ことば
ことばよ。
お前は無言か?
それとも語るか?
私が其方(そなた)に触れるとき
其方は無言からはじまり、語りにつたわる。
語る時、無言にも戻り、またべつの表現へもわたる。
ことばは言う。
君に、ことばはあるのかと。
君のことばで語れと。
ことばよ、私はこたえる。
私が生み出すことばは、いわゆる世界の終点の、そのほんの先から摘んでくるのだと。
ことばよ、其方はうつくしい。
何もないところから生まれるそなたをまさに有無から、
私は見つけようと沈黙の深海に啼くのだ。
うつくしいことばよ。
私は沈黙ののち語り、無言と対話し、それを人に伝える。
りっぱな仕事だろう?
ことばは、私の仕事なのだ。
ことば