空の上のラプラス

雪水 雪技

空の上のラプラス

Twitter詩まとめ8

空の上のラプラス

七色の骨が空を泳ぐ
全知の存在が笑ってる

円柱が空から落ちてくる
私たちは宮殿と呼んだ

ラプラスにてあらゆる定理
青い空に白い数式が浮かぶ

私たちはノートをとる

意味は空から落ちてくる
あらゆる教えを巡る旅

九九の暗唱いこーる
感性を泳がせること

私の方程式を砂に書こう

夕陽色の絵の具

夕陽色した絵の具 
はじめて筆を走らせる
カンバスの上、燃えさかる

煌めく稲穂
甘くて焦げた匂いがする
秋の田園がおどっている

夕闇せまるひとりのアトリエ
わたしの背中はまるくなる
絵はどんどん大きくなる

画家は秋にのこる
ここがわたしのふるさと
ひとりぼっちのオレンジ色

ぐもん

ねじまき式のおもちゃ
架空のいきものが動く

おもちゃはおともだち
ずっとおしゃべりする
ねじまきの音がひびく

「大人になったらなにになるの?」

来週の天気もわからないのに
そんな質問ばっかりしないで

細胞分裂が続く限り
来年の私と今の私は違う人間

一寸先の闇を照らして生きるだけ

運命の人へ

微笑する絵画を見に
わざわざ海をわたる

砂の上を歩いていた
反対方向に向かって

目的地から外れてた
気がつけば繰り返す

体内のまぐねしうむ
磁力はたしかにある

誰かが引っ張るから
物理法則にしたがう

微笑する絵画を諦め
意図する方向はずれ

出逢う日が来たなら
まずは顔を引っ叩く

BLUE

あらゆる精神論の背表紙
ジャッジメントにさようなら

毎日が放課後みたいな人生
解放された気持ちを吸い込む

静けさと自由と青空が広がる
こんな高揚感ほかにはない

欲しいものは言語化出来ないもの
私だけが知っているものでいい

ビー玉みたいな楽しみがいい
ラムネみたいなブルーがいい

卒業文集

nリットルの今日の夢
プールにはった水に溶かして

わたしの悪夢をはらいます

ビートばんはいりません
水玉もようの浮き輪で浮きます

せんせー、これがじゆうがたです

シーラカンスと泳いで歴史の勉強
年号を足したり引いたり算数やって

まじめって言うなと叫んだ学芸会

架空の卒業文集にて

DIVE

魚は海から逃げ出した
南極へ北極へ今生の別れ

空はもう泳げない
飛行機とぶつかるから

自由は外に見つからない
よくよくもぐることです

自分にしか自由はない
運命論でも自由意思でも

なんでもいい

括るのは外側

潜るのは自分

浅瀬で息継ぎしててもいい
飛び込めばはじまるもの

回転式

ここに光ありて
いつも変わらない

太陽の位置
地球の位置

軸はブレないまま
私はコマのように

まわりつづけて
なにかをつなぐ

ひまわりのように
すいれんのように

淡くもあり
濃くもある

何にも染まらず
何にも馴染む

位置は変わらない
変えてゆく目線の

その先、途方もなく

空想紀行文

マカロニをとおして
みえる景色は
カラフルな街

白いお皿彩った
独創的なパスタ

湯気の向こうで音楽会

陽気に歌う船乗りと
一緒に知らない島に来た

砂の城をつくって
色々な貝殻ひろって
シエスタ挟んで遊んでる

夜には街のリストランテ
不思議な香草の肉料理

マカロニ食べて空想紀行

詩人の嗜み

降らせるなら百花繚乱の成就
流星群に宿る嬉々とした言霊

宇宙に咲いた未知の花々
天の川銀河の植物図鑑は

頁をめくれば永遠に広がる庭
閃く言葉が新たな一頁を育む

未完は水車を回し続ける
天の川の水を汲み注いで

光に生きて言葉は微笑む

宇宙はうたの庭園

この庭の手入れ

詩人の嗜み

入道雲に食べられて

やわらかな根っこを食むように
木々のやすらぎに体を預けて

木漏れ日に
意識を委ねる

季節の中にその身を投げた

大樹の下で見る夢は
私と自然の境界は薄くする

蝉の声を知っている
喜びに満ちた灼熱の歌声

入道雲が森を食べ尽くす頃

旺盛な食欲のままに夏が来る

よくある夢

バルコニーから運命を見ていた
置かれた冷たい金色のジッポ

使い方の分からない拳銃
ビールの入ったグラス

胸のポケットには
年号のメモを見た

吸わない筈の煙草を持たされ
この先の未来を見せられていた

分岐、多重世界論
悪い夢を祓うため

暗雲たちこめる精神
風に祈る、西風よ吹いて、と

閑雅な交流

宇宙から輸入したレコード
音符が見える、色彩が踊る

私たちの耳に心地の良い
ハルモニアの真髄に触れ

アンドロメダ銀河土産の
宇宙式ねじまきオルゴール

毎夜毎夜、枕元に置いては
天体観測と音楽鑑賞の時間

閑雅な交流のはじまり

短冊が織りなす
宇宙の虹には
数多の願い

天の川と歌の川

ゲームカセットの夢

雲の上で寝ていた
大気圏で目を覚ます

意識はいつも浮上する
肉体だけ置いていって

自由の意味だけ考えて
時間切れになっていく

制限されなきゃ
刺激のない遊び

レベルを上げて
夢中になるRPG

エンドロールのその先
いつも空想する帰り道

なつかしいの作用

なつかしい味はふしぎ
知らないはずの景色を
この瞬間につくりだす

なかったようなことが
ありありと溢れてくる
味覚は神秘を知ってる

五感は常に創造的
頭の中の映写機に
忠実な体験を生む

なつかしさの魔法なら

ここにいながら
どこの時間にも
飛んでゆくから

いつにも生きていられる

茫漠とした

茫漠とした霧
私の視界は零
不安定な世界

陰鬱がうかぶ
憂鬱がおおう
雲間にあかり

切れ間に見た
僅かなひかり
私を生かして

残酷で絶望的
美しく創造的
そんな箱庭で

隙間を埋めて
悩みを散らす
前へ進むため

歩みを止めず
どこまでも
この道を
ひとり
歩く

わきあがるもの

愛は夢にならない
この手の中にある
永遠にかわらない

形を持たないから
ありつづけられる
ひなたをみつけて

昼間の太陽に憧れ
窓の外をながめて
なにかをもとめて

手を伸ばし続けて
求めることは鍵だ
純白な願いを開く

この胸に抱いて
私の願いごとを
生きてる理由を

このあたたかさを

またたき

編んで紡いで
私たちの繋がり
それは刹那の事柄

この瞬間に出会えたなら
眩しい太陽と青いサイダー
そうして笑い合う日常だけ

心が凪いでいることは
平穏で吉日のお知らせ
おみくじを引きに行く

今日は何もない日
だから特別な日
日々の重なり

どんな絵になるだろう

スケッチブック

描いたものは
ここにあって
光を受けて
影があって

だから立体的
鉛筆で重ねた
陰影が写実的
まるで実物で

本物と描く物
その違いの間
何があるのか
ぼやけていく

スケッチは続く
何処を到達点と
見るのかは不明
そのまま続けて

何かを掴むため
描き続けている
意味があろうと
なかろうと続く

スケッチブックⅡ

やめる理由も
続ける理由も
本当は無いかもしれない
そんな曖昧な感覚でここまで来て

一体どういうつもりだろう
浮遊間に任せて前進する
或いは後退しているのか
直線的な運動では無い

移動する位置は前か後ろか
いつもわからないけれど
続いていく今日がある
だから終わりの日まで
心まかせで

空の上のラプラス

空の上のラプラス

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-07-04

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 空の上のラプラス
  2. 夕陽色の絵の具
  3. ぐもん
  4. 運命の人へ
  5. BLUE
  6. 卒業文集
  7. DIVE
  8. 回転式
  9. 空想紀行文
  10. 詩人の嗜み
  11. 入道雲に食べられて
  12. よくある夢
  13. 閑雅な交流
  14. ゲームカセットの夢
  15. なつかしいの作用
  16. 茫漠とした
  17. わきあがるもの
  18. またたき
  19. スケッチブック
  20. スケッチブックⅡ