擦過
ゆびのすきまから溢れる陽だまりがあなたに残り続けますように。 あなたの悲しみがあなたをなるべく損なわないように、 滲む血さえ温もりに満ちるよう、 わたしをなぞる足取りの不確かさを愛しています。
とおく触れ合う輪郭だけ、微睡むひかりが、いまも揺られ続けて 神さまですら追いつかない速度で、宇宙のずっと向こうを過ぎて行くのを、瞼の内側に感じている。 どうかゆうやみのすべてを溶かしたいろに、 鉛みたいな祈りを祈るの。
擦過
ゆびのすきまから溢れる陽だまりがあなたに残り続けますように。 あなたの悲しみがあなたをなるべく損なわないように、 滲む血さえ温もりに満ちるよう、 わたしをなぞる足取りの不確かさを愛しています。
とおく触れ合う輪郭だけ、微睡むひかりが、いまも揺られ続けて 神さまですら追いつかない速度で、宇宙のずっと向こうを過ぎて行くのを、瞼の内側に感じている。 どうかゆうやみのすべてを溶かしたいろに、 鉛みたいな祈りを祈るの。
擦過