病み少女

ふとした時に思い浮かぶのは貴方の笑っている笑顔。
けど、それは楽しいんじゃなくて嬉しい訳でもない。残酷なものを押し付けられてるから。
右を見ても左を見ても暗いけど、目の前には赤い光が差している
またやっちゃった……呟くのはそこまでにしてまた自分を痛めつけることの繰り返し。
赤い水か黒い光のどちらかしか見えない世界では夢を見ることも許されないの?

笑ってる時は楽しいよ。
けどその分笑ってる時は辛いんだ。
分かってくれる人なんてどこにも居ないよね。
わかってるよ。
私がただひたすらに追いかけているだけの存在は遠くて、誰にも届かないたったひとつの存在。
理想の自分を思い描いたってきっと誰にも届かなくって、自分は自分らしくとか言って全ての個性を奪われる世界に居るのかな。

あーあ。
また今日も1日くだらないと言われながら意味もない1日を過ごす。
意味が無いから終わらせようって何回言ったんだろう……?
自分は何も行動出来ない愚か者だと自覚はしても行動に移せなくて、何もかも中途半端のままでほんとにみんなに失礼だなって何度考えたんだろう。
無理に行動しなくていい。言葉一つ一つが重く感じて。
キラキラと輝いているダイヤのような人たちとは自分は違うなって毎日のように自覚させられて生きている。

本気でやっているあの子は毎日が輝いているようで。自分は暗闇を1人孤独にさまよっている。
比較したらダメだって分かってはいるけど、どこかであの子になりたいと思っていることだけはわかってる。
辛いって思うこともあるよ。
いつもが辛くてつまらなくて。
あの子はとっても楽しそうだね。
自分は不幸だって分かっちゃえばあとはその道を進むだけなのに、言われてること。分かっているはずなのに怖くて信じたくなくて、ずっとそのまま引きずっている。
綺麗事だけを並べているそこらにいる大人たちはみんな揃って同じ言葉を口にする。
みせてももらえない夢を1人孤独に追いかけていく。
はぁ夜が来た
今日は赤い水のパーティーかな……

病み少女

病み少女

  • 小説
  • 掌編
  • ミステリー
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-06-11

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