灰にまどろむ者たちよ
灰にまどろむ者たちよ
何故そこに留まり続ける
何故過去にすがり続ける
幼き時代に抱いた夢も
かつて愛した者の身体も
燦然たる過去の功績も
いつかは全て灰となる
骨張った手で灰をかき集めたとて
不死鳥のごとく蘇るわけもなし
いつまでも未練がましく留まり続け
前へと進む者たちの
行く手を阻んで何になる
いつかは全て灰となる
だがその全てには意味がある
全てが灰となる前に
次を生きる者たちに意味を託す
その全てが消えてしまわぬように
灰にまどろむ者たちよ
その灰から身を起こし
次なる世代を導き続けよ
己が灰となってゆくまで
灰にまどろむ者たちよ