宇宙壊胎
私にとって、
傷付くことと癒えることは同義だった
追いかけることと諦めることは同義だった
手に入れることと奪うことは同義だった
正すことと歪めることは同義だった
生きることと殺すことは同義だった。
綺麗であると同時に汚くもある
軽蔑していると同時に憧憬している
あらゆることに無頓着でいられたら
一切を受け入れることができるのに。
私はまた自分の均衡を、秩序を
壊そうとしてしまう。壊すことでしか
愛することができないから。
すべてを正視すること、それを取り込むこと
等しく価値があり、等しく価値がないと見なすこと
みずからが宇宙であること
私はそういった錯覚の中でしか
愛することを愛することができない。
宇宙壊胎