ずっと天使でいたかった

腕も羽根も持てなかった
予行演習のつもりだったのに
さみしい光が転がっていって
もうここにはいないことがわかる


きらびやかなステンドグラスが踊る
キャンドルサービスのともしびが踊る
窮屈だったあの頃をまどろみ思い返すとき
小さな宇宙が癒えたとき

ずっと天使でいたかった

生きたサナギは瑞々しい緑の匂いなのに死んだサナギは急に濃厚な死の匂いがしてすごくかなしかった、小学生のときの思い出話

ずっと天使でいたかった

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-07-08

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