の姿となって動くというところにありますよね。オリジナルのキャラクターが好きだから、そのキャラクターを模したものは受け入れられないという方もいらっしゃいましょうが、2次元のものだと思っていたキャラクターがリアルなものとなって動くことは2,5次元ならではのよさです。実際にミュージカルを観たことはありませんが、自分の好きなキャラクターが目の前で動いて、自分と同じ空気を吸っているというのは、ファンにとってはたまらない魅力でしょうね。声だけでなく、体全体でキャラクターを演じることで、そのキャラクターが実在しているのではないかとの錯覚がより起きる気がします。実際はやはりお話の中の世界であるし、こんなにもスポーツ精神とやる気に満ちた部員たちが試合に勝ちあがっていくなかで信頼関係や友情をこれ以上にないほど高めることって現実世界ではなかなかないと思うし(あくまでも「ない」とは言い切っていない)、演じている俳優さんたちは舞台をはなれればたぶんそんなに仲よくないだろうし、などなどわかっていても、やっぱりいるんじゃないかって思ってしまいますね。
わたしにはお茶のみ友だちのAさんなる人がいまして、今は喫茶店でコーヒーを飲みながらお話しというのはなかなかできませんが、コーヒーとおやつをおともに電話をしています。
Aさんは自分的におもしろかったことやたいへんだったことがあると長々と語りたい性格で、この間も新鮮な話題を入手したようで、水分はとっているだろうかと心配になるくらい語っていました。その模様をお送りしたいと思います。
「…この間、夫のうちへ帰ったのよ。おじいちゃんおばあちゃんはワクチン打ったそうだし、わたしたちも体調を万全にしてね。お昼くらいに着いて、鶏白湯が売りだっていうラーメン屋さんでふつうのラーメンを食べたわ。鶏白湯ラーメンって食べたことないけど、濃厚でたぶんわたしは苦手だと思うの…。ふつうのラーメンもけっこうあぶらが浮いていたけど、今の時期外食ってなかなかできないし、あつい季節にすずしい店内で食べるラーメンっておいしいから、「おいしいね~」って夫と目で会話しながらもりもりと食べたの。食べおわったらうちへ帰って、すずしい部屋でごろごろさせてもらったりしてしばしのんびりすごしたわ。おやつの時間になると「ミ〇ストップでアイスを買いに行こう」って言って、出かけた。ミ〇ストップは店内でつくるスイーツが人気のコンビニよね。わたしの出身県にこのコンビニはないから、はじめて食べたときは感動したわ。その日は、ハロハロを食べたの。わたしが選んだのはみかんのハロハロで、冷凍みかんがけずってある上にソフトクリームが乗っかっているの。おいしかったわ~、みかんが甘酸っぱくて、ソフトクリームといっしょに食べるとちょうどいいさわやかさで。春に、ラーメンを食べたあといちごのソフトクリームを食べて腹下しになったことが一瞬頭をよぎったけれど、大丈夫、よく噛んでゆっくり食べればおなかもびっくりしないんじゃないかって独自の対策をしていたから。
夕方5時くらいに、お父さんのほうのおじいちゃんおばあちゃんのおうちに招待されていたのね。5時って、ちょっと中途半端な時間だけど、きっとご予定があったんだなって思って夫の運転する車に乗って行ったの。そのおじいちゃんおばあちゃんのおうちは山の上にあるのよ。山の風が吹くから、エアコンがいらないくらいすずしいの。『いらっしゃい、よく来たね~!』ってむかえてもらって、居間に入るとテーブルの上にどでかいお弁当箱があるのね。ああ、5時ってちょっとお夕飯にははやいけど、いっしょにごはんを食べるために5時に決まったんだなって思ったわ。そして、このどでかいお弁当箱は見覚えがあったわ。去年、お盆にうかがったときも出していただいたお弁当よ。おうちからちょっと車で走ったところにあるお弁当屋さんのお弁当らしいの。まだほかほかとあたたかくて、フライもサクサクと食べごろな感じでとてもおいしそうなの。おじいちゃんおばあちゃんの愛情をひしひしと感じるお弁当なんだけど、ひとつ難点があって、量がちょっと多いのよ…。フライが山盛りに入ったメニューなんだけど、巨大なエビフライ1本に、これはふつうのエビフライ3本分くらいあるの、ヒレカツが2枚、これもふつうのヒレカツより大きさも厚さもあってね、とりのからあげがふたつ、これも大きめサイズということはもう言わなくてもわかるわね、そしてキャベツ山盛りにマカロニサラダ、厚揚げの煮物、大根ときゅうりの漬物。これが、縦横30センチくらいのお弁当箱に入っているの。いおちゃんも知るとおり、わたしはくいしんぼうよ。食い意地がはっているし、おいしいものに目がないわ。でも、このお弁当には、去年はじめてお目にかかったときから度肝を抜かれたわね…。食欲全開だったころのわたしが登場したとしても、この量を一度に食べきるのはきびしいと思う。でも、せっかく用意していただいたお弁当だし、おじいちゃんおばあちゃんはいっしょに食べようと思ってたのしみに待っていたわけじゃない。のこせないわよ。だからといって、夫に助けを求めることもできない。夫もよく食べるほうだけど、さすがにこのお弁当の量は多すぎるみたいで、いっぱいいっぱいになりながら食べているのがわかるんですもの…。去年は、自分をごまかしながら無心になって食べ進めて、なんとか食べきったわ。よかった、全部食べられたって安堵していたら、デザートにスー〇ーカップのバニラ味と、カスタードクリームの入ったふわふわしたおまんじゅうが出てきたのよね…。自分の限界を次々と更新していく気分だったわ…。
だから、今年もまたこのお弁当に出会って、ひぇーーー…!と正直おののいたけど、せっかくたのんでくれたんだし、わたしたちが来るのを、というか孫である夫が来るのを首を長くしてたのしみにしていらしただろうし、去年も完食できたんだし…!と気持ちをかためたわ。『ありがとうございます。いただきます』と言って、いざ食べはじめました。あたたかくておいしいのよ、フライもサクサクだし。ただ、絶対にくるしくなってくるであろうことがどうしも頭に浮かぶのでおいしさに集中できないのが申し訳ないんだけど…。わたしはくいしんぼうなんだけど、一度にたくさん食べるとおなかを下してしまうのよね。でも、よく噛めば消化もよくなってもしかしたら大丈夫かもしれないと、ひとくちひとくちありがたく味わいながらよく噛んだわ。よく噛むとすぐにおなかがふくれてしまうかもしれないんだけど…実際、夫をちらりと見ると、脳が満腹だと気づく前におなかにおさめようとしているのか、ものすごいはやさで食べていたわ。
ところで、このおじいちゃんおばあちゃんは、いつもお話がおもしろいの。ふたりともお話し好きで、いろんな話題が飛びかっているんだよ。お部屋の中で大きな存在感をはなっているカラオケの機械がこわれたからなんとか自分で修理しようとしたけど大量の線をもとにもどせなくてそのままにしている話とか、今までずーっと動いていた柱時計がある日ふと見たら止まっていて愛着があるから捨てるのはもったいないと中を開けていろいろさわってみて最後にパンパーンと素手でたたいたらまた動き出した話とか、テレビのすみに出てくる『受信料を払ってください』の文字が気になるけど最近小さくなってきた気がする話とか。なにかおもしろいことがあれば記録しておきたいわたしは、ネタの多さに大興奮よ。お聴きするときはだいたいたたかいを挑むようにお弁当をいただいているときなんだけど、おなかいっぱいになってきたことをわすれられるくらいほくほくです。今回いちばんおもしろかったのは『Aちゃんのところはゴミの分別はきびしいかい?』と聞かれたので『マンションのゴミ捨て場に捨てているので、それほどきびしくはないと思いますが、分別はしています』と答えたところ『うちのところはなんでも捨てられるんだ~。ごちゃごちゃでもいいんだ。最近は鉄くずも細かく切って、袋の中に草をいっぱい入れてそのまんなかに切った鉄くず入れて、捨てっちまうんだ~。いや~、なんでも持ってってくれるんだ~』とのこと。なんでもありね…。
格闘しているお弁当のほうは、やっと半分。ここからが勝負なの。いかに自分をだましておなかにつめこむかよ。こんな言い方してほんとうに失礼きわまりないんだけど、おいしいんだけど、量が多くておいしいという味覚を超えてしまうのよ…。気をゆるめると胃の中にやっとおさまっているフライたちがもどってきそうになるので、集中して食べつづけたわ。そんなわたしの脳裏には、大食いのテレビ番組が浮かんだ。大食いが得意な人が出るやつじゃなくて、ふつうの人がデカ盛りに挑戦するやつね。あの番組に出ている人は、こんな感覚なのではないか…。もくもくと食べ進めながら、わたしも出られそうよと気が遠くなりながらかすかに思ったわ。
やっとの思いで食べきって、我ながらすごいと感動したわ。そして、満腹すぎて口をあけることができない、と心を無にして表は非常にしずかな笑顔を保っていると、デザートのプリンアラモードがやってきたの…。おばあちゃま、これは、これはもう限界です…申し出てしまおうかと思ったけれど、大丈夫、デザートが出てくることは想定内です。もうすでに限界を超えているくらい苦しいけれど、プリンは噛まなくていいから、液体だと思えばなんとかいけるかもしれない。そのとき、腹下しの予兆がやってきたわ。これまで何度も腹下しになっているわたし、わずかなおなかの動きで『これは来るな』とわかるの。ゴロゴロゴロ…不穏な振動が響いてくる。一刻もはやくトイレへかけこみたいけど、おなかこわしたんじゃないかってご心配をかけるのはさけたい。けど、やっぱりおなかがもたないから『すみません、お手洗い借ります』ってトイレへすたこらと早足で向かっていったわ。結局、3回お借りしたわね…。でも、トイレにこもりながら思ったの。なかなか会えない大好きな孫がやってきて、ごはんをいっしょに食べることをたのしむんだもの、わたしのおなかが下るくらいどうってことないわって。とは言っても、やっぱりあの量はさすがにもう遠慮したいから、今度こそは『すみません、とってもおいしいんですけど、食べきれません…』って申し出たいけどね」
以上、この間の電話お茶会の内容です。
書きながら「長いな、書けばいいってもんじゃないな」と思いました。次にAさんのことを書くときは、もっとコンパクトにリズムよくおもしろく書けるといいです。
7月31日 かの幼児の魅力
こんばんは。
今日は土曜日です。お休みということだけでたのしみな土曜日ですが、夕方のアニメと夜の映画と、たくさんのたのしみがさらにある曜日です。
今日も、ソファにどっかりすわって『クレヨンしんちゃん』と『ドラえもん』と見ました。このアニメが金曜日の夜にやっていたころは、しんちゃんよりドラえもんのほうがどちらかというと好きだったのですが、今はどちらかというとしんちゃんのほうが好きです。ポケットから出てくる不思議な道具が登場しないがゆえに(?)かえってストーリーの幅が広いところがいい。しんちゃんは下品な表現が賛否両論あると思うのですが、含みを持たせたお話もけっこうあるなとわたしは思っていて、おしりブリブリだけがしんちゃんではありません。おばかなことばかりしているようで、まともなこともしていて、なによりふつうの日常が輝いていることに気づかせてくれるのが、このアニメのすてきなところです。
8月1日 未来の夏休み
こんばんは。あさかいおです。
今日もあつかったですね。夏だからある程度のあつさは夏らしさとして受けとろうと思っているのですが、むんむんと蒸しあついのは、あついだけでなく息苦しいですよね。室内でも水分をこまめにとって、熱中症にお気をつけてください。
先週の土曜日に見た、猫型のロボットが未来の便利な道具でメガネの少年を助けるアニメのお話が印象的だったので、それを書きたいと思います。
お話は季節柄夏休みのできごとを描いていて、のび太は友人をプール遊びへ誘おうとしますが、ことごとく断られてしまいます。家族で避暑地や海外に行くとうれしそうな様子がおもしろくありません。自分もどこかへ連れて行ってもらいたい。そうだ、自分にはドラえもんがいるじゃないか。友人たちに負けないような旅行を、自分もしようじゃないか。そう決めた道端で、偶然ドラえもんとすれちがいます。「ドラえも~ん!なんか道具出してよ!」そう言うつもりでしたが、なにやらすごくあわてた様子の彼に、のび太は声をかけそびれてしまいます。ドラえもんを追っていくと、机の引き出しのタイムマシンから100年後に行ったので、のび太もついていくことにしました。「未来旅行なんて、ぼくにしかできないぞ!帰ったらうんとみんなに自慢してやる!」
100年後の景色には不思議な形の建物がたくさんあります。お店は全部自動音声によって対応されています。未来の技術に興味津々なのび太でしたが、人の姿がまるで見えないことを不安に、そして不気味に思います。ドラえもんがあわてて未来に帰っていったのは、まさかこの事態のためなのではないか。巨大隕石がぶつかったとか、宇宙人が攻めてきたとか、そんな大変なことが起こったのではないか。
そのうちに、彼の孫であるセワシの姿が現れます。彼によると、ある日地球に突然UFOがやってきて、空飛ぶ小さな怪物がばらまかれた。その怪物が放つ光線にあたると人間は消えてしまう。そのようにして人口は減っていき、今となっては自分が最後のひとりだと。そんなことがあったなんて…。絶望寸前ののび太。しかし、最後のひとりになろうとも、小さな怪物と戦って打ち勝つことをあきらめていない、とのセワシの発言にのび太も深くうなずき、ピストルを力強く持ったふたりは小さな怪物と戦います。
茂みに隠れたり、ゴロゴロと転がったりしながら光線をよけ続けますが、ついにセワシが打たれてしまいます。ぱったりとうつ伏せになって、動きません。「セワシーーー!!」そのとき、しずかちゃんやジャイアンやスネ夫の孫たちが空からやっています。「いや~、たのしかった!おいセワシ、お前はまた、どこへも連れて行ってもらえなかったんじゃないか?」人の姿が全然見えなかったのは、夏休み期間で、みんなどこかへ旅行しているからだったのです。セワシは退屈で、自分で考えた遊びを、おもしろくするために本気でやっていただけでした。ドラえもんは、こわれた体を修理してもらいにいそいでいたのでした。
セワシの遊びのモデルになっているのは、疑うことなく、今の世界です。はじめは、UFOの襲来がほんとうに起こっていることで、セワシとのび太のふたりが怪物に打ち勝つのかと思っていました。ストレートすぎるけれど、あきらめずに今の状態を乗り越えようというメッセージなのかと。しかし、実際は「これはうそでした」というラストでした。
わたしたちの世界も「これはうそでした」ならどんなにいいだろうと思いました。この結末をどう受けとったらいいのか、ちょっと戸惑いました。うそみたいな状態になっている今の世界はほんとうにうそで、目がさめたらお祭りも花火も居酒屋もみーーーんなもとにもどっている。でもそんなことはないよね、お話の世界とはちがうもの。という、言いようのないむなしさしか残らない気がしまして…。ドラえもんの物語の中でここまで現実の世界に似せて、しかもそのオチが「うそでした」なんて挑戦的だなぁと思ったのでした。
われわれの世界では「うそでした」ってことにはなりません。今日もあしたもあさっても、ウイルスの状況がどうこうというニュースはつづくでしょう。でも、わすれないでください。お笑い芸人の方が言ったように、わたしたちはウイルスのことだけを考えて生きているのではありません。会いたい人になかなか会えなかったり、行きたいところへ行けなかったり、不自由な日々ではありますが、それだけに日常を染めないでください。朝起きれば太陽がまぶしいし、本を読みながら飲むコーヒーはおいしい。手づくりのパンやおやつもなかなかいけてるし、近所をいろいろと散歩するのもたのしい。どんな状況でも、しあわせはぜったいそばにあります。このことをみんながわすれなければ、「うそでした」にも勝る未来が待っていると思うのです。
こんばんは。書くのがちょっと久しぶりになりました、あさかいおです。
毎日、これでもかというほどあついですね。そして、おととしからつづくマスク生活…。みなさま、熱中症にも気をつけていきましょうね。
ちょっと前に「今年こそは夏の自由研究をしよう(大人だけど)」と意気込んでいたわたし。読書感想文と英語にしようと、マイペースに読んでいます。
8月10日 我が家はフルーツパラダイス
こんばんは。更新がまたまた久しぶりになっているあさかいおです。お出かけがなかなかできない日々ですが、たのしいことがありまして、この日記を書けずにいました。ですが、今日からまたつづっていきますので、お付き合いいただけたらうれしいことこの上ないです。
先週、もも屋さんでももを買いました。よく通る道に、軽トラの荷台にももをたくさんのせたもも売りのおじさんがいたのです。
その軽トラは先々週くらいから見かけていたのですが、好奇心はあるものの、ぼったくられたりしないか、ももはほんとうにおいしいのか不安で(山梨のおいしい桃、と看板が出ている)車道をはさんで「…ほぉーーーう」とながめていました。でも、うちに帰ってきてももの軽トラのことが気になります。それに、前に(7年くらい前)別のところで同じような感じでももを売っているおじさんを見たとき、ももを買わなかったことを後悔したことを思い出しました。「もも…。食べたいけど…」とふみきらないでいるうちに、ももの季節がすぎておじさんはなし売りになり、「なし…。安いし(大きいのが6玉くらいカゴに入ってたしか500円だった)買ってみよう」と買ったところ、とてもおいしいなしだったのです。なしのおいしさに感激するとともに、ももを買わなかったことをくやみました。
だから、今回出会ったももが買ってみたらそうでもないももでも、買ってみようと決めたのです。少なくともスーパーのももよりはおいしいでしょうし(スーパーのももはなぜあんなに高くて、でも味はともなわないのか…)買わないでうじうじしたくない。人生には限りがありますから、出会う人やものにも限りがあります。わたしは、今出会ったこのももを逃したくない。待っていてね…!熱き思いを胸に、すやすやと寝ました。
次の日も同じ場所にもも屋さんが来ていました。都会に突如現れた軽トラもも屋さんに近づく人は、わたしが見た限りいません。でも、ひるまないぞ。そそそ…ともも屋さんに近づき、ももをながめました。大きめのやら、小さめのやら、カゴにのっかったたくさんのももがわたしを出迎えます。いいにおいだし、おいしそう…!
運転席からおじさんが出てきました。
「ほーい、どれにする?」
「どれがいいですかね?」
「大きくても小さくても、種の大きさは同じだからね(初耳!)。この大きいのがいいんじゃない?」
「そうなんですか!じゃあ、それにします。あの、このももは、甘いですよね?(失礼な質問だが、もものおいしさは食べてみないことにはわからないので確認したかった)」
「(なにを言ってらっしゃる、という顔で)甘いに決まってるじゃんよ~。山梨から直送よ」
「そうですよね~。スーパーのももがあんまりおいしくないので、警戒心が…」
「スーパーのは、おいしくないね…」
などなど会話しながら、めでたくももをゲットしました(大きめのが5玉で1000円)。
もものかおりにうっとりしながらうちに帰り、いい具合に冷やしてから切って食べてみると、とってもおいしかったです…!買ってよかった…!
ところでこのお店、たぶん「ここにお店を出しますよ」という許可はとってなさそうな感じです。夫いわく「山梨からももを運ぶ途中ちょっと休憩していたところ、偶然ももを買いたいという人がやってきた。看板も、しまっていたものが偶然ちょうどいい位置に落ちた。という形だろう」だそうです。もしパトロール中の警察官に許可をとっているか聞かれたら、大量のももを広げたまま逃走するのでしょうか。ももはデリケートなので心配です。
8月11日 わくわくラーメン
こんばんは。
今日のお昼は、野菜たっぷりのみそラーメンをつくりました。おうちラーメンは、お店のような熱々さはありませんが、ほっとするおいしさですよね。それに、あぶらもほどほどなのでおなかがくだらないところもよいです(お店で食べるラーメンも、もちろん大好きですよ。今までもこれからも、外で食べる定番の外食はラーメンです。でも、あぶらがけちることなく使われているので、けっこうな確率でおなかがくだることもたしかです。でも、おいしいのでもりもり食べるんですけどね)。
5年くらい前に、母と行ったラーメン屋さんの話です。
母もわたしもラーメンが好きなので、ふたりで出かけたときラーメン屋さんに行くことは多いです。その日も「お昼なににするー?」「ラーメンがいいなぁ」と、どこのラーメン屋さんにするか話し合っていました。
「入ったことはないんだけど、気になるラーメン屋さんがあるんだけど」
と母が言ったので
「いいね、そこにしよう!」
と、そのお店にむかいました。大きい道からわきに入った細めの道にポツンと建ったそのラーメン屋さんは、穴場的な雰囲気をかもしだしており、期待が持てる感じに見えました。
中に入ると、お昼の時間帯からはずれているためか、お客さんはいません。席にすわってラーメンを選んで注文すると、厨房の様子をちらと見た母が気になることを言いました。
「生肉を切ったまな板で、そのまま漬物を切っている…」
「ええ!?」
そのうちにラーメンが運ばれてきまして「生肉を切ったまな板で、野菜を切っていないだろうか…」との不安がありましたが、食べてみました。すると、とてもぬるいのです。今まで食べたどのラーメンよりもぬるく、麺ものびている。母も同じだったようで、わたしたちはだまって顔を見合わせました。
結局、ラーメンは完食できずにお店を出ました。
母とわたしは冒険好きですので、ときどきこのような失敗もありますが、よっぽどのことでない限り、失敗もいとおしいものです。自分の好きな安定の味で落ち着くことも大好きですが、好奇心を持って新しい味を開拓するのもたのしいです。
8月12日 はじめて図書館に行ったとき、相当まよったことがなつかしい(反対方向にずんずん歩いていた)
こんばんは。夏の日差しに、うでがコッペパンのようにやけているあさかいおです。都会では歩くことが多く、こんなにやけたのは、大学のテニスの授業でせめてサーブは入るようになりたいと夏休み中に特訓した以来なんじゃないか。でも、うではけっこうこんがり色がついているんですけど、あしは白いです。オーバーオールやロングスカートばかりはくからです。
今日、図書館に行って、気になっていた2階にのぼってみました。「階段があるな…」と気づいてはいたものの、のぼったりおりたりする人の姿を見なかったので、「これは、のぼっていいものなんだろうか…」と遠巻きにながめていました。けれど今日、トントンとのぼっていくおねえさんを見たので「よし、わたしも!」とあとに続いたわけです(十分に間隔はとりましたよ!)。
くるーんとらせん状になっている階段をのぼりきると、ぎっしりと立っている本棚に、みっちりと本がおさまっていました…!わたしは今まで1階しか見たことがなかったので「料理や手芸の本がないな…。新書もない。そういうのはない図書館なのかしら」と不思議に思っていました。けれど、新しく来た本のコーナーに料理や手芸の本や新書もあるので、どこかにあるはず、とも思っていました。2階にあったよ…!
図書館に行くのがますますたのしみになりました。
8月13日 今日借りた本
こんばんは。
夫は小学生からずっとマーチングや吹奏楽で楽器をやっているのですが、この間ふと思って聞いてみました。
「ねぇ、助さんが男の子だったら、音楽じゃなくてスポーツやってたかな?」
オリンピックが行われていたので、いつもよりすこしだけスポーツのことを思っていたのです。
しかし、口にした瞬間に違和感が。「男の子だったら」って、男の子ですよね…。
今日は、料理や手芸の本や新書の棚を発見した(2階にあった)図書館で本を借りました。
・高層マンション症候群 白石拓 祥伝社新書
・ヤクザと日本―近代の無頼 宮崎学 ちくま新書
・はじめてでもきれいに刺せる刺しゅうの基礎 安田由美子 日本文芸社
この3冊を借りました。ほんとうは冊数の上限いっぱいに借りたいのですが、移動手段が徒歩なので荷物が重くなりすぎるのはさけたいので、いつも借りるのは3冊ほどにしています。それに、図書館はずっとそこにいてくれるので、ちょこちょこ通えばいいんだよね、と思っています。
『高層マンション症候群』は、都会には見上げるようなマンションがボンボン建っているので気になって借りました。いつだったかニュースで見た「高層階に住んでいるがゆえに高所での恐怖心がない子ども」についても書いてあります。
『ヤクザと日本』は、『男はつらいよ』を観はじめたときからヤクザに興味があるので選びました。お祭りの露店を取り仕切っているのはヤクザだ、などと聞きますが、ヤクザがどのような集団なのか、どのような活動をしているのかはわかりません。「ヤクザはこわい」というおおざっぱな印象しかないので、ヤクザのことを知りたかったのです。
8月15日 金曜日は映画の日!
こんばんは。
先週から3週連続で、金曜ロードショーにてジブリ作品が放送ですね。『もののけ姫』『猫の恩返し』『風立ちぬ』です。
みなさまは『もののけ姫』をご覧になりましたか?わたしは観ましたよ~。『もののけ姫』をはじめて観たのは、大学の授業でした。ジブリ作品を見ていろいろ考えるという授業で、人気があり、講義室はいっぱいでした。『もののけ姫』は、グロテスクな描写が苦手でそれまで観たことがなかったのですが、観てみるとたしかに腕や首が吹っ飛んでいったり動物の体から巨大なヒルのようなものがうごめいているといったような描写はありましたが、物語はおもしろく、考えさせるものでした。
何度も申していることですが、物語はそれを味わうときによって感じ方がちがいます。今回目が行ったのはジコ坊の存在です。
天狗の下駄のような背の高い下駄をはいている赤ら顔のおじさんのような彼は、アシタカに「シシ神にまさか不老不死の力があると信じているんじゃあるまいな」と言っていたわりに、シシ神狩りに対していちばん積極的に見えます(シシ神の力を信じている民をだますため?)。金の粒と米を交換してもらおうとして手こずっているアシタカを助け、ごはんをごちそうしますが、アシタカや森の動物たちやサンやシシ神の動きを常に冷静に見ています。森よりも人々の暮らしや製鉄を優先しているエボシ側の人間なのかと思いきや、彼女とも考えがちがうところがあり、都合のいいときだけ行動を共にするといった雰囲気です。
一度は手に入れたシシ神の首ですが、結局はシシ神に返して、めちゃくちゃに壊れた森がまた淡い緑でおおわれていく姿を見ながら「まったく、バカにはかなわん」とあきれた様子のジコ坊。あなたは何者なのだ…。
8月16日 覚悟
こんばんは。次の年がいのしし年の年末、友人に『もののけ姫』に出てくるいのししを年賀状にするのはどうかと提案をしたところ、即座に却下されたあさかいおです。
みなさんは、イケイケな格好をしてど派手に買いものをする若いお姉さんをテレビで見たことはありますか?
わたしは最近知ったのですが、はじめてテレビで見たときは「これ、かわいー!」のひとことで高価な洋服やバッグをどんどん買う姿に正気かと目を疑いました。おそらくわたしと数歳しか変わらない彼女は、ついこの間までNo1キャバクラ嬢として働いていたそうで、現在は美容関係の仕事をしている大金持ちです。テレビに映る彼女は、店員さんに高級なシャンパンでもてなされ、2着とはない豪華な服をどんどん試着して買って、インターネットに載せる写真を撮るためにホテルのプールを貸し切って数えきれないほどのバラの花びらを浮かべてもらっていました。こんな人がいるんだな…!わたしはただただおどろきました。夫は「こういう人が経済をまわす」と静かに言いました。
きのう、インターネットでニュースを見ていると、彼女に関するものがありました。多忙すぎるのと過去に大量に飲んできたアルコールが原因なのか、記憶力に不安を感じるときがあるため、SNSをしばらく休止するとのことでした。「1秒前のことが思い出せない」「漢字はおろかひらがなでさえ、自分の名前が書けないんじゃないかと思うときがある」衝撃的な症状を告白する彼女ですが、悲観的になりすぎてはいないそうで、オーバーヒート気味だから自分の体をいたわることにしたといった文章でしめくくられていました。「日常生活をおくることには支障はなく、本人は変わらず明るい様子」とも書かれていましたが、自分の身に起きている信じられないような症状をはじめて自覚したときの真っ暗い気持ちはいかほどのものだっただろうと胸が痛みました。
人間だれしも病気になることはこわいです。すべての病気に対しておそれる気持ちがありますが、その中でも記憶が失われてしまう病気に対しての恐怖は強いのではないでしょうか。記憶とは人生、自分そのものだからです。
老化による物忘れと病気のちがいは、たとえばものを探しているときなら、ものをどこかに置いたこと自体わすれてしまう。食事の内容ではなく、食べたことをわすれてしまう。これが病気だそうです。自分のまわりのことが、大切なひとのことが、そして自分自身のことさえわからなくなってしまう。世の中には数えきれないほどの病気がありますが、わたしは記憶の病気ほどおそろしいものはないと思っています。
十分休養をして、彼女の記憶力がもとにもどることを願います。
彼女は、キャバクラ嬢時代にアルコールをたくさん飲んだことが原因かもしれないと自覚していました。こういう世界で働く人は、いつか大きなツケがまわってくることを頭に留めておきながら仕事をしているのでしょう。のっぴきならない理由で夜の世界を選ぶ人もいるでしょうが、どう生きても一度きりの人生、自分の体を代償にしてもでっかく成功して短くてもいいから派手に生きたいと、その世界に入る人もいるでしょう。彼女がどういった理由でキャバクラ嬢として働いていたかはわかりませんが、No1になり、毎晩ものすごい金額の売り上げを出し、引退して今度は美容業界に進出し、1日で1000万円を使うような豪遊ぶりをテレビの視聴者に見せながら、いつか立ち止まるときがくるとわかっていたのではないでしょうか。
8月17日 バランス
こんばんは。コーヒーとピーナッツチョコといっしょにつづっております。
きのう、若年性アルツハイマーについてインターネットでちらっと調べたのですが、あまりよくない習慣の中に「情報をインプットしすぎる」というのがありました。その記事によると、現代はパソコンやスマートフォンなど、身の回りに大量の情報があふれていて、何かを見たり調べてたりしているときはもちろん、何の気なしにながめているだけのネットサーフィンでも、脳は情報をどんどん蓄積していくそうです。だから、アウトプットをせずインプットばかりにかたよっていくと脳が悲鳴をあげるのだそうです。
なるほど…!わたしはきっちりまじめな性格ではないので、毎日きっちり文章を書くということはできていませんが、書かない日がつづくとなんとなくもやもやするのは、こういった理由だったのですね。文章を書くのは好きですが、あんまり書きたくないなぁという日もあり、そういうときはいつも以上にどうでもいい文章しか書けないので、気分にまかせて書くのを休む。そしてなにかおもしろい本を読んだり、好きなテレビ番組を見たりするのですが、だんだんともやもやしてくる。「むーーーん…。ぽくぽくを再開しますか…」と打ちはじめると、打った文字がふえるにつれて頭がすっきりするのです。脳がアウトプットを必要としていた…!そういうわけなのか。
文章を書くのって、思ってる以上に時間がかかりますよね。なんとかもうちょっと書きたいとパソコンに向かっていて、気がついたらけっこういい時間になっていて、ああ、お夕飯どうしようっていうことしばしばあります。書くことは、読むことの倍以上の時間がかかる。あたりまえですが。だから大切なのですね(アウトプットの方法は書くことだけではありませんが)。
8月18日 揚げ物屋さんはすごい
こんばんは。お風呂に入ってさっぱりして、書いています。
今日、お夕飯にカレーコロッケを揚げました。おとといつくったカレーがすこしのこっていて、野菜室にはじゃがいも(祖母作)もいたので、カレー味のコロッケなんてつくってみようかしらと。コロッケを揚げる前に、きんぴらごぼうをつくったのですが、にんじんとごぼうの千切りって(百切りくらいの太さですが)慣れていないとやたらと時間がかかりますね…。まだコロッケを揚げていないのに、だいぶ体力と集中力を使いました。冷蔵庫の使いかけの牛乳を使い切りたかったので(開けてから数日たっているので)ホワイトソースにして小さなグラタン(らしきもの)をつくり、さあコロッケを揚げるぞ…!揚げ物は毎回緊張します。これからも初心忘るべからずです。どうやったら揚げやすいかなんとなくわかってきたので、はじめのころよりはスムーズに(あくまでも自分比)揚げられました。パン粉があまっていたので使いかけのズッキーニもフライにしました。
わたしは今日、母が言っていた「揚げているだけでおなかいっぱい」の状態がわかりましたよ。料理は最初の最初に比べればだんだんとましになってきていますが(あくまでも自分比)まだまだ手際がわるいのでおかずをさささーっとつくることができません。ですので、きんぴらごぼう、ホワイトソース、汁もの、サラダ、さいごにコロッケを揚げたら、なんだか胸がいっぱいになってしまいました。それでも、ふつうの量をもりもり食べましたけどね。
そういえば、今日見たテレビ番組で、ひとり暮らしをしている若い男性が「自分でつくるより料理人がつくったほうがぜったいおいしいから、ごはんは注文します」と言っていました。たしかに家庭料理はお店の味にはかないませんが、お店のおいしい味って、家でつくるおいしい味とちがって、連続で食べるとおいしさがどんどんうすれていくように感じるのはわたしだけでしょうか。お店のおいしい味もたまには食べたいですが、毎日食べるのは、たとえ「あちゃー」な失敗作がしばしば食卓にのぼるとしても、自分でつくった料理がいいとわたしは思います。
8月20日 再会
こんばんは。
晴れの日がもどってきましたが、焼けつくような日差しはおさまり、風にも秋の気配を感じます。くだものやお菓子も、秋のものが出てきてうれしい。夏がおわってしまうのはさみしいけれど、秋もまたたのしみですよね。
先日この日記に書いたもも屋さんですが、数回見ただけで、ここしばらく姿を見ていませんでした。ももは旬がみじかいですからね…。最後に見たのは両手に重たい荷物を持っていたときで、「あ、買いたいな」と思ったのですが、持ちきれないので断念したのです。
今日、図書館の帰りにもも屋さんが来ていた道を通りまして、するともも屋さんがいたのです!くだものを載せたちんまりした軽トラックを見たら、うれしくなってしまいました。「山梨の甘い桃」と看板を出して、ぶどうを売っていました。看板は変えないのかしら…?それとも「あくまでも休憩中に売ってほしいというお客さんがやってきた。商売する許可を取りわすれているわけじゃない。その証拠に、看板だってちがうでしょ?」という設定なのかしら。
8月20~24日 ムタさんの切り分けるシフォンケーキによだれ
こんばんは。
みなさんは、きのうの金曜ロードショー『猫の恩返し』をご覧になりましたか?
車にひかれそうだった猫を助けたことからはじまる高校生ハルの冒険。
目覚ましをかけていても寝坊したり、好きな人はいるけどどうやら付き合っている人がいるようだと落胆したり、友人から掃除当番を代わってくれと頼まれたり、ハルという高校生の女の子はどこにでもいそうに思えます。小さいころにおなかをすかせた子猫にクッキーをあげて、今度は目の前で車にひかれそうになっている猫を全速力で走っていって助ける。そのお礼であるネズミやマタタビをよろこばれなかったので、猫たちは自分たちの国へ招待しようと決め、ハルをむかえにやってきます。日がな一日ごろごろできるのはいいかもしれないけど、猫の国へ連れて行かれちゃうのはちょっと、と困っているハルは猫の事務所にたどり着きます。そこで聞く猫の国は「あれはまやかしだ。自分の時間を生きられないやつの行くところさ」とのことで、この問題を解決するには「どうやったら自分の時間を生きられるか考えること」が大切なのだそう。でも、猫を助けたのは自分の意志だったし、ハルは言われなくても自分の時間を生きているのではないか、と首をかしげました。
でも、さっきお皿を洗いながら思ったのです。ハルは、もとの世界にもどるため塔の長い階段をのぼりながら気づきます。「猫を助けたことも、なやんだことも、迷ったこともまちがいじゃなかった。みんな大切な時間だったんだ」ハルは、最初から自分の時間を生きているように見えて、実はそうでもなかったのではないか。自分の時間を生きているということに無自覚というか。だから、猫の国へ着いてしまっても、広ーい原っぱにばさっとたおれて「あー、なんかこういうの久しぶりかも」と深呼吸して、猫になるのもわるくないんじゃない?なんて考えるのです。朝、目覚まし時計のけたたましい音で飛び起き(しかも寝坊)、遅刻する姿をクラス中に笑われ、好きな人の試合を見たい友人の掃除当番を引き受け、掃除の最中に意中の人が彼女と歩いているのを目撃。あーあ、わたしってなにやってるんだろう…。そんなときに、猫の国の使いはやってきました。「猫の国はいいですよぉ!」
猫の国の猫はもしかして、最初から猫の猫もいるし、もとは別の生きものだった猫もいるんじゃないか。もとは猫じゃなかった猫は、どんなときも自分の時間を生きているという自覚がうすく、もしくはなく、「あーあ、なんでこんなんだろうなぁ。猫みたいに気楽に生きてみたいなぁ」そう思う心の隙に、猫の国の使いがやってきたか、猫の国への道が目の前にあらわれたのです。
ハルは、ついに猫の国へやってきてしまいながらものほほんとしているうちに、耳が生え肉球ができ、猫になりかけます。ですが、バロンやムタさんともとの世界へもどる道を目指すうち「今までのどの時間も大切な自分の時間」ということに気づくことができ、人間の姿をとりもどしました。塔のてっぺん、すなわちもとの世界への道に近づいたから人間にもどったのではなく、ハルは自らの気づきによってもどることができたのだと思います。
一夜の大冒険をしたハルはちょっと変わりました。今まで朝寝坊だったのが、早起きしてトーストにサラダ、たまごのおかずをつくり、オリジナルブレンドの紅茶もポットに入れて、午前中の空いている映画館に出かける。彼女がいるかもしれなくても、いいなぁと見つめていた好きな人のことも、友だちから「大ニュース!別れたらしいよ」と聞いても「ふーん…」と答えるだけ。「もう、いいのよ」その表情にあきらめはなく、さわやかさがあります。ハルは、たぶん彼にまったく興味がなくなったわけじゃないけど、今までみたいに、彼のちょっとした言動で簡単に自分の気持ちが浮き沈みさせなくてもいいんじゃないかな、と思ったのではないでしょうか。髪型も冒険前よりすっきりして、彼女の心をあらわしているようです。
冒険後のハルの変化は、ちょっとしたことです。しかし、ちょっとしたことこそが、自分らしく自分の時間を生きるということにつながっていくのではないかとしみじみ感じました。早起きして、紅茶片手に新聞を読む彼女の姿は優雅ですし、朝ごはんもとてもおいしそう。バタバタせずに家を出て、新鮮な朝の空気の中歩く街は、すがすがしさでいっぱいです。
身の回りでも毎日のニュースでも、重たい空気におおわれている今こそ、ちょっとしたことが大きな力になります。みんなが自分なりのちょっとしたことで、いつでも自分を生きていることを実感していたら、この状況がもうすこし長引くにしても、未来は明るくなるのではないかと思うのです。
…書いている途中生理になり、休み休み書いたので、時間がかかりました。書きはじめたのは土曜日ですが、今日は火曜日です。
付け足しですが、今回の金曜ロードショーの最後に、ジブリヒロインの名台詞を紹介するコーナーがありました。最初に出てきたのはシータで(天空の城ラピュタ)わーい!とテレビ画面を見つめていると、となりにすわっている夫が「バルス!」「目が~、目が~!」「フハハハハ!人がゴミのようだ」など、個人的名台詞を披露してくれまして、テレビで流れている台詞はわたしも好きな台詞でぜひ聞きたかったのですが(人間は土からはなれては生きられないのよ、というくだり)夫の声に見事にかき消されました。シータの台詞がおわってから、夫の横顔をじーーーっと見つめると「あれっ、聞きたかった!?ごめん~!」と、やっとわかってくれました。いえ、ふたりでたのしく観ていたのでいいんですけどね。ラピュタはまた観ればいいだけなので、いいんですけどね。
8月24日 計算力
こんばんは。
今日は8月24日、このぽくぽく日記のチャプターもちょうど24です。計算しているわけではないのですが、書かない間にちょうどよく日が進み、日にちとチャプターの数字が合っているという日がこれまでにも何度かありました。とくにめでたいわけではないのですが、なんとなくうれしい。交換ノートがちょうどまんなかのとき、自分の書く番がやってきたときのようなうれしさです。というか、ぽくぽく日記を月ごとに書いていれば、必然的に「日にち=チャプター」になるのですが、そうはとんとんと書けないのです…。
ちなみにわたしは計算が苦手でして、この間も母の口座に振り込んだ化粧品代が大幅にまちがっていたところです(母が販売員をしていて、その化粧品を送ってもらっている)。保育園で働いていて、バザーで会計担当になったときはさんざんでした。「たこ焼き150円、ポテト50円がふたつ、たい焼き100円がふたつ…(おぼつかない手つきで電卓を打つ)15万円!?」3回ほどこんなことをくりかえしたら、選手交代を言い渡され、わたしはもくもくとポテトやたこ焼きを容器につめる係となりました。そのときのバザーでは、年長児がつくった野菜で豚汁をつくって売ったのですが、豚汁担当の主任の先生が最初からサービス精神旺盛に盛りつけていたら、案の定途中で汁しかなくなり、でも豚汁の券はもう配ってあるので「売り切れました」と看板を下げることはできず、給食室がてんやわんやになりました。次の年のバザーでは、前年が「もっと品物つくればよかったね」というほど売れに売れたのをふまえて、からあげやおまんじゅうやポテトなど売るものすべてを多めに仕入れたのですが、結果は計算しなくても赤字なのがわかるほど余りました。そりゃそうですよ。去年たくさん売れたのは、年長児が多かったからです。子どもの数が多ければ、バザーにやってくる大人の数もふえます。たくさんいた年長児が卒園したのですから、バザーに来るお客さんの人数は減って当然です。数の計算は苦手なわたしですが、なまいきにもこのようなことを考えて「なぜ、園長先生も主任の先生もわからなかったのか…」と不思議がりました。計算が苦手なのは、わたしだけではなかったようですね…。
8月26日 図書館通い
こんばんは。
今日はあつかったですね~。午前中、あついとわかっていながらベランダの掃除をしたので、今日がこの夏いちばん着替えました。掃除のあとと買いもののあと2回着替えました。
夏の自由研究を本を読むことと英語にしたわたし。最近読んだ(読んでいる)本を挙げてみますと
・お友だちからお願いします 三浦しをん 大和書房
・高層マンション症候群(シンドローム) 白石拓 祥伝社新書
・夜中にチョコレートを食べる女性たち 幕内秀夫 講談社
・進化論の5つの謎 舟木亨 ちくまプリマー新書
・火花 又吉直樹 文春文庫
・Harry Potter and the Chamber of Secrets J.K.ROWLING
こんな感じですかねぇ…。わたしは読むのがおそいのと、前に読んだ本をまた読むことも多いので、おやつのときや湯舟につかっているときやトイレで用をたしているときなど本といっしょにいる時間が長いわりには、冊数は多くないです。『夜中にチョコレートを食べる女性たち』と『火花』は2度めですし、『進化論の5つの謎』はよくわからないなぁと読むのを途中でやめたのを最近になって手にとりました。
8月30日 教科書の未来
こんばんは。
きのうの朝、散歩もかねて夫とパンを買いに行きました。近くに朝はやくからやっているおいしいパン屋さんがあったらすてきなんですけど、ないのでコンビニです。コンビニはたくさんあるんですよね。ひとつくらいパン屋さんになってほしいんですが…。
夫はあんドーナツ、わたしはコッペパン(ピーナッツバター)を買いました。帰って、洗濯機をまわしてから部屋に入ると、夫が洗濯物干しに買ってきたパンをつるし、ひとりパン食い競争をしたのち、「パンは、このようにヘタからやさしく収穫します」と農家ごっこをしながらパンを取ってくれました。
ちょっと前のある新聞に「高校国語から文豪の小説が消える?」という記事がありました。実践力や即戦力重視の授業に変わりつつあり、そうなるとゆくゆくは国語の教科書から文豪の小説(夏目漱石の「こころ」とか)は消えてしまう可能性があると書かれていました。
ええー、そうなの?わたしはおどろきました。文豪のファンだからではありません。そういう有名な小説は、国語の教科書でしか読んだことがなく(ほぼ)たぶんわたしのような人は多いと思うので、教科書から文豪たちが消えてしまえば、文豪の文章に出会うことすらなくなってしまうのではないかと思ったからです。
わたしは本が好きですが、文豪と呼ばれる人の本を自分で読んだことはほとんどありません(今後はそのような本も読んでみようと思いますが)。でも、国語の授業で読むことがあったので、わたしと文豪の小説の出会いはゼロではありませんでした。小難しくてよくわからないなぁと感じるところも、授業でていねいに読んでいけばなるほどなぁと思えたものでした。
実践力や即戦力をつけるには、今の世の中のことを書いた文章を読んだり、現代の問題をテーマに小論文を書いたりするのはたしかにまちがっていないのかもしれません。でも、社会に出たとき役立つ力のことばかり考えると、本来の学びの姿から遠ざかってしまうのではないかと思うのです。高校時代、成績が低空飛行だったわたしが言うことではないのですが…。
学校で、あんなに広くいろいろなことを学ぶのは、それがこれから生きていく上で全部絶対に必要だからじゃないです。もちろん生活に役立つこともありますが、それ以上に、広い教科や科目の中から自分の興味のあることが見つかったり、卒業して長いことたったあとに授業ではピンとこなかったことが理解できたり。世界は自分が知らないことにあふれていることを知るために、いろいろな授業があるのだと思います。これから絶対に必要な知識だとわかりきったことだけを教えられるのであれば、それはもう学校ではないような…。というか、全員にとって「これから絶対に必要な知識」ってないですよね、たぶん。
それと、ただ単に、国語の教科書から文豪の小説が消えるのはさみしいという思いもあります。授業では「ふーん、こういうことが書いてあるのか~」と習ったわたしは、いつもの生活に文豪の小説は根付いてはいませんが、有名な小説を授業でちょこっと読んだということは、きっとずっとわすれません。これからそういう小説を積極的に読むようになったならば、国語の時間に出会いがあったことにより感謝するでしょう。
世の中がどんどん変わっているので、教科書もそれに合わせた変化が必要なのでしょう。もしかして、現代の小説すら教科書から消え、授業は論説文の読み解きや小論文の練習にあてられるという未来もありえるのかもしれない。小説は、大きく言えば本は、読みたい人が読めばいいという空気がより強まるのかもしれない。もしそれが現実になったとしても、この星空文庫を開いている方は、本を読みつづけますよね。わたしもそうです。本はいかなるときもそばにいて力をくれる大切な存在です。
9月1日
こんばんは。
先週末、すべてが上々でミラクルな日がありました。
金曜日、近くに住んでいらっしゃる夫のおじさまに、この間カツオをいただいたので、そのお返しを買ったところ、次の日スーパーで偶然お会いしました。買いものをしたあと、車で送ってくださり、借りていた保冷剤をお返しをお渡しすることができました。その日(土曜日)は、朝パンを買いにちょっとした散歩ができたり、お昼のざるラーメンがいつもよりおいしくできたり、気になっていたシュークリーム専門店でシュークリームを買ったり(とてもおいしかった)、夕方もちょっと散歩をしてコンビニで好きなお酒を買ったり、小さないいことがたくさんあった日でした。そしておじさまに会うという偶然。
こういう小さないいことがいくつもある1日って、たまーにありますよね?大きないいことがある日ももちろんうれしいですが、こういう日も、なんともうれしいものです。その夜放送されていた「釣りバカ日誌」をいつも以上にニマニマと見つめていました。
…きのう、ずいぶんたらたらとこのチャプターの文章を書いていたのですが、なんだかしっくりこず、えいっと消しました。自分の感情を文章にするって、あらためてむずかしいですね。なかなか書けなかったり、書きたい気持ちじゃなかったりすると「わたしは下手なのに、なんで書いているんだ…」としずんでいくのですが、「下手ってわかってるけど、書くのはたのしい!書かずにはいられない!」というテンションのときに書いた自分の文章を読むと、書きたい気持ちがまたわいてくるのです。
9月3日 整理整頓のきっかけ
こんばんは。
9月に入ったとたんすずしいですね。セミたちの声は、もうすでにぱたりと止んでしまいました。夏がすぎるのはさみしいけれど、秋もいい季節ですよね。また、軽トラのくだもの屋さん、なにか売りにきてくれないかなぁ。あ、今日の映画は「ジュラシックパーク」ですね。音楽は知っているけど、映画は観たことないので、観てみたいと思います。去年、市民オーケストラで演奏した映画音楽の映画を観る機会がありまして(はずかしながら、映画を観ずに本番をむかえました)そうしたら、物語がイメージと全然ちがっていたのですね。あたりまえですよね。実際に観なければすこしもわかりません。それからは、なんとなーく音楽と雰囲気だけ知っている映画も、観てみたらおもしろいから観てみよう、と思っています。
きのう、かるい気持ちで本棚にしているおしいれの整理をはじめました。引っ越したてのとき、いい加減に本や雑貨をつめこんで以来、まともに整理してこなかったので、前々から片づけなくてはと思っていたのです。ワクチンを打って2日ほど上がらなかった腕もよくなったことですし(わたしはなやんだ末、今週の火曜日に接種を受けました)ちらっときれいにしようかしら、と動きはじめました。
おしいれは、扉がついているタイプで(クローゼットと言ったほうがいいのでしょうか)ものを取り出すとき以外は閉めっぱなしにしていました。そして、本や雑貨をみちみちにつめこんでいました。おそらくそれが原因です。本をふと見ると、小さーくて茶色っぽい虫がいるのですよ…!こ、これは、見たことある、そしてあまりお会いしたくない相手…!いそいで調べてみると、本や人間に直接の害はないらしいのですが(彼らはホコリがエサらしい)大切な本にまだいるかもしれないと思うと、心の中の自分は白目をむいてパニックになっていました。わたしは、ふだんはおおざっぱで適当なことが多いのですが、虫がとても苦手でして、虫がからむと神経質になってしまいます。小学校や中学校のとき、春、真新しい教科書をもらったときにまずはじめにするのは、虫の写真がないかチェックして、もしあれば開かないようにテープでとめることでした。
わたわたしても仕方がないので、おしいれのものを全部出して、気休め程度ですが風にあてて、棚はアルコールで拭きました。虫が出たことはマイナスですが(でも、ものすごく大量ではなかったので、あれは許容範囲だと思います)上っ面だけ整えようと思っていたおしいれが根本から整いつつあるので(これを機に不要だと思うものは感謝してから捨てることにしました)逆によかったなと思いました。今、実感しているのは、本も雑貨も洋服も持ちものなんでもですが、自分が持てる量には限りがあります。スペースの問題もありますが、愛着を持ってきちんと手入れをしながら使うことを考えると、むやみやたらに量は増やせません。手入れというと、わたしはこれまで服やかばんなどしか考えていませんでしたが、本にも手入れが必要なことに気づくことができました。
収納は、一気になんとかしようとすると挫折するので、すこしずつ確実に進めていきたいと思います。わたしはずっと片づけることや整理することが苦手だったのですが、自分が使いやすいしまい方を考えてあれやこれやするのは、意外とたのしいなと気づいたこの頃です。
9月4日 重要な保存法
こんばんは。
きのうのジュラシックパーク、ご覧になりましたか?30年ほど前につくったとは思えないあの恐竜たちのリアル感、すごいですね。肉食恐竜がズシン…ズシン…と近づいてくるシーンでは、ソファにめりこむようにちぢこまっていました。そして、音楽がかっこいい。メインで旋律を奏でるトランペットの高らかな音色はもちろんのこと、トランペットの旋律を引きつぐホルンの音色もとてもすてきだなと思いました。すこし遠いところで、気高く堂々と響く感じです。吹奏楽でもオーケストラでも、ホルンは旋律、ハーモニー、リズム打ちなど、オールマイティーに活躍するので、合奏中いつでも吹いていたい!という方はホルンがおすすめです。
きのう紹介いたしました(?)小さーい茶色い虫ですが、「カビをエサとするので人や本に直接は無害」と書きましたが、「粉類を常温で保存していると入りこんでいる場合がある」とインターネットの情報に書かれていたことを思い出しました。すこし前に、母の友人の友人の方がなぞの強烈な腹痛を起こし、大変なことになったそうで、その診断結果が粉に潜んでいた虫だったのです。その原因はおそらくこの虫ですね…!この話を聞いた母とわたしは、「こわい…!なにそれ!」と、小麦粉や片栗粉やパン粉やてんぷら粉など、うちにある粉をすべて冷蔵庫にしまいました。そのときはその虫がどんな虫なのかわからなかったし、知ろうともしなかったのですが、これですね…!
みなさま、粉類は温度と湿度が低い冷蔵庫にしまう、これは重要ですよ!思えば、その1件を聞くまで我が家の粉類は常温で保存されていたわけですが、なにもなくてよかったです…。粉類って種類の量も多いので、冷蔵庫で幅をきかせがちなのですが、それでもつめこんでおきましょう!
9月5日 ふわふわキャベツ
こんばんは。
日記のはじまりにきのうも書いたジュラシックパークですが、肉食恐竜たちが人間ををわりわりと食べている様子におののきましたが、食べられるのはわるい人ばかりだったので(悪事をはたらくためセキュリティーを破壊したり、ふるえる子どもたちを残して自分だけ逃げようとしたり)やさしいな…と思いました。おそろしい恐竜に食べられるのはわるいやつらばかりで、食べられるときは頭からバリバリとだったのがアメリカらしいです。
この間、キャベツの千切りがかんたんにできるスライサーを買いまして、最近大活躍しております。
母から「スライサーでつくるキャベツの千切り、おすすめよ~。ふわふわでみずみずしくて、ドレッシングがよくからんでおいしいよ」と聞いたので、さっそく買ってみたところ、これがすごくいい…!包丁での千切りは日が暮れるくらいのスピードのわたしでも、瞬く間にあざやかな千切りが完成します。水につけてしゃっきりさせれば(栄養的に言うとキャベツは切る前に洗ったほうがいいのでしょうが、このスライサーを使うときはそういうことは考えないにします)キャベツがいい感じに水をふくんでおいしい…!
夫も「おれ、キャベツの千切り好きなの~♡」と、ドレッシングをじゃぶじゃぶかけて、おいしそうに食べています。夫の場合、キャベツの千切りが好きなのか、キャベツの千切りに染みたドレッシングが好きなのか、といった感じなのですが…。でも、キャベツがもりもり食べられて、とてもいいです(塩分注意ですが)。
ちなみに、刃物で有名な県がつくっているスライサーを買いました。きみどり色で軽くて、ぱっと見た印象では「100円ショップのもこんな感じなんじゃ」と思いますが、見ためはともかく、切れ味とか使いやすさとか、全然ちがうのでしょうね~。似て、全然非なるもの、です。
9月6日 訂正
こんばんは。
9月に入ってから、ずっとすずしいですね。道行くお姉さんたちが「このすずしさになれて、あつくなったらちょっとつらいですね~」と話していました。
ここのところ書いている例の虫についてですが、きのうの投稿について、母から「ちがうのでは?」とのLINEがありました。
「母の友人の友人の方が、粉にまぎれていた小さな虫を食べてしまったことで具合がわるくなり、大変なことになった話」を書きましたが、この虫は、わたしが最近あわあわしている虫ではなく、ダニではないか、とのことで「いくらなんでも、目に見える虫ならば気づいたと思うよ。ダニは肉眼じゃ見えないからねぇ…」との言葉。そうか…!たしかに、そうな気がする…!どちらにしろ、みなさん、小さい虫には注意です。粉類はひとつのこらず冷蔵庫にしまってください。
今日のお昼ごはんは、久しぶりにおむすびをつくりました。『かもめ食堂』を読んで、おむすびが食べたくなったのです。『かもめ食堂』は映画化もされていて、何度も観たくなるとてもすてきな映画です。映画を観てから原作を読んだのですが、原作もとてもいい…!『かもめ食堂』に登場する主な3人について映画よりくわしく描かれていて(原作ですから、あたりまえと言えばあたりまえなのですが)それぞれの人物がよりよくわかり、おもしろいです。
9月7日 手紙の力
こんばんは。
今日の朝は久しぶりによく晴れて、うれしかったです。我が家の緑を窓辺に集合させました。2年ほど前から育てている多肉植物は、晴れの日が多い(最近はくもりが多いですが)今住んでいるところの環境が合っているようで、引っ越したときは「がんばって!」と声をかけたくなる貧弱さだった彼も(この多肉植物のことをわたしは「王子さま」と呼んでいるので、彼)太陽の光がさんさんとあたるこの環境で本領を発揮、すきあらばどんどん葉っぱを増やし大きくして、いかつい姿へ変わっていきます。
ここのところ話題にしているおしいれの整理ですが、だんだんだれてきましたので、大事にとってあるこれまでもらった手紙を読んでやる気を出すことにしました。まだ整理に区切りがついていないので、ゆっくりと読むのはたのしみにとっておいて、何通か読みました。
こんな手紙もらったなぁ~!と目を見開いたのが、当時中学1年生の妹が自身のモテモテエピソードを便箋5枚の長編で語る、なんとも濃厚な手紙です。もらった当時は、なんたるモテモテぶりだろう…と素直に感心しましたが、今読んでみるとつっこみどころが多くて、思わずふきだしてしまいました(妹よ、ごめん)。わたしがとくにすごいなと思ったエピソードは、小学校の修学旅行のとき新幹線で好きな人の隣の席にすわることができ(その好きな人と実は両想い)最高潮のテンションではしゃいでいたら、好きな人がかなり酔ってしまい、一時はほんとうに吐いてしまうのではないかとおののいたものの、持参していた「酔ってからでも効く酔い止め」と渡し、よりいっそう愛が深まった、というできごとです。「酔ってからでも効く酔い止め」とは、なんたる準備のよさ…!たしかに妹も車酔いするから、念のため持っていたのでしょうか。それが好きな人のピンチを救うなんて、自分が本気で酔って必要になったときよりうれしいですよね。わたしの場合、小学生のときの修学旅行では、バスに乗った途端に帽子を目深にかぶって寝ていました。車酔いするのと、車に乗ると眠気がくるのとで、好きな人と甘酸っぱい会話をすることも友だちと好きな人の話で盛り上がることもなく、ひたすら寝ていました。これが「モテ」への差でしょうかねぇ…(遠い目)。
修学旅行の乗り物の中って、恋が芽生えたり、発展したりするのにうってつけなのかもしません。いつものクラスメイトの顔ぶれながら、ここは学校でないという非日常。これから旅がはじまるという高揚感。わくわくを止めるのは無理な話です。
わたしが中学生のときの修学旅行は沖縄で、飛行機に乗りました。生徒の大半が飛行機に乗るのがはじめてで、だれもが興奮していました。そんな中、同じ部活の友だちMちゃんが大いに酔い(席がはなれていたため、現場の状況はわかりませんが)ついにもどしてしまいました。すると、そのときとなりの席だったYくんがかいがいしくお世話をしたそうなのです。こりゃあMちゃん、恋に落ちたな…と静かに笑ったところ(当時わたしはYくんが意中の人でした)、数日後の部活で会ったときMちゃんはこう言い放った。
「いおちゃん、ごめんね~!いおちゃんの好きな人取っちゃって!」
Mちゃんは、どうやらYくんは自分のことが前々から好きだったから助けてくれたと決めつけているようなのです。あまりの断言ぶりに、なにも言えなかったわたしです。
9月8日 わふわふお散歩
こんばんは。
今日は、はじめてあんこをつくりました。あんこは前から大好きですが、自分でつくったことはなく、母につくってもらうか缶詰を買うかという選択肢しかありませんでした。うちに白玉粉があるので、あんこもちが食べたいなぁと思い、スーパーで缶詰のあんこに手をのばしかけたのですが、ちょっと前に母からあんこの作り方を聞いてメモしていたし、つくってみようかな~と思い立ったのです。
なんだかむずかしそう…と思っていましたが、実際につくってみると時間はかかるものの作り方自体はかんたんでした。母のいちばんの忠告「砂糖を入れてしまうと、もうそれ以上やわらかくならないから、しっかりやわらかくなってから砂糖を何回かに分けて入れるんだよ」を忠実に守ったところ、はじめてながらおいしくできました。自画自賛。
きのう、うそのようなほんとの光景を目の当たりにしました。
うちの近くを歩いていて、横断歩道の信号が赤だったので止まりました。すると、ナイスバディなお姉さんと黒い大型犬(ゴールデンレトリバーの黒バージョンみたいな見た目)がやってきました。大きな黒い犬は2匹です。2頭と言っても差し支えないサイズです。大きな犬が近くにやってきたので、少々びっくりしたわたしですが、リードがありますし、おどおどすることはない、大きい犬2匹も連れての散歩なんてなかなか見ないし、ちらりと拝見しましょう、とそちらを見ると、なんとリードがなかったのです…!「えええ!?」ともう一度見直しましたが、やはりリードはありません。わたしの横で信号待ちをしているマダムも「ああら!?」といった表情でかたまっていました。
2匹の犬はかしこいようで、お姉さんが止まれば止まる、歩けば歩く、言うこともちゃんと聞くといった様子でした。しかし、いつでも100%そうとは言い切れませんでしょう…。訓練して頭がよくて忠誠心にあふれる警察犬だって逃げたことですし…。
ほんとうは透明のリードがついていたのか、ほんとうにリードがなかったのか、お姉さんに聞いていないのでわかりません。もしねこがリードをつけられて散歩していればおどろきます。でもそういうねこがいる可能性がゼロではないように、ノーリードで散歩している犬も可能性はゼロではありません。お姉さんの言うことをよく聞いて、わふわふと歩いている犬たちはかわいかったですが、やはりそれよりもこわかったです…。
9月9日 お買い得キャベツ
こんばんは。
今日、スーパーへ行きましたら、キャベツ1玉が128円で、迷わずカゴに入れて小おどりしました(心の中で)。オールシーズン、葉物野菜は安いものを買っています。安いものは旬ってことですし、新鮮でおいしいし、おさいふにもやさしい。キャベツはおかずにそえものにジュースなどなど、大活躍の優秀な野菜です。
となりにいるレタスたちは298円でした…。ちょっと前は158円とかだったのに…。よく採れる季節がおわったのですね。
9月11日 テーマソングが取り上げられていた
こんばんは。
キンモクセイが香る時季になりましたね。毎日歩く道にも何本もキンモクセイの木があって、散歩や買いもののとき、風にのってやってくる夢みたいな香りをマスクをずらして味わっています。あの香りは、もちろん苦手な人もいるのでしょうが、多くの人にとってうっとりと深呼吸したくなるいい香りですよね。DNAに書きこまれているのだろうか。
この間見たテレビ番組で、何度も連れて行ってもらった大好きな遊園地が取材地になっていました。
その遊園地は出身県内にあります。うちから2時間ほど車で走った山の中にあり、遊園地内もたくさんの木がありました。たくさん遊んで、汗が浮かんだ顔をなでる風が心地よかったものです。たくさんの乗車券が束になったものやフリーパス券を買ってもらい、1日中遊びました。ゴーカート、バイキング、お化け屋敷。ヒーローショーなどが行われる広いステージ。ジェットコースター、変形自転車、観覧車。チンチン電車、逆バンジージャンプ(これは見ているだけ)。名前はわからないけれど、自由に空を散歩している気分になれるいくつものアトラクション。お昼になると、ごはんと休憩のためにレストハウスに行くのですが、ごはんを食べおわるとはやく遊びに行きたくて、ゴーゴーと昼寝をしている父をじりじりと待ちました。めいいっぱい遊んでも、夕方になって帰るのは物悲しく、毎回しんみりした気持ちになっていました。
そんなことをいっぺんに思い出し、なつかしさで胸がいっぱいになりました。なくなったアトラクションや動いていないアトラクションはいろいろあると思いますが、子どものころ大好きだった遊園地が存在し続けていることは、心をじんわりとあたためます。いつか、夫と自分たちの子どもと両親といっしょに遊びに行きたいなぁと思っています。
引っ越して、心細いことやさみしいことはありますが、出身地に対する愛着は増しました。おいしいものや好きな場所など、これまでもわかっているつもりでしたが、引いたほうがよく見えることがあるのですね。
9月12日 ばかとはさみはなんとやら
こんばんは。
この間つくったあんこであずきシフォンをつくりました。あんこも手づくりなあずきシフォン、なんてぜいたく…!と、あんこを調子にのって入れすぎ、生地があまりふくらまず、あずきシフォンというよりあんこケーキといった印象のものが焼き上がりましたが、味はおいしいです。自画自賛。
きのうはおしりの筋力がすさまじい5歳児が縦横無尽に活躍するアニメ「クレヨンしんちゃん」の日でした。スポンサーなのか、布団の西〇の妖精が出てくるお話が唐突にありました。動物のように動く羽毛布団といっしょに遊ぶしんちゃんと家族や友だち。布団は人なつっこく、とてもかわいらしい。しんちゃんが布団といっしょに行った山で大切な人形をわすれてきてしまい、取りに行ったところ大木に雷が落ちて火事が起きてしまい、しんちゃんを助けるために布団は身代わりとなって燃えて黒こげとなりました。布団の姿に、思わず泣いてしまいました…。
去年のクリスマスプレゼントに、母からなんともかわいらしい手芸道具箱をもらい、ほぼ毎日箱を開いて何かしらチクチクしています。今日は、夫の半そでワイシャツのゆるゆるになっているボタンをつけ直しました。
下手ですが、手を動かして何かをつくるのが好きです。しかし、はずかしながら手芸用のちゃんとしたはさみを使っておらず(裁ちばさみとか、糸切りばさみとか。手芸屋さんに行く機会はこれまであったのですが、買っていませんでした)布や糸がスパッと切れなくても「こんなもんか~」とのんびりしていました。そんなところ、おしいれの整理をしていたら小学校のころ買ってもらって使っていた(高学年のときの家庭科の時間で)糸切りばさみが出てきまして、まだ使えそうだったのでためしに今日使ってみました。そしたらば、まだ使えそうなんてレベルじゃない、まだまだ全然現役です。これまでふつうの紙を切る用のはさみでなんでもかんでも切ってきましたが、やはりあたりまえですが、それ専用のはさみはまったくちがいますね…!玉結びや玉止めをしたあとの糸がスパーンと切れて、気持ちよいことこの上なしです。裁ちばさみもちゃんとしたものを買おうと思います。
さて、ぽくぽく日記5もだんだんとチャプターがふえてきましたので、明日からぽくぽく日記6に移ろうと思います。またお付き合いいただけましたら、とてもうれしいです。
ぽくぽく日記5