夕立ちが止んだら
不可侵の桃源郷が
いつまでも守られるように
優しい言葉を
たったひとりのために叫ぶ、愛だからね
掴みそこねた手をもう一度
懐かしい手遊び歌で誘い出すことができたら
よく響いた声を
なぞるように口ずさむ、祈りとしてのメロディー
握りしめていたお守りが
いつからか必要でなくなったとき
お手軽転生と紙一重で哀悼の気分、でも
消えてなくなるわけではないからね
どこにでも行ける、あの温かさで
まぶたを閉じても安全な場所で
夕立ちが止んだら
思い出せる中でいちばん古い優しい記憶、地蔵盆と母親の思い出話