短々落語「トイレの死神」

紫紺亭 弁当

400文字以内のショートショート落語臭

「トイレの死神」

あれ、熊さん先に(さき  )いたのかい。ところでご隠居は。

今トイレ

そうかい、トイレで思い出したけどこんな怖い(こわ  )話知っているかい。
生徒が夕方、学校のトイレで用を済ませた。尻を(しり  )拭こう(ふ  )したが紙が無い。と声が聞こえた「赤い紙が欲しいか? 青い紙が欲しいか?」、生徒が「赤い紙」と答えると体から真赤(まっか)な血が噴き出し(ふ だ )死んだ。この話を聞いた別の生徒は怖かったが我慢(がまん)できずトイレに行った。するとやはり「赤い紙が欲しいか? 青い紙が欲しいか?」と死神(しにがみ)の声が聞こえた。生徒は「青い紙」と答えると、今度は血を全て(すべ  )抜き取(ぬ と)られ真っ青(ま さお)になって死んだ。な、怖いだろ。

あぁ、ぶるっときたよ。それにしてもご隠居遅い(おそ  )ねぇ。おーい、ご隠居大丈夫(だいじょうぶ)か。
(と声を掛け(か )るが返しがない、心配になった八つぁんも)

ご隠居、死神にあっちまったのかい。(と)

ごちゃごちゃうるさいね、死神じゃなく尻紙(しりがみ)を持ってきておくれ。勿論(もちろん)白い(やつ)だよ。

なんだいご隠居怖くて出れなかったのかい。


 

短々落語「トイレの死神」

お後がよろしいようで。

短々落語「トイレの死神」

あれ、熊さん先にいたのかい。ところでご隠居は。今トイレ…、その顛末やいかに。400文字以内のショートショート落語臭。とても短い創作落語。

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-07-15

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