あふるるものたち

雪水 雪技

あふるるものたち
  1. Favorite×Favorite
  2. 無意味な寝床
  3. 琥珀色の秘密
  4. リズミカル処世
  5. わたしだけの森林
  6. Vibration
  7. 黄色帽子のあまがえる
  8. 一瞥のホーム
  9. Deneb
  10. 神話のたましい
  11. 宣誓
  12. 支配者は変わる
  13. White
  14. かいじゅうぐも
  15. 青虫の真理
  16. あふるるものたち
  17. 愛の形を知るのなら
  18. 終わりのおしまい
  19. 白い家
  20. 夢幻のCHEMISTRY

Twitter詩まとめ2

Favorite×Favorite

私たちが食べ続けたものが
私たちの形をつくるから

好きな音楽も
好きな物語も
色も形も全て

血液のように循環し

新しい形をこの世に降ろすから

今日も世界は創造される

君が見る世界と
私が見る世界の
違いが生まれる喜び

フルコース、リストランテ、

未知の味、舌鼓

お気に召すままに

無意味な寝床

夜明けの色に目をこらす
何色もの単をかさねて
雅な、実に雅な色彩の朝

水平線に見た日の出
夢の中で聞いた歌
何もかも今、意識の中で溶けてゆく

ひとつも意味のあるものなどない

だからこそ、美しかった

だからこそ、今朝も目が覚めた

琥珀色の秘密

かぞえうたの中にかくしたのは秘密

琥珀色した秘密、秘密

林の中の祠には私にしか見えない
白いわらべ様が微笑んでおられる

誰にも言わない

セピアの秘密、秘密

指折り数えて来る日
心躍らせ待っている

べっこう飴の色を見て涙する
私だけのノスタルジア

リズミカル処世

雨音、トタン、リズミカル
この音に合わせた心音に
不安が宿る日々の暗鬱

誰も迎えに来ないこと
元から期待しないこと

それは処世術でしょうか?
それは諦めでしょうか?

五月蝿い好奇を避けて生きる

私だけの椅子にこしかけて
深緑の湖面を思い浮かべる

いつだって
女神さまは微笑んでいる

わたしだけの森林

静かな、静かな、森に住む
心の住処を見つけたら
そっと置いて出ておいで

ここなら見つかることはない
大切なものはここに隠そう

本当のことに何の価値があるか

わかるころに取りに来よう

その日が来ることを祈り過ごそう

静かな、静かな、私の森

心の奥底、緑を深め育っていく

Vibration

熱狂の中で見つけた私は
火の中を泳ぐことを忘れない

熱かった体が生きてることを知らせる

何もかも置き去りにして
部屋の片隅にうずくまる日

耳に流し込む新しい音楽は
センチメンタルを生きる私の
生命線をのばしてくれた

この音の上で息を吹き返す

脳と心はふるえた

生き返れと叫ぶ魂

黄色帽子のあまがえる

黄色い帽子をかぶって出かけた
あまがえるの行方を追って

田んぼの見回りごくろうさま

水滴が波紋を生みだして

新しい言語が今日も見つかる

雨乞いの成功を喜び踊る人類の歴史

水溜りには妖精が遊んだ跡

長靴で紡いだ雨の日の探訪

一瞥のホーム

透明性の発露は一瞬
駅のホームで気が付いた

私の手から滑り落ちた鞄
教科書の文字が散らばった

もうすぐ電車は来るだろう

私の色は空へと舞い上がる

話題の音楽流れるイヤホン
誰かとお揃いの小物たち

これは私じゃなかった

私じゃないもの全部棄てて

今日が嫌いな私が好き

Deneb

息を吹き返せ よみがえれ 

熱情に水をかぶせるな

夕闇と同じ温度を保ち続け
私のたまごをあたためる

不死鳥は何度も飛来する
鳳凰は何度も滑空する
白鳥に座する一等星

私が燃え尽きるまで
星の命は終わらない

約束したなら水の上
混ぜ合わせて星と星

涙が流れるまで願いは言わない

神話のたましい

変わる姿と変わる時代

それらに合わせて生きながらえた

求められることは語られること

うたに満ちて

うたに満ちて

私が薄くなろうとも

私が影になろうとも

私が何者になろうとも

私をつないで

私をつむいで

ここに私を証明して

宣誓

夕焼け小焼けに涙して
泣いてる理由もわからない

瑣末なことに押しつぶされて
呼吸を忘れていた

私の輪郭はぼやけていた
私の光も影も朧なままで

笑顔が張り付いた不気味な顔
ピエロも泣いてしまうような

その生き方を棄てた

痛みはいらない
嘘もいらない
何もいらない

必要なのは言葉だけ

支配者は変わる

絵画の女が泣く時は
架空汽笛が鳴る夜だ

全ての架空のお話が、
飲み込まれる、赤い月

物語の物語による物語のための
生存競争に巻き込まれる人類の危機

卑小な現実の羅列なら
一息で飲み干す幻影たち

煙草を一本くださいな

その言葉に気をつけて
あなたが飲まれる番だから

White

満ちる満ちる
日も海も

夕日閃光気をつけて
千の光は全てをさらす

白白と見せられた自我の形
さめざめと泣く理想像

全て砂のお城でしかない

甘いお菓子を食べながら
白線の上を歩いた時代

楽々と境界を超えて
やすやすと限界を超えて

何も変わらないもの
その手の中にまだあるもの

かいじゅうぐも

かいじゅうみたいな
にゅうどうぐも

ぼくがおどろいたら
くももおどろいていた

あおいそらのしたで
ぼくはかいじゅうぐもと

あおくてあまいソーダをのんだ

にっきにはかかないけれども
ぼくとかいじゅうぐもは

なつがおわるまで
ずっとともだち

青虫の真理

やわいれたすで
ひるねする

たべたぶんだけ
おおきなはね

ぼくはいそがない
ゆっくりとたべて
ゆっくりとねむる

おおきなあおいはね

ぼくはいそがない
そうなるほかない
そうなるとしっている

ろうけんじんがぼくにきく

えいえんとはなにか
しんかとはなにか

はじめからあるゆめだよ

あふるるものたち

わきあがるままに
あなたを抱きしめた

わきあがるままに
生きていた私たち

水脈は私の体内にやどる

ひかりのとおりみち

みどりいろの空気がみちる

今、灰色の煤煙を吹き飛ばす風
疾風の如き言葉、受け入れる杯

私が水なら
あなたは風

日向はどこも安全地帯
ここでやすらかに暮らしましょう

愛の形を知るのなら

あなたと踊りたがる魂を
いつも持て余していた日頃

あなたへの手紙は増えていく
あなたはこちらへ来るらしい

待ってなんてもう言わない
いつでもおいでと微笑むの

わたしがあなたを愛する限り
わたしはわたしを愛するの

愛は独立する心

愛は外からやってこないの
心に灯し、互いに育むもの

終わりのおしまい

とけていく錠剤
ほどける思考

とける
ほどける
かくごがあるの

全部委ねて
舟を浮かべて
金色の水平線

夕闇になかない
朝日にまけない

日差しに魅せられていた心、甦れ

影法師と出掛けた時
消えたあなたとすれちがう

あなたの中の私は死んだの

死んだ私に口は無し

白い家

カサブランカ
凧をあげよう

風を呼んでおいでよ

ここから一番景色のいい丘の上
日が暮れるまであそんでいよう

今日見た全てが夢に出るような
素敵なあそびをつくりだそう

やわらかさを忘れたら
ここへおいで

カサブランカ
白くて眩しい
君の魂の色をしてる

見つめていて
ほら、凧が上がった

夢幻のCHEMISTRY

永遠の密度を考えて
永遠の糖度を考えて

蜂蜜ばかり消費する

計算がにがてだから
角砂糖をかぞえてる

白い立方体に魂の重さ
天秤ではかってわかった

命と光の重さは同じ
魂と光の速度は同じ
夢と光のケミストリー

大発見、提出したら
廊下に立って青空眺める真昼にて
僕は天使に手を振った

あふるるものたち

あふるるものたち

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2021-06-25

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