明滅

明滅

君は言った。
バスのライトが通り過ぎた。
青信号が点滅していた。
ブレザーの人が通り過ぎた。
生ぬるい空気を掻き上げていた。
君の頬に反射していた。
「うん、一緒に死のう」
あれは「一緒に生きて」だったって、今さら分かった。
君の残した本を読んで、今さら君の心が分かった。
青信号は、君の頬に反射していたのに。

明滅

明滅

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-05-09

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