Fate/Heaven's Feel3 spring song改変案

Fate/Heaven's Feel3 spring song改変案

2021年作品

Heaven's Feel3 改変案

慎二の部屋に来た桜が、慎二に凌辱されかかって殺害してしまう場面から。

桜は慎二の死体に錯乱して、とっさに慎二の部屋の壁に飾ってあったアーミーナイフのようなもので、自殺を図ろうとする。イメージ挿入で、士郎がその前の場面で、眠っている桜に包丁を刺そうとしてあきらめるシーン、桜はその能力で目をつぶっていても士郎の動作に気づいていて、それをそのままなぞろうとする。「もう死んだ方がいい」という言葉、夜の町でギルガメシュが闇に飲まれる時に聞いた言葉の残響が耳元で反響する。しかし死にきれず、その悲痛な心が闇のソーセージみたいな形の謎の黒い物体を呼び、合体してしまう。桜の変態する場面は、イメージシーンで銀河宇宙の膨張みたいな感じがあるといい。大きく膨張したのが瞬時に収縮して、桜が白髪の黒桜のキャラに変化している。黒桜は移動する時、足がないのが強調されている元のものの状態ではなくて、墨流しのような煙が足下にたなびいている感じがいい。すっ、とゆっくりと幽霊のように動く。桜の顔の赤い入れ墨のような模様も、アニメの実線ではなくて、CGで陶磁器のひび割れ風に演出する。ちょうどひび割れた陶器の置物がすうっ、と動く感じ。

桜がいなくなったのに気づいた士郎が、蔵の前で黒桜に会う場面は同じか。兆候のようなものがあった方がいいか?ギルガメシュの幻影が一瞬見えるみたいな?(エヴァの綾波の残像みたいな感じ)士郎、桜に気づき駆け寄ろうとするが、オルタセイバーに阻止されるのは同じ。オルタセイバーを追って、イリヤスフィールとバーサーカーが現れる。セイバーはオルタ化しているが、制圧すれば聖杯の鍵となる聖体をひとつ集められる。オルタ化していてもそれは有効だ。激しい戦闘、しかしバーサーカーもオルタ化してしまう。オルタ化させているのは、桜の祖父臓硯である。オルタ化した方が聖体の効力が強くなるのだ。それは聖杯をまったきものにするために非常に有効だと臓硯は士郎に言う。桜もそのために生贄にしたのだと。それはもう止められない、桜は聖体たちに囲まれる中心の礎(いしずえ)だと言う。桜を伴って去る臓硯たち。士郎は戦闘でアーチャーにもらった片腕が激しく痛むようになる。負傷し寝込む場面は元のものと同じ。

イリヤ、凛と合流した士郎は傷の手当てをされ、失意のもとイリヤから過去の話を聞かされる。かつてアインツベルンの女当主は間桐、遠坂の当主たちと盟約をかわし、生贄になったと。女当主は巨大な岩の鉄槌に押しつぶされ、その血を魔眼刀に込めることによって、聖杯に注ぐ龍脈を手に入れたのだと。「その龍脈の担い手は、アインツベルンが背負うことによって、均衡を保たれたの。でも、アインツベルンは弱体化し、間桐と遠坂がその座を子孫に託そうとしたのね。それが聖杯戦争の一部だわ。」と、イリヤは言った。

士郎はイリヤの魔力によって、アーチャーの腕を安定化することに成功する。イリヤが士郎に肩を抱かれる場面はこのあたりで入れる。間桐邸でのイリヤ救出劇はカットする。その頃凛は、訪ねてきた桜の影と対話していた。桜「ずっと姉さんがうらやましかった・・・。私だけがいつも苦しい思いをして、姉さんはいつもずるいって・・・。」凛「あんたにとってはそうだったんでしょうね。あいにく私は自分の事で手いっぱいだったの。あんたはそこから動く気はないのよね?」桜「姉さんにもこの想い、分けてあげる・・・・。みんなにもこの想い、分けてあげる・・・・。」それだけ言うと、哄笑を残し消え去る影。凛「あんな子じゃなかったのに。オルタ化が進んでいるっていう事?」と、桜が消え去った後に血痕が残されている事に気づく。凛「血?」

士郎、凛、イリヤは間桐邸に向かう。桜救出が目的だが、セイバーやバーサーカーに阻止される。士郎は桜のライダーを味方に引き入れていて、それでなんとか戦っているが、イリヤにオルタ化したバーサーカーを倒す事を念を押す。セイバー対ライダー、士郎対バーサーカーの戦い。バーサーカーはアーチャーの腕から光の矢を出した士郎に倒されるが、セイバーを打ち漏らす。その時館から幾筋もの黒い影が噴出し、町に向かって侵食を始める。士郎「桜なら、やめろ!」イリヤ「バーサーカーの聖体は確保したわ。やつらの手に渡る前に。今はセイバーも抑えるのが先!」

その頃間桐邸の中の地下の聖堂では、臓硯が桜を操り、影を排出させていた。苦しむ桜。臓硯「もう生きていたくはないか?死んだ方がましだと思うか?そのおぬしの怒り、苦しみ、もがきが聖杯にとっては糧となる。贄とはそのようなもの。」その時聖堂の中に言峰が入ってくる。言峰「自戒とは自壊に通じます。この町ごと贄に差し出したら、より大きな望みが手に入るでしょう。その身に余る望みもまた可能。」臓硯「裁定者は黙って見ておれ。わしの望みは貴様などにはわかるまい。」言峰「ええわかりませんよ。姿形が変わっても百年以上も前の女性を思い続ける、それはわれわれの理解を越えた戯言です。いやあなたのその望み故にそう変化したのか・・・。」臓硯の顔が醜くゆがむ。その上に幾重もの他の人間の顔が浮かんでは消える。臓硯「我に術をかけたな。(昔の間桐の当主の顔になって)我の後継はいらぬ。すべて元のままでいいのだ。」言峰「あなたの場合はそこまでだ。私はそうではない。」言うなり、臓硯の顔を術を詠唱し、手で握りつぶす。言峰が臓硯を倒す場面はここに挿入。倒した後、言峰の背後に影のようにギルガメシュが現れる。ギルガメシュ「聖杯をあきらめないのだな?」言峰「もちろん私は、自分のためだけに聖杯を使う。この世界の均衡が無によって、平静に保たれるために。」ギルガメシュ「永遠の無か?」言峰「そうだ。雑音のない世界だ。」

士郎たちはオルタセイバーに苦戦していた。ライダーはセイバーを倒すから先に行けと言う。このあたりは元のものと同じ。ライダーはセイバーを倒すが、自身もオルタ化が進み始めて、士郎に自分を殺すように命じる。士郎はつらいが、ライダーにとどめを刺す。セイバーにも同様にとどめを刺すが、その時にセイバーが「あ・・・士郎・・・・。」と言って、元に戻りかけていた感じが見える。士郎はセイバーの死体に言い訳を言う。「だって仕方がなかったんだ・・・。あんなに一緒だったのに・・・・。」その時、言峰が現れて、「助かるかもしれぬ者を残酷に殺す。それが現実の真実というものだ。」と言う。

士郎「なぜおまえがここにいるんだ。ただの神父じゃなかったのか?」言峰「そう、君のお父さんの知り合いのな。君は切嗣の意志を継ぐ者ではないようだ。彼は、迷える子羊を大勢のために助けなかった。君は助けようとした。それで大勢の者が今から命を落とす。聖書にあるとおりだ。」士郎「おまえは間違ってるぞ・・・。キリストは助けようとしたんだ。」言峰「切嗣はそうしなかったと言っている。私は彼の意志を継ぐ者だ。」士郎「なんだと?」ここで撃ち合い、激しい応酬は元のものの通り。

その頃凛は桜と対峙していた。桜になんとか近づこうとしているが、影に阻まれてなかなか近づく事ができない。桜「来ないでー!」凛「あんたがそんなだから!」凛、イリヤから渡された魔眼刀を取り出す。凛「チャンスは一回きり。あいつが私の言う事を聞き入れてくれたら・・・。」凛、桜に語り掛ける。「昔のことを覚えてる?あんた、私とカード遊びをしたわよね。まだみんなで一緒に暮らしてた頃よ。ババ抜きで・・・・。あんたは私にババを残した。でもそれ、あんたに私が渡さないようにしたの。私には魔力で見えちゃってたのよね。結構気を使ってたつもりだった・・・。あんたはうちの子じゃなかったから。」桜「・・・・・・。」凛「あんたがあんたのおじいさんにされていた事は、うすうす気づいてた・・・。でも、間桐の家だし、私は小さかったし、意味がわからなかったし、どうにもできなかった。それでも、あんたが普段笑ってくれてたら、それでいいと思ってた・・・・。確かに私はずるかった。でも、今のあんたは見ていられない。他人は他人なんだ。それを越えちゃいけないんだよ。自分がつらいからって、他人を巻きこむのは間違ってる。」桜「・・・・・姉さんは、わかってくれない・・・。」凛「そうだね、私は冷たい人間なんだ。だからあんたに罰を与えなくちゃいけない。桜、あんたを倒す。」桜に突進する凛。桜、防御して凛を影で攻撃してしまう。凛「これで・・・・・いい・・・・。あんたの望みどおりになったでしょ・・・。」しかしその時、桜の体には魔眼刀が刺さっていた。そこから激しく血が噴き出す。桜の影の力が弱くなる。桜「姉さん!」凛「あんたはうちの子じゃなかったというのは間違い・・・。血を分けた姉妹だよね、ただ一緒にいられなかった。もっと・・・仲良くしたかった・・・。」桜、凛の血が両手について、慎二を殺した時と同じように錯乱して絶叫する。

様子を見た言峰「馬鹿め。余計に影の力が増大する事をはじめた。」士郎「なぜ桜をあんな目に会わせる?なぜ桜なんだ?」言峰「間桐がどうしても遠坂の子を生贄にしたかった、そういう事だ。彼らにとっては仇敵だからな。その昔アインツベルンが贄に立つべきだと唱えたのが遠坂家なのだ。」言峰そこで昔話を始める。言峰「少し私自身の話をしよう。桜を自壊させたくないというおまえの気持ち、わからぬではない。しかし自殺は罪だ。キリスト者の私にとっては、それは大罪だと言っていい。私は私の同胞に昔目の前で自殺された事があった。私が想いをかけている事自体が苦痛だったと言うのだ。(ここで女性が自殺する回想場面を入れる)それで、キリスト者である私の目の前で、あてつけるようにして自殺を遂げた。私が他者の苦しみを喜びとする、それ自体が悪であると言う事で。私は他者の苦しみを尊いものだと考えている。苦しみそれ自体に価値があるのだ。おまえにはこのような考え方は、到底理解できぬのだろうな。あの桜は苦しみ続けること、それ自体が人類に与えられた試練であり喜びなのだ。」士郎「わからない・・・・、おまえの言っている事は全然わからないぞ・・・・。」言峰「苦しみが多くあればあるほど、また生まれる喜びも大きい。あの聖杯はそういった単純な原理でできている。苦しみを続けること、それが最も正しい。貴様はそれを止めようとしている。」士郎「人は、苦しむように生まれついていないんだ!誰だって幸福に暮らしたいだけなんだ!」言峰「子供の戯言だな。それでは何も生み出すことはできぬ。」と、士郎にとどめの一発を入れたところで、言峰の背後から千の矢が突き刺さる。ギルガメシュである。ギルガメシュ「よい余興だった。立て、子供。行っておまえの迷える羊を止めるがよい。私も手を貸すぞ。」と言って、桜を千の矢で激しく攻撃を始める。桜、苦しんでのたうち回る。ギルガメシュ「ははは、悪は滅ぼすのみ。」士郎「やめろーっ!」士郎ひん死の状態で、ギルガメシュと対決、このあたりはUBWのラストみたいな感じで。ギルガメシュ「なんと・・・・。あの女を大勢の命よりも取るか・・・。それは、悪だ。」士郎「ちがう。みんなの命も、桜の命も同じなんだ。桜の命も救ってやらなくちゃならないんだ・・・!」ギルガメシュ「それは、贅沢というものだ・・・。」ギルガメシュ、崩れる。

その時、イリヤが現れる。ここは元のものと同じ。イリヤ「ううん、贅沢じゃないよ。昔のアインツベルンもそのために犠牲になったの。彼女は、わかっていたんだよ。」と、虚空に歩みだす。止める士郎。士郎「だめだ、行っちゃだめだ。おまえは桜の代わりに・・・・。」
イリヤ「桜はもういいの。私はそのためにここにいたんだよ。そのために、お母さんの霊に呼ばれたんだ。」士郎「イリヤ!最初から・・・!」イリヤ、イメージシーンで聖杯の中にいる宇宙人みたいな物体に会う。イリヤ、母親のアイリスフィールか昔のアインツベルンの女当主みたいな霊と一緒にその者と対峙する。その者がひざまづいて、何かを差し出している。黒いムンクの叫びの絵のような人物で。「コレデオユルシクダサイ」という黒の字幕。イリヤにっこりと笑って「それが望みの成就ね?でももういいの・・・・。何もしないで・・・・。」

残された桜、起き上がり士郎に「殺してください。」と言う。「いっぱい殺しました。みんな死んでしまいました。私は生きていてはいけないんです。」士郎「だめだ。桜は生きるべきだ。」桜「だって苦しいのに・・・・、犯した罪で押しつぶされてしまうのに・・・、それでも先輩は私に生きていけって言うんですか?!」士郎「そうだ!生きなくちゃいけないんだ。」桜「わかりました、先輩。でも、死にますから。昔の桜は今、死にますから。」士郎「わかった・・・・。きついの行くから・・・歯を食いしばれ。」このあたりは元のまま。士郎、桜の呪縛を魔眼刀で解くが、高いところから転落し、桜と一緒に崩壊に飲み込まれてしまう。粉々に崩れたりする描写。

後日談。言峰は生きていて、教会内で古いLPレコードをかける。言峰「春の祭典(ドイツ語名で)、聖処女の犠牲により世界は修復されたということか・・・・。そして聖杯はまた流れた。わずかな人の望みの成就を残して・・・。我もまたストレイ・シープ(迷える子羊)だな。」流れる「春の祭典」の冒頭部分の音楽。変わりない冬木市の様子。すべて元に戻っている。桜、凛と一緒に士郎の義体の体を探し出す。術で士郎の霊を降臨させる場面あり。その後元のEDで終。

Fate/Heaven's Feel3 spring song改変案

昔読んだ小説やエッセイで、キリスト教では自殺を禁じているとかいうのがあって、それを元に組み替えてみました。綺礼の過去話については憶測で捏造しています。ご了承ください。

Fate/Heaven's Feel3 spring song改変案

【完結作品】Fate劇場版「Heaven's Feel 3 spring song」の改変案です。言葉足らずだと思いますが、ちょっとずらずらと書いてみました。各エピソードの順番入れ替え、改変事項があります。

  • 小説
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  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-05-31

Copyrighted
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