こんなもんさ……

こんなもんさ……

あ、はじめまして……

あれれ???


風に乗ってやって来た!

それは偶然か必然か?

目の前に彼女が舞い降りた。

「おいでよッ付いておいで!」

「うん!」

ぼくは元気に頷いた。

時間も忘れてあちこち行った。

とても楽しい時間だった!

夜も更け、海の見える高台の
芝生の上で、
2人で寝そべって星空を眺めた。

オリオン座、流れ星、汽笛の音、
左右に流れる車のライト……
とても綺麗な光景で、
まるで夢の中にいる様だ。

黙って二人で眺めてると、
急に突風が吹きはじめた。

目にゴミが入って、
しばらく目が開けられないでいた。

やがて風も収まって、
ふと隣を見てみると、
彼女は居なくなっていた。

「あれれ?どこだどこだ???」

慌てて周りを見渡しても、
綺麗な星空の下、
海の見える高台にぼく一人。

その日、
風はもう
二度と吹くことはなかった……



恋なんてこんなものさ。

こんなもんさ……

何だったんだろう?そんな時間の思い方なんだろうな。

こんなもんさ……

あれれ???

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-06-24

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