抜け殻

抜け殻

人生の道半ば……

人生の脱皮をする頃

特に、気にしていた訳でもない。
そんなに、深い想いだった訳でもない。
黙って居ても、夜空を眺めて居ても、
時間は過ぎ去って今が在る。

人の心は滑稽で、先には見えないものを常に欲しがる生き物だ。
後に残した時間を想う時、今在る自身の後悔が先に立つ。
費やした時間は、自身の為ではないのなら尚更滑稽だ。

たかが人生、されど人間。
想いのほか、目を閉じた時に鮮明に現れる。
そのまま、深い眠りの中に入れば現実から逃げられる。
本当の、心の奥底に目覚める時となる。
我が胸中に首傾げる度、過去の想いが溢れ出す。
回想から現実へと、願い虚しく動き出す。

心に想いが溢れると、その感情は止められない。
それも、時間と想いが平行線に続いた時。

深い眠りと、深い想い。
浅い眠りと、消したい想い。
後者を生きようとすると、自身を見失う事になるだろう。
あの日から、こうして生きてきた。
自覚し目覚めてから、
今在る自身が抜け殻となる……

抜け殻

終活の準備をするとしようか?

抜け殻

ワガジンセイニクイナシ

  • 韻文詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-06-23

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