タマがいなくなった日
タマがいなくなった。
ばあちゃんを残していなくなった。
雨の降る朝、タマは一人で虹の橋を渡っていった。
タマがいなくなる前の夜中、私は金縛りにあい、体が全く動かなくなった。
後になってから、あれはたぶん、タマが最後のお別れでも言いに来たのだろう、そう思った。
タマは、いつでもどこでもリードで繋がれていて、そのせいでよく犬と間違えられていた、不思議な気まぐれ猫。
ある時は私に擦り寄ってきたり、またある時は、いきなり私を引っ掻いてきたり。
だけどタマは、私の癒しだったし、みんなの癒しだったと思う。
そんなタマがいなくなって、私はとても悲しくなった。
涙が止まらなくなった。
でもタマはきっと、虹の橋でまた元気になれる。
虹の橋で元気になって、ばあちゃんを待っていてくれる。
タマ、たくさんの癒しをありがとう。
タマがいなくなった日のことを、私はずっと忘れない。
タマがいなくなった日