アラフォーの「年下と遊べるかっ!」

繁華街のハズレにあるラブホテルの一室。
同僚の彼がバスルームにお湯を入れている姿を見ながら、ベッドの上にちょこんと座っている私。
会社の忘年会の帰り、ホテルにいるのにコートも着たまま緊張している自分が恥ずかしくなってきた。

30代後半。女、バツイチ。
彼氏無し。仕事一筋。
男なんていらない・・・なんて考えを持つこの私が、なんで?

しかも、彼は嫁持ち。そして年下。

なんでホテルに入っているの?
これは不倫というのだろうか?
遊びというのだろうか?
なぜ自分はここにいるのだろうか?

別に酔ってない。
アルコールは弱い。
つまり普段からあまり飲まない。
だから、私の酔った勢いではない。
しいて言えば、彼の酔った勢いだ。
酔った勢いで、「お風呂に入りたい。寒いから。」と言われて手を繋がれた。
そして連れてこられた。

よし、ホテルに入っている理由はわかった。

次、これは不倫か?・・・まぁ不倫だね。

次、これは遊び?・・・うーん、そうだよね。

次、ここにいる理由?
手を引かれたから?いいえ、断ればいいこと。理由にならない。

彼が好きか?
いいえ、知っていることは、会社(同じなんだからあたりまえ)と名字、7コか8コ位は年下。年齢も誕生日も下の名前すらも憶えてない。

ただ、気は合う・・・と感じている。
仕事ぶりも気に入っている。
たんたんと正確に仕事をこなしていく姿は、自分に似ている、と思っていた。

正直、イケメンであることは間違いない。
仕事帰りに、一緒に食事や居酒屋に寄って帰ることもあった。
連れて歩くには十分な顔立ちをしている。


「お湯いっぱいになったよ。一緒に入る?」
にっこりと笑顔で聞いてくる彼。


とうとう、脱ぐ時がきた・・・。と、思った。
そして、ここでハダカを見せたら負ける・・・と思った。
別に戦っているワケじゃないのに、私の頭の中では勝ち負けがぐるぐる回る。

だって、私38歳だよ?
身体に自信があるワケ無いし。

この彼のノリは結婚しているくせに絶対他の女とも遊んでいる。
嫁だって20代のはず。
比べられたら・・・負ける。
絶対負ける。
会社での立場も逆転するんだ、きっと。


でも、ここで恥ずかしがるのも恥ずかしい。
いい歳なのに、実はセックスの経験は少ない・・・のが恥ずかしい。
身体もテクニックも全くもって自信がない。

アラフォーの「年下と遊べるかっ!」

アラフォーの「年下と遊べるかっ!」

アラフォーのバツイチ女と年下彼氏(嫁持ち)。二人の関係は発展するのかしないのか?

  • 小説
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  • 青年向け
更新日
登録日
2012-12-01

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