記憶の螺旋階段
───真理と虚構は相反するものだけれど、真実は虚構の一種だから。
───嘘か本当かなんて、どうでもいいの。信じているか、いないか。それだけだよ。
崩れて、
崩れていく。全部、全部。───全部?
(この痛みが生きている証なんだよ。飢えている証なんだよ。無傷の人間に、愛する能力は無いんだよ。この痛みが、愛の根源なんだよ。)
満たされることは無いんだって、最初から教えて欲しかったな。
二度と、望めないようにさ。
(愛されたいだなんて、よく簡単にいうね。私にとって、愛されたいと傷つきたいは同義だよ。)
忘れて生きるくらいなら、
憶えているうちに死ぬよ。
記憶の螺旋階段