短々落語「鶴亀算」
400文字以内のショートショート落語臭
「鶴亀算」
ご隠居ご免よ、与太郎の宿題ちと見てくんねぇか。(ほれっ)
「タコとイカが合せて3匹、足の数が合せて26本の時、タコとイカは夫々何匹か。尚タコの足は10本イカは8本である」
どうだい、ご隠居。
八つぁん、これは「鶴亀算」で解けるぞ。
なんだい、鶴亀算って。
ちょいと例題で考えるよ。
「ツルとカメが合せて5匹、足の数が合せて16本の時ツルとカメは夫々何匹いるか」なんて例題があったとする。まずは全部をツルと考える。5匹全てがツルだと足の数は2本×5匹で10本。これは実際の16本に比べ6本少ない。この6本の差をツルとカメを交換する様に考えるのじゃ。6本差を埋めるにはツルとカメの足の本数差、2本で割った回数分つまり3回換えればよい。で5匹の内3匹がカメに換わり2匹はツルのまま。だからツルが2匹、カメは3匹となるのじゃ。わかったかい、八つぁん。
わかったよ、問題がタコの足だから鶴亀算じゃなく、たこ足算になるんだろ。
違うよ。
短々落語「鶴亀算」
お後がよろしいようで。