報いるために

 どうか泣きながら死んでいった、友達に安らぎがありますように。みんなはまだ見守っている、物語の続きがどうなるのかを。それは僕たちの人生によって受け継がれるうまれてきた価値のある痛みだ。ずっと苦しかったのだろうけど、僕も苦しむよ。苦しみは同じ苦しみでしか贖えないと、誰かが嘯いていたから。助けてもらうために、価値のある人間にならなければいけないと、そう繰り返していた彼女のためにも、共に苦しむ物語を。

報いるために

報いるために

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-07-02

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