不完全な世界 渡逢 遥 誰とも解り合えるなんて思っていないんだ。第一、僕は自分のことすら碌に解っていないんだから。重なった部分より、重ならなかった部分を愛したい。それができれば、他に望むことは何もない。僕だけは祝福するよ、この不完全な世界を。 不完全な世界