短々落語「新撰組」

400文字以内のショートショート落語臭

「新撰組」

幕末(ばくまつ)明治維新(めいじいしん)に限らず世を変えてやろうと血気盛んな人達はいつの時代もいるものでして…)

「本日はお足元の臭う中、ここ池田屋まで弊社(へいしゃ)発表会(はっぴょうかい)にお越し頂き誠に(まこと   )誠に有難う御座います。私し(わたく )、本日の司会を務めさせて頂きます、勇み足(いさ    )こと近藤勇(こんどういさみ)でございます。何卒宜しくお願い申し上げます。

 社運をかけた新商品、長い臭いの力と書きまして、長臭力(ちょうしゅうりき)、この新型芳香剤(しんがたほうこうざい)のご説明の前に、まずは私ども「新撰組(しんせんぐみ)」幹部を紹介させて頂きます。

 向かって左より掃除担当、沖田総司(おきたそうじ)、続きまして永倉新八(ながくらしんぱち)斎藤一(さいとうはじめ)、松原、武田、井上、谷、藤堂、鈴木、原田、以上、副長総勢10名でございます」


(すると会場の一人が手を挙げます)
「はい、そちらのおじん、いや御仁(ごじん)、何でございましょう」


「水戸から納豆に合うネギ背負っ(しょ )てきやした芹沢(せりざわ)と申しやす。えぇ、あちらで頬杖(ほおづえ)ついて寝そべっているお方はどちら様で?」
(すると近藤勇が答えた)


土方(ひじかた)つくぞう、弊社社長でございます」


 

短々落語「新撰組」

お後がよろしいようで。

短々落語「新撰組」

(幕末明治維新に限らず世を変えてやろうと血気盛んな人達はいつの時代もいるものでして…)、その顛末やいかに。400文字以内のショートショート落語臭。とても短い創作落語。

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-07-08

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