冗談が言えなくなっても僕はヒーロー

特にございません。

理由も無く

泣く泣く

それはやがて

なくなくなる

開き直る

何故あの時

途方に暮れていたのか

今は理由も良く分からない

これが成長と言うものなのか

感覚が麻痺してしまっているのか

こうやって歳を取るのが

当たり前なのか

考えても良く分からない

もう途方に暮れている自分がここにいる

間抜けになると歳をとっている証拠か

そうなのか

これは深い

いや

不快?

これも分からない

この間にも時間が無常に過ぎてゆく

やはり不快か

分からない

分からないで片付けたがる

この軽さ身のこなし

まだまだ行ける

何が行けると言うのだ

分からない

分からない

分からない


3回唱えてみる


……やはり分からない

こんな冗談が言えるのだから

まだ若いのかもしれない

冗談が言えなくなっても僕はヒーロー

冗談が言えなくなっても僕はヒーロー

  • 自由詩
  • 掌編
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-06-30

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