未題

藤月犀窩

くらやみの庭底で、天使の袖に触れたとき
世界は神経質にふるえて
音を立てて壊れた
すべて有史以前に飲み込まれて
小指からあらゆる神話と契約をする
創生とはその瞬きのひとひらだと知った

花の名前をおぼえるより早く、果実をふたり割ってたべた日、だれも知らない叙事詩に題を。消えない咎を望むことを、あなたの音律で呼びたいと思う。

未題

未題

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-06-15

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